ブイキューブのはたらく研究部

限られた時間で成果を最大化する、インサイドセールス組織におけるManeAIの活用

作成者: 山本脩太郎|2025.04.07

企業のインサイドセールス組織では、「限られたリソースの中で成果を最大化する」ことが常に求められています。特に、子育てをしながら働くメンバーが多い環境では、業務の効率化や迅速な対応が不可欠です。しかし、電話対応や案件の引き渡し業務には一定の時間がかかり、メンバーの負担になってしまうこともあります。

こうした課題を解決するため、ブイキューブのインサイドセールスグループでは、クラウド電話「Zoom Phone」の導入と、自社開発のAIサービス「ManeAI」の活用を進めています。

本記事では、インサイドセールスにおけるAI活用の実例を、ブイキューブのインサイドセールスグループ サブマネージャーの稲垣千尋がご紹介します。

少人数でも、もっと効率よく働きたい

私たちのチームは現在、マネージャーを含めた6名体制で、マーケティング経由の問い合わせ対応と、アウトバウンドコールによる案件創出を分担しています。少人数でも成果を最大化するためには、業務フローを見直し、ムダを減らすことが欠かせません。

特に課題だったのは、問い合わせ対応の負担です。弊社は取り扱う商材が多岐にわたるため、さまざまな用途の電話がかかってきます。そこで、「Zoom Phone」IVR(自動応答受付)機能を活用し、問い合わせ内容を事前に振り分けることで、適切な担当者がスピーディーに対応できるようになりました。

さらに、従来は担当者がクラウド電話に音声を登録していましたが、「Zoom Phone」ではテキストを入力するだけでAIが自動で音声を生成してくれるため、手間が大幅に削減されました。

「聞こえづらい…」を解決!クリアな音声でストレスフリー

以前のクラウド電話では、お客様から「声が聞き取りづらい」と言われることもありましたが、「Zoom Phone」は音声の圧縮技術が優れており、クリアな音質でスムーズに会話ができるようになりました。

また、メンバー同士の内線通話もスムーズになり、わからないことがあった際にすぐにWeb会議に切り替えられるため、テレワーク中心のブイキューブの環境に非常に適しています。

導入にあたっては、問い合わせの電話番号を変更する必要がありましたが、ホームページの問い合わせフォームの文言を修正し、事前にお客様や社内に周知を行うことで、大きな混乱もなくスムーズに切り替えが完了しました。

トークの「型」を蓄積して、成果につなげる

「Zoom Phone」は通話を無制限に録音できるため、メンバー間でフィードバックを行う仕組みも整えました。録音データを検索し、良かったトークを繰り返し聞いたり、トークの流れを可視化することで、チーム全体の営業力向上につなげています。

しかし、案件化したお客様との電話内容を製品ごとにヒアリング項目をまとめ、フィールドセールスに引き渡す作業には、1件あたり30分の時間がかかっていました。録音の文字起こしに15分、ヒアリング内容の整理に10~15分かかるため、問い合わせが増えると対応が追いつかなくなることもありました。

AIで議事録作成が一瞬に!時間をもっと有効活用

この課題を解決するために導入したのが、自社開発のAIサービス「ManeAI」です。「ManeAI」を活用することで、通話終了直後に録音データをもとに自動で文字起こしが行われ、さらにプロダクトごとのヒアリング項目に沿ったレポートが瞬時に生成されるようになりました。

その結果、「ManeAI」がヒアリング項目をまとめている間に新しいお客様と電話をすることができ、業務の効率が飛躍的に向上しました。今まで電話をしながらメモを取る必要がありましたが、それが不要になり、より顧客との会話に集中できるようになりました。結果として、対応の質も向上したと実感しています。

 

AIが商談のフィードバックまでしてくれる時代

「Zoomミーティング」を活用した初回商談のフィードバックも、「ManeAI」を使うことで効率化できました。商談の評価が〇△✕で可視化されるため、「ここがダメだった」と一目で分かり、自己成長に役立てることができます。

マネージャー目線でも、すべての商談を個別にチェックするのは難しいですが、「ManeAI」のフィードバックを活用すれば、1on1の際に具体的なアドバイスをしやすくなります。

AI活用が当たり前になる未来へ

インサイドセールスの業務は、日々問い合わせや架電が発生し、常に動き続けています。そのため、メンバーにフィードバックをする時間を確保するのは簡単ではありません。しかし、「ManeAI」のようなサービスを活用することで、メンバーの状況を瞬時に把握し、根拠に基づいたフィードバックが可能になります。結果として、マネージャーの負担を軽減しながら、メンバーの成長を促すことができます。

今後は、アウトバウンドコールの業務にも「ManeAI」を活用し、さらなる業務効率化を目指していきたいと考えています。ぜひ、多くの方にこの仕組みを活用していただければと思います。

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