遠隔会議とは?導入するメリットとおすすめツール9選をご紹介
「リモートワークのために遠隔会議を導入したい」
「遠隔会議で移動にかかるコストを減らしたい」
働き方改革やテレワーク導入の推進に伴い、Web会議やテレビ会議などに代表される「遠隔会議」が注目を集めるようになってきました。
2017年の労働政策研究・研修機構の調査によるとすでにテレビ会議(Web会議、音声会議含む)を導入している企業は48.6%であり、導入企業の多くが「移動時間の短縮・効率化」「交通費の減少」「業務の効率化・生産性向上」などにつながったと回答しています。
出典:「イノベーションへの対応状況調査」「イノベーションへの対応に向けた働き方のあり方等に関する調査」
このように遠隔会議の導入は、今までなし得なかったさまざまなメリットを企業にもたらします。労働生産力や労働人口の低下が叫ばれる現代において、遠隔会議の導入は企業にとって、より重要なアクションになっていくことは間違いないでしょう。
本記事では、遠隔会議を導入するメリットや必要な準備、また遠隔会議におすすめのWeb会議システム・テレビ会議システムを紹介します。
遠隔会議について詳しく知りたい方や自社に合ったツールをお探しの方は、参考にしてみてください。
目次[ 非表示 ][ 表示 ]
遠隔会議とは、遠隔地にいる人同士がITツールを介して会議を行うこと
そもそも「遠隔会議」とは、その名の通り遠隔地にいる人同士が、ITツールを介して会議を行うことです。遠隔会議に使用するITツールには、主にWeb会議システム・テレビ会議システムの2つがあります。
Web会議システムとは?
Web会議システムとは、インターネット回線を通じて遠隔会議を行えるツールです。パソコンだけでなくタブレット、スマートフォンなどの端末からアクセスができます。
無料のツールも多くあり、気軽に利用できますが、有料版とは異なり1対1での面談のみに対応しているツールがほとんどです。部署やチームなど大人数の打ち合わせや会議には、有料版のWeb会議システムの利用がおすすめです。
またWeb会議システムには、インターネットさえあればどこからでも繋げる「クラウド型」と、社内の専用サーバーを使った「オンプレミス型」の2つがあります。
クラウド型は、「初期費用が安い」「面倒なインストールが不要」といったメリットがあり、オンプレミス型は、社内の専用サーバーを使うことで高いセキュリティポリシーに合わせた引用が可能、といったポイントがあります。
コスト面やセキュリティ面を考慮して、自社に適切なタイプを選びましょう。
「チェックで比較!正しいWeb会議ツールの選び方」
テレワークナビでは、テレワークに関するお役立ち記事をはじめ、企業がITツールを駆使した働き方を行うために必要なWeb会議システムを選ぶための資料も紹介しています。詳しく知りたい方は、「チェックで比較!正しいWeb会議ツールの選び方」をぜひお読みください。資料のダウンロードはどなたでも無料で行えます。
テレビ会議システムとは?
一方でテレビ会議システムとは、専用回線と専用機材を使って遠隔会議を行うツールを指します。
テレビ会議を行うためには事前に会議室などにカメラ、マイク、スピーカーなどの専用機材を設置する工事が必要であり、ここがWeb会議システムと異なる点です。
一般にテレビ会議は専用機材を設置した会議室などで行いますが、小規模な会議であれば、可動式モニタラックなどを使ってシステム1式を移動させ、場所を変えて会議を行うことも可能です。
昨今では、主催者側がテレビ会議システムを導入していれば、参加者側はテレビを持っていなくてもパソコンやタブレットからアクセスできるようなツールも登場しています。
また、遠隔会議には上記で示した2つのほかに「電話会議」も含まれることがあります。
Web会議やテレビ会議とは違い、電話会議では相手の顔は見えません。しかし、お互いの表情を確認できないからこそミーティング中にも手元の資料に集中できたり、些細な認識のすり合わせでも手軽に行うことができたりといったメリットがあります。
電話会議とは?準備と導入の方法を徹底解説
電話会議について詳しく知りたい方は、別記事「電話会議とは?準備と導入の方法を徹底解説」もあわせてご覧ください。
遠隔会議を導入するメリット
では実際に、Web会議システムやテレビ会議システムといった遠隔会議を導入すると、どういったメリットがあるのでしょうか。
共通するメリット①:移動コスト・作業コストを削減できる
遠隔地にいるクライアントや社員と打ち合わせを行うには、移動の時間や会議室の予約作業といった工数や費用がかかります。
別の仕事に割り当てる業務時間が削られてしまうため、場合によっては非効率的だといえるでしょう。
しかし遠隔会議を導入すれば、そういった面倒もなくなります。一度ツールを導入すれば会議は画面越しで行えばよく、わざわざ移動したり会議室の用意をしたりといった必要がなくなるからです。
また、最近では採用応募者の面接もWeb会議で行う企業が増えており、これは企業側にも応募者側にとっても合理的だといえます。
移動コストや作業コストが削減できることによって、最終的には生産性の向上にも期待ができます。
【事例付き】5分でわかるコスト削減!必要なポイントや実施手順などを解説
関連記事「【事例付き】5分でわかるコスト削減!必要なポイントや実施手順などを解説」では、コスト削減を考えた際に抑えておきたい注意点やプロセスを解説しています。見落としがちなポイントにも触れているので、改めて施策を振り返りたい方はあわせてお読みください。
共通するメリット②:テレワークにも対応できる
近年ではテレワークを使い、オフィスではなく自宅やカフェなどで仕事をする人たちが増加しています。
このようなテレワーカーたちとコミュニケーションを取る場合、遠隔会議であればすぐに彼らと繋がることができます。不測の事態が起こった場合にも、ちょっとした認識のすり合わせをしたい場合にも有用です。
遠隔会議でお互いの顔や声を確認しながらやり取りをすることで、対面と同じような細かいコミュニケーションを取ることも可能です。
ゼロから学べるテレワーク
関連記事「5分でわかる『テレワーク』とは?導入検討する方に事例を元に解説」では、テレワークをこれから導入しようと考えている方に知っておいてほしい情報を網羅しています。また、無料でダウンロードできる資料「ゼロから学べるテレワーク導入完全ガイド」もあわせてお読みください。
Web会議システムを活用するメリット
Web会議システムは、なんといっても導入のしやすさが最大の特徴と言えます。パソコン一台を使えばすぐに始められる上に無料のものも多いため、気軽に導入できます。
また、Web会議システムは、以前は通信環境が安定していなかったことも多かったため音質・画質の乱れがデメリットとして指摘されていました。しかし、近年はブロードバンド環境が全国的に整ってきたこともあり、ストレスを感じず使用できるツールがほとんどです。
・導入前の工事が不要で、パソコンやタブレットなどにWeb会議システムをインストールするのみ
・初期費用も不要なシステムが多い(必要な場合も低コスト)
・クラウドシステムが多いためランニングコストも低価格
テレビ会議システムを活用するメリット
テレビ会議システムは、Web会議システムと比較すると、どうしても初期コストやランニングコストが高額になってきます。しかし、高音質・高画質で接続が安定しているため、クライアントとの重要な会議や商談でも安心して利用できます。
またセキュリティの観点からみても、専用機材と専用回線を使用するので、ウイルス感染や第三者からの情報を盗み取られるリスクが少ないというメリットがあります。
なお、カメラやマイク・スピーカーといった周辺機器があらかじめ用意されているので、後から追加で購入する必要がありません。
・導入の初期費用は高めだが、画質や音質が安定している
・セキュリティ性が高い
・周辺機器(カメラ・マイク・スピーカー)があらかじめ用意されている
遠隔会議を行うために必要な準備
遠隔会議を行う際、準備する物は実際に対面で行う会議と変わりません。事前準備とは、例えば、あらかじめ会議の資料・議題設定を共有しておくことや、司会進行役を決めておくことなどです。しかし、Web会議システムを利用する場合には、初期に有料の周辺機材の導入を行うことをおすすめします。
Web会議システムは、パソコンやタブレットなどにあらかじめ内臓されているカメラやマイクのみで会議が可能ですが、どうしても映像が乱れたり音声が聞きづらいといったケースが発生することがあります。
会議の最中にこのような現象が起こると、会議が滞ったり、参加者の集中力が切れてしまうことが予想されます。スムーズな会議を行うためにも、「カメラ」「マイク」「スピーカー」の3点は準備すると良いでしょう。
カメラ
回線が混雑していると、映像が止まってしまったり画面が荒くなったりなどといった問題が発生してしまいます。
音響機器と同様、部屋の大きさ、参加人数、レイアウトによって選ぶことが大切です。PCとカメラをUSBで接続するタイプが主流で、3,000円~15,000円のものが一般的です。
Web会議におすすめのカメラ6選!抑えておきたい3つのポイントと選び方を解説
「Web会議におすすめのカメラ6選!抑えておきたい3つのポイントと選び方を解説」では、遠隔会議を行う際にオールマイティに使用できる高品質なカメラと、自社に合った選び方を解説しています。数千円から導入できるものなど、価格帯や性能なども分かりやすく説明しているので、あわせてお読みください。
マイクスピーカー
マイクスピーカーとは、自分の音声を集音するマイクと、相手の拠点の音を拡大するためのスピーカーが一体になっているデバイスです。特に会議室を使ってテレビ会議を行いたい場合に有用です。
おすすめのWeb会議用マイクスピーカー7選|製品選びのポイントとは?
「おすすめのWeb会議用マイクスピーカー7選|製品選びのポイントとは?」では、遠隔会議を行う際に役に立つマイクスピーカーを徹底的に解説しています。自社に合った選び方やチェックポイントなども充実した情報を載せているので、カメラの関連記事と合わせてこちらもお読みください。
ヘッドセット
マイクとイヤホン(ヘッドホン)が一体になったヘッドセット。最近ではBluetoothが搭載されたワイヤレス型のデバイスが登場したことにより、パソコンに直接コードで繋がなくても会話ができるものも増えています。
ヘッドセットは世の中にたくさんありますが、近くの雑音を消してくれる「ノイズキャンセラー機能」がついたヘッドセットを選ぶと会議に集中しやすくなります。
遠隔会議をスムーズに行うためにおすすめのツール8選
遠隔会議を行うためのツールは各ベンダーから多数展開されていますが、その中でも機能や使い勝手に優れ、多くの企業に導入されているツールを「Web会議システム」「テレビ会議システム」それぞれご紹介していきます。
Web会議システムのおすすめツール4選
まずは導入が簡単で、低価格で運用することのできる「Web会議システム」のおすすめツールをご紹介していきます。
Web会議システムでありながら、高音質・高画質での映像配信を可能にしているツールや、録音・録画機能を兼ね備えたツールなど、高機能なものが多数あります。自社ニーズと照らし合わせながら、最適なツールを選んでください。
安心の高品質、国内外問わず75万社以上の企業で導入 「Zoom」
Zoom ミーティングは、世界各国75万以上の企業や組織で利用されているWeb会議サービスです。
通信速度が比較的低速なネットワーク回線でも途切れにくく、音声の途切れがほとんどありません。
Web会議の開催にライセンスを取得する必要があるのは主催者のみで、参加者は会議アドレスへ招待されることで、ブラウザから誰でもWeb会議へ参加できます。
▼ライセンス別の主な比較表
Basic (無料版) |
||||
契約ID数と価格(年間) |
1ID /無料 |
1〜9ID /26,400円 |
10〜49ID /要見積もり |
50ID以上 /要見積もり |
グループ会議(3人以上)可能時間 |
40分まで |
無制限 |
無制限 |
無制限 |
ホスト可能な参加者人数 詳細 |
100人まで |
100人まで (アドオン可能) |
300人まで (アドオン可能) |
500人まで |
録画 |
ローカル保存のみ |
ローカル /クラウド保存 (1GB/ ID) |
ローカル /クラウド保存 (1GB/ ID) |
ローカル /クラウド保存 (無制限) |
ブイキューブが提供するZoom ミーティングの有料版では、ミーティングの映像や音声を録画・録音してクラウド保存しておくことが可能です。
投票機能やユーザー管理機能もついており、ビジネスシーンでも快適に利用することができるでしょう。
また、プランに問わずメールでのサポート体制を提供しています。エンタープライズプランでは企業に合わせて導入・運用を支援してくれるなど、利用者に最適なサポートが充実しています。
Zoomの有料版を使うべきメリットとは?
Web会議ツールZoomの有料版を使うべきメリットについては、「Zoomの有料版を使うべきメリットとは?無料プランとの違いや決済方法を解説」のページでも詳しく紹介しています。ぜひあわせてお読みください。
セキュリティ性が高く、さまざまな機能が搭載 「Bluejeans」
商品名:BlueJeans
価格帯:
・ME(個人、スモールビジネス向け): A$16/98host/月
・MY TEAM(中規模の企業やチーム向け): A$22.49 host/月
・MY COMPANY(企業向けソリューション):オープン価格
※1A$(オーストラリアドル)=約75円(2020年1月時点)
「Bluejeans」はFacebook inc.など、海外メインで導入されているツールです。Web会議システムとしての基本的な機能のほか、チャット機能・録画機能・スケジューリング機能など、このツール1つでさまざまな使い方が実現できます。
WebブラウザやSkypeといった他のツールからの接続も可能なため、会議に参加する側にとって手軽であるといえるでしょう。社内だけでなく社外のクライアントとの打ち合わせにも有用です。
仮想会議室(Web会議を行うためのツール上のスペース)はランダムに発行されるIDとパスコードで構成されているため、高いセキュリティのもとで会議を行いたい方にはおすすめです。
少人数・小規模な会議に有用 「Whereby(旧:Appear.in)」
商品名:Whereby(旧:Appear.in)
価格帯:無料版と有料版あり
・Pro(フリーランス向け): $9.99/month
・Business(企業向け) :$99.99/month
「Whereby(旧:Appear.in)」は、中小企業の社内会議や研修、取引先の打ち合わせなどに適したWeb会議システム。無料版では4人まで、有料版では12人まで同時に会議に参加可能、という規模の小さなツールです。
参加者は、会議の担当者が送ったメールのURLをクリックするだけでWeb会議に参加できます。URLを送信する側はアカウントを作成する必要がありますが、ゲスト(参加者)は不要です。専用のアプリからだけではなく、Webブラウザから接続も可能なため、社外の人間がアクセスするのにも容易であるといえます。
大規模な会議に効果的、豊富なプランの中から選べる「Go to meeting」
商品名:Go to meeting(Web会議システム)
価格帯:
・STARTER(10人まで参加可能): 14$/月
・PRO(150人まで参加可能): 29$/月
・PLUS(250人まで参加可能): 39$/月
・ENTERPRISE(最大3000人まで参加可能):オープン価格
約45,000社に導入実績のある「Go to meeting」 は、Web会議システムを大規模な会議や研修などに役立てたい方におすすめです。
プランによって100人から最大3000人までWeb会議に参加可能で、さらに会議に招待するメールのURLをクリックするだけで会議にアクセスできる手軽さが特徴です。
Web会議システムに必須な画質・音質の良さのほか、チャット機能や描画ツールも搭載されています。万が一音声が繋がらない場合の連絡手段としてチャットを使ったり、会議中に図を描いたりして説明したいときに有用なのではないでしょうか。
テレビ会議システムにおすすめのツール4選
この章では、テレビ会議システムのおすすめツールを4つ紹介していきます。Web会議システムの説明も参考にした上で、各ツールの特徴や価格帯を比較しながら、自社に合うものを選んでみてください。
持ち運びも可能なポータブル型のツール 「RICOH Unified Communication System P3500」
商品名:RICOH Unified Communication System P3500
価格帯:
1年間の無料保証付き:268,000円(税抜)
1年間の無料保証+2年間の保守:293,000円(税抜)
「RICOH Unified Communication System P3500」というツールは、テレビ会議システムとしてもWeb会議システムとしても利用できます。軽量のポータブル型端末になっていることが最大の特徴で、カメラ・マイク・スピーカーなどが内蔵されています。さまざまな場所に持ち運びたい方におすすめです。
今までに導入された実績は約3,000社。映像や音声が暗号化されるセキュリティ機能が搭載されているため、安全性の高さも信頼できるテレビ会議システムであるといえます。
導入社数約2500以上、簡単なテレビ会議システム「LoopGate」
商品名:LoopGate
価格帯:登録手数料 1IDで10,000円(税別)
基本料 1IDで月額3,800円~(税別)
「LoopGate」は簡単なリモコン操作で使用できるテレビ会議システム。サポートセンターは毎日営業しており、夜や早朝の会議であっても専門のエンジニアがすぐに困ったことを解決してくれるというサポート機能がポイントです。
LoopGateでは、テレビ会議システム導入に必要になる場合が多い高価な多地点サーバーを導入する必要がありません。自社で使用しているネットワーク環境にもよりますが、新しく何か回線を用意する、というプロセスがないのが大きなメリットでしょう。
複数のデバイスでテレビ会議を行える、クラウド型サービス「PrimeMeeting」
商品名:PrimeMeeting
価格帯:要問い合わせ
「PrimeMeeting」は、テレビ会議を専用とした端末だけでなく、マルチデバイスで簡単にビデオ会議が行えるクラウド型会議サービスです。クラウド型のため、会議を行う相手側の拠点が必ずしもテレビを持っていなくても会議が行えるのが大きなポイントであるといえます。
個人情報の事前登録や利用するためのIDなどを登録する必要はないため、導入したあとは登録なしですぐに使用できます。
高解像度でテレビ会議を行える「ナチュラルコミュニケーション」
商品名:ナチュラルコミュニケーション
価格帯:要問い合わせ
シンプルなテレビ会議システムの「ナチュラルコミュニケーション」では、シャープ株式会社が開発した大型ディスプレイを使っており、非常に高画質な映像で会議を行うことができます。会議資料やプレゼン資料などは、パソコンからUSBケーブルでつなぐことでテレビに投影可能。
なんといっても大型のディスプレイであることが特徴なため、遠隔でも臨場感のある会議を実現させたい方にはおすすめです。
遠隔会議(Web会議・テレビ会議システム)を導入して成功した企業の好事例4選
次に、Web会議システムとテレビ会議システムを効果的に導入した企業の活用事例をご紹介します。
テレビ会議で拠点会議や研修を行い年間数百万円のコスト削減|社会福祉法人正勇会
出典:社会福祉法人正勇会
テレビ会議システム導入効果:
- 幹部職員の移動時間が不要になり、本来の業務に集中可能に
- 年間で数百万円単位の交通費・人件費コストが削減
特別養護老人ホームや保育園など、国内に10カ所の拠点を持つ社会福祉法人正勇会では、理事長をはじめとする幹部職員が毎日のように各拠点の会議や研修に参加していました。
そのため人件費・交通費の増加や、管理職が本来の仕事に時間が割けないことが課題となり、コスト削減に頭を悩ませていたようです。
そこでテレビ会議システムを全拠点に導入し、同じ内容の会議や研修はテレビ会議システムで全施設同時に行うようにしたところ、大幅に業務を効率化でき大きな成果を得られました。
在宅ワーカーの活用にWeb会議システムが貢献|ママグロースハッカーズ
出典:ママグロースハッカーズ
Web会議システム導入の成果:
- デザインなどを画面共有しながら打ち合わせできるため、業務効率がUP
- 在宅ワーカー同士がわからないことを教え合うことで、スタッフのスキルアップに繋がった
- 子どもの病気など急な予定変更の際も、Web会議録画機能を活用し情報共有化が万全に
デジタルハリウッドSTUDIO福岡、リクルートジョブズ、Kaizen Platformの3社が運営している子育てママを支援する「ママグロースハッカーズ」では、全員が在宅ワーカーのためWeb会議システムを導入してコミュニケーションに活用しています。
メンバー全員が子育て中のママで時間に制約があるものの、Web会議システムを活用したミーティングや教えあいなどで、在宅ワーカーの業務効率向上やスキル向上につながっています。
テレビ会議システムとWeb会議システムを使い分け社内研修を効率化|株式会社宮崎銀行
出典:宮崎銀行
Web会議システム・テレビ会議システム導入の効果:
- 会議参加者の交通費や宿泊費などのコストが大幅に削減
- 研修担当者が研修の日程や開催時間の調整を格段にしやすくなり、負担が軽減
宮崎銀行では国内本支店73拠点、出張所23拠点に対して毎月のように10カ所の会場で新商品に関する勉強会を開催していましたが、低コストのテレビ会議システムと高品質のWeb会議システムを同時に導入し、遠隔による研修スタイルに切り替えました。
大規模な拠点での研修にはテレビ会議システム、遠方の拠点での研修にはWeb会議システムと使い分けることで、大幅に業務効率が改善しています。
海外拠点との遠隔会議にテレビ会議システム、エリア間ミーティングにWeb会議システムを導入|JALエンジニアリング株式会社
出典:日本航空
テレビ会議システム導入の効果:
- 海外との会議も映像や音声の途切れがなくストレスフリーに
- 会議室にいる奥の参加者の顔まではっきり映る高品質な映像で、臨場感ある会議が実施可能に
Web会議システム導入の効果:
- 整備現場にある合計1000台以上のタブレット、スマートフォンから必要な映像を即共有可能に
- 緊急メンテナンスの際は、センターのスタッフが映像を見ながらリアルタイムで現場に指示可能に
日本航空の航空機整備を担当するJALエンジニアリングでは、毎朝、国内・海外15拠点がテレビ会議システムを活用して会議を行っています。
国際間接続用の独自ネットワーク網による安定した通信環境で行うテレビ会議であるため、映像や音声が途切れることもなく、日々の重要案件についての会議もスムーズに行われています。
また、エリア間の遠隔会議用にWeb会議システムを導入したことにより、航空機に急なメンテナンスの必要が生じた際にセンターと現場の情報共有がスピーディになり、導入以前よりも速く確実に処置ができるようになりました。
遠隔会議に使うITツールを選ぶ際に参考にしたい2つのチェックポイント
このように、遠隔会議を行う際に導入を検討したいツールを紹介しました。最後に、自社に合ったITツールを見つけ、遠隔会議で生産性の向上を実現するために企業担当者が注意しておくことが望ましいポイントを紹介します。
①:無料トライアルが実施されているかどうか
Web会議システムやテレビ会議システムの中にも、一定期間の無料トライアルを実施しているものが多くあります。一般的に高品質で膨大なユーザー数を誇るツールであっても、自社に合ったツールは企業によって違ってきます。
そのため、ITツール推進担当者であれば、導入を検討しているツールには無料でトライアルを行えるものがあるかどうか、というポイントを意識することをおすすめします。トライアルを行えば、実際に自社にITツールが導入されたときのシミュレーションにもなり、具体的に使用イメージが思い描けるでしょう。
②:自社の導入目的をあらかじめ明確にしておく
Web会議システムやテレビ会議システムは、遠隔会議という用途だけではなくテレワークで働く従業員とのカジュアルなコミュニケーションや、社内研修、またWeb円節などさまざまなシチュエーションに応用することができます。
そのため、例えば無料版と有料版のどちらを選ぶかという点から、どのツールを選ぶかという点に至るまで、「自社ではどういうシチュエーションに遠隔会議を使うのか」というポイントを明確にしておくことをおすすめします。
まとめ|効果的な遠隔会議には自社に合ったITツールを選びを
Web・テレビ会議システムを活用すると、業務効率化やコスト削減につながることは言うまでもありません。また、これらのツールは「会議」だけでなく、既にWeb面接、オンライン研修、現場への遠隔支援など、いろいろなビジネスシーンで活用されています。
働き方改革の推進に伴い、今後はますますリモートワークや遠隔地にいても会議ができる環境整備の需要が高まってきます。そのような状況に適応し、効果的な遠隔会議を行うためにも、自社に合った方法はWeb会議とテレビ会議のどちらなのか、またITツールは何が最も効果的かを検討するようにしたいものです。