Web会議におすすめのカメラ8選!抑えておきたい3つのポイントと選び方を解説

インターネットを通して、遠くに離れた場所にいる人と音声・映像のやり取りができる「Web会議」。最近では、ますます多くの企業がテレワークの一環として導入しています。

しかし「Web会議」と一口に言っても、会議に参加する人数や目的によって、必要な機材に求められる条件は異なります。特にクリアな映像を送るために欠かせない「カメラ」は、自社のニーズを把握せずに的外れなものを選んでしまうと、肝心の映像が乱れたりと、かえって会議の進行に支障をきたしてしまうリスクも潜んでいるのです。

そこで今回は、Web会議を円滑に進めるための正しいカメラ選びについて理解すべく、ポイントやおすすめアイテムを詳しくご紹介します。ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。

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内蔵カメラでは不十分?Web会議に専用カメラが必要な理由

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スムーズにWeb会議を進行するためには、クリアな音声・安定した通信の他にも、高品質で安定した「映像の送受信」が欠かせません。このクオリティを左右する機材が、Web会議専用の「カメラ」です。

通常Web会議には、自前のパソコンやモバイル端末、あるいは専用モニターを使って参加しますが、近年では、あらかじめWebカメラを搭載しているモデルが一般的でしょう。

参加者が自分一人だけの場合は、デバイス内蔵のカメラをそのまま使っていても問題ないと言っても過言ではありません。なぜなら、自分一人の表情もしくはパソコン画面さえ相手に映し出せれば、コミュニケーションとして成り立つからです。

しかし大人数のWeb会議の場合、内蔵カメラで快適な会議を実現することは、決して容易ではありません。参加者全員の表情を捉えたり、ミーティングの様子を高画質で映し続けるとなると、内蔵カメラのスペックではカバーしきれない可能性が高いからです。

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出典:BSW180ABK : Webカメラ | バッファロー

このように、パソコンやモバイルデバイスにあらかじめ内蔵されているカメラと、外付けの専用カメラを比較すると、その性能には大きな差が見られます。Web会議の質そのものに大きく関わってくるため、カメラ選びは決して油断できないのです。

特に、社外メンバーやクライアントを交えてのミーティングや、重要性の高い経営会議などでは、やはり「Web会議のしやすさ」は常に整備しておくに越したことはありません。したがって、ビジネスシーンにおいて高品質な映像のやり取りを望むのであれば、Web会議の専用カメラを使うことを強く推奨します

Web会議のカメラ選びの前に確認しておくべき3つのポイント

Web会議では、内蔵カメラよりも外付けのweb会議専用カメラを用いた方が、より安定してスムーズなコミュニケーションが取れることがわかりました。しかしながら、外付けのカメラであれば、何でも自由に導入して良いわけではありません。なぜなら、自社のニーズや利用シチュエーションによって、望ましいカメラは異なるからです。

何となく有名であったり、値段が安いからといった理由でカメラを選んでしまうと、せっかく購入したのに質が悪くて満足に使えないという残念な結果に陥る可能性も否めません。

そこで本章では、カメラ選びに失敗しないために、最低限、自社で確認しておくべきポイントをご紹介します。 

1. Web会議の参加人数

まずは、Web会議の想定参加人数を確認しておきましょう。

2〜4人程度の小規模ミーティングなのか、あるいは参加人数が5人〜2桁以上になるような大規模はシチュエーションなのかによって、カメラに求められる画角や解像度が変わってきます。詳しい基準は、次章で説明しています。

2. Web会議の場所

Web会議の場所から、必要なカメラ台数や可動式の有無を、ある程度決めることができます。Webカメラを特定の会議室に設置して使う場合には、難しく考えずに、使用する会議室の数に合わせて購入すれば良いでしょう。

しかし会議室のレイアウトやオフィス内での位置付けも、カメラ選びの際は気をつけなければなりません。例えば、長方形のテーブルレイアウトがされている役員会議室では、参加者全員を毎回同じ画角で配信するために、完全設置型のボックス型カメラが必要とされることもあります。

一方で、オフィスにフリーアドレス制を取り入れていたり、リフレッシュスペースでの手軽な利用を検討している場合には、いつでも使用できるよう、クリップなどで簡単に取り外しができるような便利さが優先されるかもしれません。

3. 予算

自社に必要なカメラ台数やスペックの検討がついたら、導入予算も合わせて確認をしておきましょう。

Web会議専用のカメラ機材は、おおよそ1.5〜13万円と、その機能によって大きく揺れ幅があります。そして安ければ良いと割り切れるものではなく、また、高いからといって自社にベストな選択肢である保証も残念ながらありません。

したがってカメラを選ぶ際は、自社のWeb会議利用シチュエーションから、カメラに求める機能やスペックを具体的に落とし込むことが大切です。実際のWeb会議におすすめカメラ一覧は、後ほど詳しくご紹介していますので参考にしてください。

Web会議の正しいカメラ選びのためにチェックすべき6つのポイント

Web会議に使われるカメラは、決して画質さえよければいいとは限らないとお話ししました。実は、クオリティの高いWeb会議のためには、カメラ購入前に確認を怠ってはならないポイントがいくつかあります。

そこで本章では、カメラ選びで間違わないためのチェックポイントを6つご紹介します。

1. 画角

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8人が着座した場合82°の画角の実用度をローカル画面で試しているところ。8人の参加者の顔や表情がよく見える十分なレベル。

画角とは、カメラが写せる範囲のことです。単位は「°(度)」で表され、一般的なカメラは66〜75°とされています。

会議の参加人数が増えるほど、カメラで捉えるべき範囲も増えるため、求められる画角も広がります。

参加人数に対して、カメラ画角が狭すぎるならば、一部の参加者が画面から見切れてしまうでしょう。そうすると、画面に写っていないメンバーが発言をする度に、カメラのレンズを手動でその人に向けなくてはならないかもしれません。

そうした不便さを回避するためには、参加人数に対した十分な画角のカメラを選ぶ必要があります。

基準や実際の映り方は、商品によって若干異なる可能性もありますので、必ずメーカーに確認をしましょう。

2. 解像度

解像度とは、画像の細かさのことです。単位は「ピクセル(p)」で表され、この数値が大きいほど、クリアな映像になります。「画質が良い」と言われるものは、すなわち「画像の解像度が高い」ことと同義です。

一般的なWebカメラの解像度は、720pや1080pとされています。参考までに、MaxBook Pro(13インチ、現行モデル)内蔵のカメラの画質は「720p」です。

面接や部署内の打ち合わせなど、大切なビジネスシーンでの利用には、「1080p以上」が望ましいでしょう。

(低)   ←     画像の画質    →   (高)
SD HD フルHD 4K 8K
480p 720p 1080p 2160p 4320p
(軽)   ←     画像の重さ    →   (重)

なお、ここで注意すべきポイントは、解像度が高い映像は、通信にも多くのデータ量も要してしまう点です。せっかく高解像度のカメラを選んでも、Web会議に繋いでいる回線の通信速度が遅かったり、そもそも使用デバイスの処理能力が低かったりすると、かえって映像の送受信に支障をきたしてしまいます。

もし、パネルディスカッションなど文字だけのやり取りが中心だったり、画面越しの相手の表情がわかれば良いようなレベルであれば、解像度は「フルHD」は「4K」にとどめておく方がベターかもしれません。

3. PTZ(パン・チルト・ズーム)機能

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会議室Aのカメラがズームアップで捉えたホワイトボードを会議室Bで確認している様子。カメラから6~7m先のホワイトボードの文字はしっかりと見える。

ビジネスシーンで用いるWebカメラには、PTZ(パン・チルト・ズーム)と呼ばれる機能があると便利です。各アルファベットの意味する内容は、以下の通りです。

■パン(P):固定したカメラの向きを左右に振ること
■チルト(T):固定したカメラの向きを上下に振ること
■ズーム(Z):被写体を拡大・縮小して撮影すること

ズーム機能を使えば、遠く離れたところにある共有事項(スケジュール表や会議メモ)も、拡大して映し出すことができます。また、パン機能で発言者にレンズを向けたり、チルト機能では会議テーブルの上にある書類や商品サンプルの確認もすることができます。

つまり、PTZ機能搭載のカメラは、レンズを自由自在に動かすことで、1台でも広範囲の確認をすることができる優れものなのです。

4. フレームレート(FPS)

フレームレート(Frame per second, FPS)とは、1秒間の映像が、何枚の画像で構成されているかを示す単位です。1秒間に使われるコマ数が多いほど、つまり数字が大きいほど、なめらかな動きを映像化できることを表します。

話し手の表情や文字を伝える程度であれば、「15FPS」がおすすめです。細かな動きや、画面越しの空間の細部までを伝えたい場合も、「30FPS」あれば安心でしょう。

ただしこちらも解像度と同じく、数値が大きくなるほどデータ量がかさんでしまうので注意しましょう。

5. 規格

Webカメラを導入する際は、日常的に使っている他のデバイスとの相性が良いかもチェックしましょう。規格が合わなければ、USBやACアダプターで連結させることも不可能ではありませんが、音割れや映像荒れの原因になることもあります。

6. その他の搭載機能

カメラはキレイな映像さえ撮影できれば十分ではあるものの、それ以外に便利な機能つきのタイプもあります。

  • ワイヤレス接続:ケーブルなしでパソコンに接続できます
  • マイク内蔵:マイクが内蔵されており、そのまま通話できます
  • スタンド機能:クリップや三脚が付いており、ディスプレイや机の上などに直接設置できます
  • 撮影機能:会議中の様子を撮影できます

このように、カメラ一つとっても、その選定基準はじつにさまざまです。実際に購入する際は、見た目や評判だけでなく、自社で使うことを想定したあらゆるチェックポイントで見極めましょう。

値段別に紹介!Web会議におすすめのカメラ8選

最後に、Web会議におすすめのカメラを、価格帯別にご紹介します。Web会議専用のカメラの相場は、おおよそ1.5〜13万円とバラツキが見られますが、値段ではなく、自社のニーズに沿ったものを選ぶことが正解です。

機能や特徴も合わせて記載していますので、ぜひ、自社に合ったカメラ選びの参考としていただければ幸いです。

【〜10,000円未満】できるだけ安く手軽に導入したい

③ ロジクール(logicool)C270n

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出典:logicool公式サイト

ロジクールの「C270n」は、快適なWeb会議に必要な最低限の要素を備えた、手頃なカメラです。ユニバーサルクリップが付属されているため、手持ちのパソコン画面だけでなく、オフィス内の棚や壁にも取り付けることができます。

主な特徴

  • 最大解像度: 720p/30fps
  • フォーカスタイプ: 固定フォーカス
  • レンズタイプ: プラスチック
  • 内蔵マイク: モノラル
  • 対角視野(dFoV): 55°

メーカー販売価格:2,310円
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④ エレコム(ELECOM)UCAM-C750FBBK

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出典:elecom公式サイト

エレコムの「UCAM-C750FBBK」は、ワイドスクリーンFull HDに対応した、手乗りサイズでコンパクトかつ動画配信に強いモデルです。

パソコンに接続するだけですぐに使える一発接続タイプで、動画だけでなく、2000万画素の静止画を撮影して送信することもできます。

また、サポートが手厚いという特徴もあります。無料ダウンロードできる「WebCamアシスタント」をインストールすれば、YouTube投稿機能、動画の簡易編集機能などの便利な機能を使用可能です。(※Macには対応していません。)

多国語マニュアル(英語、中国語[繁体・簡体]、韓国語、スペイン語、ポルトガル語)もインストールされているため、海外支社との同時導入にも向いているでしょう。

主な特徴

  • 最大解像度: 1080p/30fps 
  • 色数:約1677万色(24bit)
  • 最大フレームレート:30FPS(~1920×1080ピクセル)、15FPS(~2592×1944ピクセル)

メーカー参考価格:8,778円
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⑤ ロジクール(logicool)HD PRO ウェブカム C920n

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出典:logicool公式サイト

ロジクールの「C920n」は、洗練されたデザインが人気のモデルです。フルHDガラスレンズとプレミアムオートフォーカスで、驚くほど明瞭かつきめ細かい映像を実現しています。

画角は1〜3名程度に適した78°。付属機能であるカメラ両サイドのマイクでは、どの角度からでも音声を認識し、映像と連動したより自然でクリアな音声を伝えます。

主な機能

  • 最大解像度: 1080p/30fps - 720p/30fps
  • フォーカスタイプ: オートフォーカス
  • 内蔵マイク: ステレオ
  • 三脚対応ユニバーサルクリップ(ノートパソコン、LCD/モニター用)

メーカー参考価格:7,480円
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【10,000〜20,000円未満】高品質は確保しながらもコストを抑えたい

⑥ ロジクール(logicool)C930e

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出典:logicool公式サイト

ロジクールの「C930e」は、低価格でも、対面さながらのリアルな会議を実現できるカメラです。1080pの解像度、H.264ビデオ圧縮、および90度の広画角撮影に対応しています。

主な特徴

  • フルHD 1080p(最大4倍ズーム)
  • 720p HDテレビ電話、H.264ビデオ圧縮
  • 90°の視野
  • Rightlight™ 2テクノロジーにより、微光下など、さまざまな照明環境でクリアな映像を実現
  • パン、ティルト、ズーム(PTZ)を制御するためのカメラ設定アプリケーション(オプション)
  • オートフォーカス

メーカー参考価格:16,500円
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【100,000円以上】とにかく高パフォーマンスにこだわりたい

⑦ ロジクール(logicool) MeetUp

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出典:logicool公式サイト

ロジクールの「MeetUp」は、その高品質・高性能から、20名以上の大人数会議や、オフィスの共有スペースを活用したハドルミーティングにもおすすめのモデルです。

大きな特徴の一つは、画面で隔たれていることを忘れてしまいそうな臨場感です。独自の「RightSound™テクノロジー」を用いて、マイク搭載のカメラでキャッチした映像・音声を、投影画面に向かってビーム発射します。

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出典:logicool公式サイトより

また、「RightSight™」のパソコン画像認識システムにより、自動的にカメラ位置を調節し、ズームして会議室内の人々を見つけてフレーミングします。たとえ遠くの場所にいるメンバーが発言をし、画面から見切れていても、手動でカメラを操作する必要がありません。

主な機能

  • 5倍HDズーム
  • 視野:対角:120°、水平:113°、垂直:80.7°
    総動作範囲(視野 + パンとティルト):163°幅 x 110°高さ3つのカメラ位置プリセット
    RightSight自動フレーミング
  • 4K Ultra HDテレビ電話(最大30 fps)

メーカー参考価格:約12万円(※詳細は必ずメーカーへご確認ください)
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⑧ ルーメンス(Lumens) VC-B30U

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出典:Lumens公式サイト

ルーメンスの「VC-B30U」は、高画質HD・PTZ機能に対応しているカメラです。ズームは12倍まで可能で、解像度はHD1080pに対応、さらには毎秒60フレームの高画質イメージセンサーを採用してるため、その場にいるかのようなリアルな映像のやり取りができます。

さらに最大で128のプリセット位置を保存でき、会議中の切り替え操作もしやすくスムーズな進行を実現。Web会議のほか、遠隔医療、防犯用、マルチメディアセンターなど幅広く応用できるモデルです。

主な特徴

  • Full HD 1080p、毎秒60フレームに対応
  • USBポート&HDMI端子を装備
  • 水平アングル:72°
  • すばやいレスポンスでPTZ中の画面もクリアで残像のないスムーズな映像
  • 高速で静かなポジショニングで映像の質を保証

メーカー参考価格:150,700円
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まとめ|自社に合ったWebカメラで快適なWeb会議を

社内外のやり取りに欠かせないWeb会議ですが、そもそもカメラ自体の品質が良くなければ、どれだけ良いデバイスや会議室をもって打ち合わせに挑んでも、快適なコミュニケーションは取りづらくなってしまいます。

ビジネスシーンでの利用だからこそ、スムーズな会議に支障をきたさないカメラ製品を選ぶことが重要です。

▶︎カメラだけではなく、Web会議そのものを初めて導入予定の方には、必要な周辺機器がセットになったパッケージプランもおすすめします。ぜひ、検討してみてください。

さらに快適なリモートワークにはマイクスピーカーもおすすめです。以下の記事を参考にしてみてください。

おすすめのWeb会議用マイクスピーカー8選|製品選びのポイントとは?

よくある質問

Q:Web会議の際に専用のカメラは必要ですか?

A:大人数でWeb会議に参加する際は、パソコンの内蔵カメラでは全員の様子が映らず、参加者全員の表情を捉えたり、ミーティングの様子を高画質で映し続けるのは難しいため、専用のカメラを用意するのが望ましいです。

 

Q:Web会議にはどのようなカメラを選べば良いですか?おすすめを教えて下さい

A:パソコンなどの端末1台あたりに参加する人数によって、適切なカメラは異なります。参加人数が多ければ、画角が広いものや、カメラの向きを変えられるPTZと呼ばれる機能を持つカメラが良いでしょう。

Q:カメラの価格相場はいくらくらいですか?

A:会議室等で利用する高機能な製品は¥50,000〜¥100,000前後の価格で提供されています。一方で個人で利用する程度の機能を備えた製品であれば¥1,000〜¥20,000の価格帯で提供されています。

Q:広いオフィスだとどのようなカメラが良いですか

A:より多くの人数を映すためには、画角の広いカメラや、カメラを上下左右に向きを変えられる機能を備えたカメラが良いでしょう。ズーム機能があるものや、高画質のカメラを利用すれば、表情や様子をより詳細に伝えられます。

ブイキューブ
著者情報ブイキューブ

ブイキューブは映像コミュニケーションの総合ソリューションプロバイダとして、世界中どこにいても働ける働き方・環境の実現を目指しています。創業時よりテレワークを活用し、2016年には総務省「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」に選出されました。

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