『インサイドセールスよ!営業のテリトリーに触ってくれるな!』そんな時代を乗り越えた時の話

株式会社ブイキューブの篠崎と申します。インサイドセールス業務を10年弱、ブイキューブで担当しています。

インサイドセールスと営業。2つの部門の役割分担について悩むご担当者は多いのではないでしょうか。本記事では、インサイドセールスと営業の役割をどのようにすれば良いかお悩みの方に向けて、弊社の10年間の知見を元に解説します。

実際に弊社の中で起きた体験を交えて説明しますので、インサイドセールス業務の現場における課題解決のきっかけになれば幸いです。

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『インサイドセールスは営業とテリトリーを分けて欲しい』

先日、アプローチするお客様の担当分けに関する営業部門からの声に苦労しているインサイドセールス担当者のお話を聞きました。その担当者はまだインサイドセールスチームを立ち上げたばかりで、展示会で獲得した確度不明のリードを中心にアプローチしているとのこと。

そのお話を聞いて、弊社インサイドセールスチームの立ち上げ当時を思い出しました。当時は「お客さまの課題解決」よりも「やらなければ」という気持ちでいっぱいだったように思い返されます。

インサイドセールスの価値に気付いてくれる「仲間」の大切さ

弊社インサイドセールスは「コンシェルジュ」というプロジェクトとして始まりました。営業部門は強い力を持ち、自らがアプローチし、商談を創出します。当然、確度のハッキリしたリードは営業部門が直接対応していました。

そこで、「コンシェルジュ」が対応していたのは、確度不明なマーケティング活動で獲得したリード。しかし、当時のマーケティング部門とは連携できておらず、アプローチ方法は電話がほとんどでした。

営業部門やマーケティング部門と最初から連携するのは難しかったですが、組織の中でも「インサイドセールス」の価値をわかってくれるメンバーがいるのは感じていました。

ふと目にした新聞記事

教育の一環として、日経新聞を読むという文化が弊社にはありました。目を通すと、ある地方銀行がITで業務改革をするという記事。実はその地方銀行とは過去に接触したことがありました。

そこで社内CRMシステムから、過去に参加した展示会でその地方銀行の方と名刺交換した履歴を見つけインサイドセールスチームとしてアプローチした結果、見事アポイントを獲得することができました。

それだけでなく、商談は大きく成功しました。商談が成立した後、御礼のお電話をしたところお客さまがよろこんでくださったことを今でも覚えています。この商談をきっかけに、「コンシェルジュ」は価値が少しずつ浸透していきました。

このようにCRMを用いて顧客管理を行うことは、アポイント獲得や確度の高い顧客へのアプローチに役立ちます。確度の高い顧客を営業に送り出すことが、インサイドセールスと営業の役割分担を行うメリットです。

今では期待が「見える」ように

現在の弊社インサイドセールスダッシュボードでは送り出した商談から期待できる金額が見えるようになっています。

CRM上に商談が登録された段階で、予想見込み金額も同時に登録されるようにしているためです。それもあってか、日々営業部門のリーダーから「こんなアプローチができないか?」という相談の声が上がってくるようになっています。

冒頭の、インサイドセールスを強化されようとしているお方へ最初から関係部門と連携できていなかったことや、情報共有の重要性、成功体験の地道な積み重ねについてお伝えすると、とてもよろこんでいただけました。

情報が得やすいのが今の時代

マーケティングオートメーションやCRMを活用することで、お客さまのたどった履歴(カスタマージャーニー)が見えやすくなります。

弊社もそんな情報を見ながら、今お客さまが何に「興味」を持っていてどんな「状態」なのか?

想像力を働かせてインサイドセールスチームは活動しています。

立ち上げ当時、偶然新聞で得た情報が無数に再現されている状態です。

ブイキューブ
著者情報ブイキューブ

ブイキューブは映像コミュニケーションの総合ソリューションプロバイダとして、世界中どこにいても働ける働き方・環境の実現を目指しています。創業時よりテレワークを活用し、2016年には総務省「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」に選出されました。

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