働き方改革や新型コロナウイルス蔓延の影響を受け、ビジネスコミュニケーションの一手段として、定着し始めているWeb会議。
時間や場所に縛られることなく手軽に使えるツールとして浸透している一方で、ノイズが入り会話の内容が聞こえない、声がうるさくて聞き取れないという音問題にお悩みの方も少なくないのではと思います。
また、パソコンのキーボード音や咳払いなどのノイズ、外の交通音なども、Web会議システムを通して増幅されて相手に届くこともあります。
弊社ブイキューブは、Web会議・テレビ会議のクラウド市場で創業から約20年、導入実績約5000社以上の経験から、長年、Web会議の音トラブルを改善するノウハウを貯蓄してきました。
本記事では、その知見を活かし、Web会議で起こる音トラブルの原因と対策法を紹介した上で、おすすめの音声品質の高いWeb会議システム、マイクスピーカーについてご紹介します。
1つ目のよくあるトラブルは、Web会議の際に生活音や囲の人の話し声、子どもの泣き声、救急車などのサイレンといった環境音によって会議相手の声が聞こえづらくなる、といった課題です。
こうしたトラブルを解決するには、以下の3つの対策を考えてみましょう。
最も単純な解決法は、周囲の音が聞こえないような環境でWeb会議を利用することです。例えば、オフィスであれば会議室や個室ブースなどを利用することで、周囲の雑音を気にすることなくWeb会議に参加できます。
個室ブースというと大掛かりな導入が必要なイメージもありますが、例えばブイキューブの提供する「テレキューブ」はサブスクリプションプランでも提供しているため、購入するよりも手軽に導入できるのが特徴です。また、複数用の製品であれば、工事なしで会議室不足の解消にも繋がります。
また、外出先からWeb会議に参加しなければならない、といった際にも、駅や商業施設にある個室ブースを選択肢に入れてみるとよいでしょう。上述のテレキューブは「街かどテレキューブ」というサービスとして駅や空港、商業施設などに設置されています。法人向けのサブスクリプションプランも提供しているので、法人で契約いただくと、お得にご利用いただけます。
外出中のWeb会議の場所は「カラオケや居酒屋も?困った時に選択肢に入れたいテレワークができる場所」の記事で詳しく解説しています。
次に有効な対策は、適切な集音範囲スペックのマイクを利用することです。特に単一指向性と呼ばれる、限られた範囲のみを集音するマイクを利用することで、周囲の雑音を拾わずに、自分の声だけを伝えられます。
特にヘッドセットマイク一体型のマイクであれば、特に口元のみの音を集音するため、自席や外出先などからのWeb会議でも快適に利用できます。
Web会議の音トラブルを解決するマイクスピーカーについては、別記事「おすすめのWeb会議用マイクスピーカー7選|製品選びのポイントとは?」で詳しく紹介しています。
Web会議システムやマイクにはノイズキャンセリング機能と呼ばれる、周囲の雑音を機械的に打ち消すことで雑音を取り込まないようにする機能が搭載された製品があります。
多くのWeb会議システムでは、音声の設定項目の中でオンオフ・強度の切り替えが可能なので、一度確認してみるとよいでしょう。
出典:Krispサービスページ
また、ブイキューブでは雑音やノイズを軽減するアプリケーション「Krisp(クリスプ)」を提供しています。
一般的なイヤフォンなどに使われている騒音を打ち消す技術を用いたノイズキャンセリング機能とは異なり、入力音をディープラーニング技術によって「人の声」と「騒音」に分解し、人の声のみを送受信できるようにする独自技術を用いています。
2つ目のトラブル例はノイズやハウリングです。Web会議中に「ジー」「ブツブツ」といった異音が聞こえるような場合です。
このような場合、マイクやスピーカーの接触不良や断線、ジャック部分の劣化などが原因として考えられます。以下の手順で原因を探ってみましょう。
こうした特定時には、他のマイクやスピーカー、イヤホン、PCと繋ぎ変えたり、他者の環境ではどのように聞こえるかを確認すると良いでしょう。
また、Bluetooth接続する機器を利用している場合には、Wi-Fiや電子レンジなどとの干渉が考えられます。離れた場所で試してみたり、他の無線通信機能をオフにして試してみるとよいでしょう。
やまびこのように同じ音が響いてしまうエコーや、「キーン」「ウワンウワン」と嫌な音が反響するハウリングもWeb会議でありがちなトラブルです。ハウリングはマイクがスピーカーの音を拾って出力し、その出力された音をさらにマイクが拾う音の循環が原因です。
ハウリングが発生してしまう場合には、以下の項目を確認してみましょう。
特にオフィスの会議室から複数人でWeb会議に参加する、といった場合にはハウリングが起きやすいです。上述のような個室ブースや、会議室に専用機器を設置するテレビ会議システム、複数人用のマイクなどの導入を検討してみてもよいでしょう。
相手の音声が途切れて聞こえるような場合には、パケットロスと呼ばれる通信環境の問題が考えられます。まずは原因が自分側なのか、相手側なのかを特定し、安定した通信が行える環境でWeb会議に参加しましょう。
多くのWeb会議システムでは、それぞれ推奨値が定められています。例えば、Web会議システムのZoom ミーティングでは、以下のような帯域幅が推奨されています。
1 対 1 のビデオ通話の場合
参照:Zoom のシステム要件: Windows、macOS、Linux - カスタマーサポート
利用しているWeb会議サービスの推奨環境と利用環境を照らし合わせて検証してみるとよいでしょう。
本記事では、Web会議で発生するハウリングやエコー、ノイズといった音トラブルの原因と対策法について解説しました。
Web会議の多い企業では、オンラインコミュニケーションに適した環境整備が生産性を大きく左右します。これを機に、本格的な環境整備を検討してみてもよいのではないでしょうか。