近年、建築費は右肩上がりに上昇し続けており、特にオフィスの改装費用は、いまや以前の1.5〜2倍に達するケースも。こうした状況のなかで、「ABW型オフィスにしたいけれど、コスト面で難しい」と感じている企業も少なくありません。
ABW(Activity Based Working)型オフィスは、働き方の多様化に合わせて空間を最適化し、生産性や従業員満足度の向上を実現するワークスタイルです。
本記事では、建築費が高騰する“今”だからこそ注目したい、低コストでABW型オフィスを実現する具体的な方法を解説します。また、コスト高騰時代に無理なくABWを導入するための具体策をまとめた「個室ワークブースによるABW実現ガイド」もご用意しました。Web会議の騒音対策や会議室不足の解消に役立つ個室ブース活用法、導入事例やコスト比較も掲載しています。スモールスタートで始めたい方にもおすすめの一冊です。ぜひご覧ください。
ABW(Activity Based Working)とは、業務内容や働き方に応じて、最適な場所や設備を自由に選べる働き方のこと。従来の固定席型オフィスとは異なり、「集中したいときは静かなエリア」「チームで話し合いたいときはオープンスペース」といった使い分けが可能になります。
このスタイルを取り入れることで、以下のような効果が期待できます。
①生産性の向上このように、ABW型オフィスは“働き方改革”を実現する有効な手段の一つです。しかし、多くの企業にとって課題となるのが「導入コスト」なのです。
ABW型オフィスは多くのメリットを持つ一方で、導入をためらう企業が少なくありません。その最大の理由は コストの高さ にあります。
ABWを実現するためには、多様な働き方に対応した空間設計や設備が必要です。集中スペース、ミーティングスペース、個室ブースなど、さまざまな機能を持つゾーンを一度に整備しようとすると、当然ながら初期投資は高額になります。
特に現在は、建築費の高騰が深刻です。内装工事費や資材費、人件費が軒並み上がり、改装コストは従来の1.5〜2倍に。こうした状況では、ABW型オフィスの実現に二の足を踏んでしまうのも無理はありません。
しかし、工事を最小限に抑えながらも、ABWの考え方を取り入れる方法は存在します。次章では、「低コストで実現するための具体的なアプローチ」について紹介していきます。
ABW型オフィスをいきなりフルスケールで導入するのはコスト的にもハードルが高いため、まずはシンプルに「チーム」と「個人」の業務に応じた空間に分けてスタートするのが現実的です。
ミーティングや商談、ブレインストーミングなど、対面でのコミュニケーションが発生する場面には「チーム用スペース」を用意します。ただし、ここで注意したいのが会議室の使い分け。全ての会議に個室を用意する必要はありません。
フランクな打ち合わせやブレストは、オープンスペースで十分対応可能です。一方で、面談や機密性の高い打ち合わせには会議室を割り当てることで、過不足なく空間を活用できます。Web会議や集中作業など、一人で行う業務には「個人用スペース」が必要です。ここでも業務内容に応じてメリハリをつけましょう。
個人の集中作業は、簡易な静かなエリアを設けるだけでも効果的です。一方で音漏れやプライバシーが気になるWeb会議:遮音性の高い個室ブースを設置するのがベストです。このように、「チーム」と「個人」で業務内容を分類し、それに応じてスペースを設計すれば、必要以上の工事や設備投資を抑えながらも、ABWの第一歩を踏み出すことができます。
ABW型オフィスを低コストで実現するうえで、近年注目を集めているのが 「個室ブース」 の活用です。とくにWeb会議や電話、機密性の高い作業など、音漏れやプライバシーに配慮が必要な業務においては、こうしたブースの設置が非常に有効です。
個室ブース「テレキューブ」は、1人用から6人用までのバリエーションがあり、用途に応じて最適なサイズを選ぶことができます。
これらのブースは 工事不要で設置できるため、時間もコストも大幅に削減 可能です。また、移設も簡単なため、レイアウト変更やオフィス移転時にも柔軟に対応できます。
「まずは最小限のブース導入から始めて、ニーズに応じて追加していく」というスモールスタートも可能です。これにより初期投資を抑えつつ、段階的にABW環境を整えていくことができます。
テレキューブの詳しい製品情報やサイズ・機能比較などを知りたい方は、下記よりテレキューブ製品カタログをご覧ください。
ABW型オフィスは、生産性や従業員満足度の向上に寄与する、これからの働き方にふさわしいオフィス形態です。しかし、建築費や改装コストが1.5~2倍にまで高騰している今、その実現には工夫が必要です。
本記事では、低コストでABW型オフィスを実現する方法として、以下の2つのステップをご紹介しました。
このように、すべてを一度に整備するのではなく、段階的に・目的に合わせて設計することで、無理なくABW型オフィスを実現することができます。
さらに詳しい実践方法や導入事例を知りたい方は、「個室ワークブースによるABW実現ガイド」をぜひご活用ください。会議室不足や騒音対策をはじめとした課題への具体的な解決策を一冊にまとめています。