近年、電話設備の老朽化やリモートワークの普及を背景に、従来のPBXからクラウドPBXへ切り替える企業が増えています。しかし、すべての企業にとってクラウドPBXが最適とは限りません。導入メリットが大きい企業もあれば、現状のオンプレミスPBXのままの方が合理的なケースもあります。
本記事では、クラウドPBXとオンプレミスPBXの違いを整理したうえで、クラウドPBXが向いている企業の特徴を3タイプに分けて解説。さらに、向いていないケースや導入判断に役立つチェックリストも紹介します。
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導入パターン別の利用モデル、月額費用の目安、機能一覧など、検討時に役立つ情報が網羅されています。
PBXを見直す際にまず把握すべきなのが、「クラウドPBX」と「オンプレミスPBX」の違いです。ここでは、導入検討時に特に重要となる5つの観点で比較します。
クラウドPBXとオンプレミスPBXの違いについては、別記事「クラウドPBXに変えるべき?オンプレミスとの7つの違いと診断付き解説【情シス・総務向け】」にて解説していますので、合わせてお読みください。
クラウドPBXの強みが最大限に発揮されるのは、特定の業務スタイルや組織構造を持つ企業です。ここでは、特に導入メリットが大きい3つのタイプを紹介します。
現状の課題
クラウドPBXで解決できる点
期待効果
現状の課題
クラウドPBXで解決できる点
期待効果
現状の課題
クラウドPBXで解決できる点
期待効果
クラウドPBXの導入は、企業のIT環境や社内の運用体制によって、実現のしやすさが異なります。以下のチェックリストに「Yes」が多いほど、導入のハードルが低く、スムーズに運用できる可能性が高いといえます。
チェック項目 |
Yes / No |
社内でIP電話やSIP機器を使った経験がある |
□ Yes / □ No |
各拠点・部門でPCやインターネット環境が整備されている |
□ Yes / □ No |
社内ネットワークにある程度の帯域の余裕がある |
□ Yes / □ No |
社員がヘッドセットやソフトフォンに抵抗なく対応できる |
□ Yes / □ No |
SaaSやクラウドツールの導入に慣れている(ポリシーがある) |
□ Yes / □ No |
情シスや外部ベンダーがクラウドサービスの導入支援に対応できる |
□ Yes / □ No |
電話番号のポータビリティ(番号引き継ぎ)に理解がある |
□ Yes / □ No |
→「Yes」が多い企業ほど、クラウドPBXの導入効果を早期に実感できる傾向があります。
クラウドPBXは多くの企業にとって有効な選択肢ですが、現時点では導入を再考すべきケースも存在します。以下に該当する企業は、ハイブリッド構成や段階的移行といった代替策を検討するとよいでしょう。
独自仕様の通話フローや、他システムとの特殊な連携を組んでいる場合、クラウドPBXでの再現が困難なことがあります。
フルクラウド化が難しい場合は、オンプレPBXとクラウドPBXを併用するハイブリッド型の構成も選択肢となります。
工場・倉庫・山間部の拠点など、常時インターネット接続が確保できない環境では、クラウドPBXの導入は非現実的です。
このような拠点には、従来型PBXの継続利用や、アナログ電話の併用が適しています。
通信環境に左右されるIP電話の特性上、重要顧客との通話などで絶対的な安定性を求める場合には、オンプレ型や専用線利用を優先すべきです。
ここまでご紹介してきたようなケースでは、段階的な移行を計画的に進めることで、リスクを最小限に抑えつつクラウド化のメリットを取り込むことが可能です。
本記事では、クラウドPBXの基本的な特長から、オンプレミスPBXとの比較、向いている企業のタイプ、導入ハードル、注意点までを整理して紹介しました。
上記のような特徴が当てはまる場合、クラウドPBXは業務効率や運用負荷の面で大きな効果を発揮します。
一方で、既存システムのカスタマイズ状況や拠点環境によっては、導入が難しい場合もあります。その場合でも、ハイブリッド構成や段階的移行という選択肢を視野に入れることで、より現実的なアプローチが可能です。
検討を進める際には、「Zoom Phone」のようなクラウドPBXサービスを具体的に知ることが判断の助けになります。
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