アカウント管理は効率化が必須!企業が抱えるアカウント管理の課題と解決方法を解説

新入社員の入社や中途採用、従業員の異動や退職があったとき、利用しているシステムやサービスのアカウント管理が必要です。アカウントの新規発行や権限の変更、不要になったアカウントの削除など、アカウント管理ではさまざまな作業が発生します。特に入退社や異動の多い時期は作業が多く、「手が回らない」「設定ミスが多い」などの悩みを抱える担当者も多いのではないでしょうか。

不要なアクセス権限の付与や退職者のアカウントの放置が起きると、情報漏洩などセキュリティリスクが高まるため、対策が必要です。

この記事では、アカウント管理の目的と課題、アカウント管理を効率化する方法を解説します。アカウント管理に手間や課題を感じている方は、ぜひチェックしてみてください。

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アカウント管理とは

アカウント管理とは、業務上必要なシステムやサービスを利用する際のアカウントを適切に管理することです。主に、以下のような作業を行います。

  • IDやパスワードの新規発行
  • 不要になったアカウントの削除
  • アカウントへの権限付与
  • パスワードの初期化や変更
  • アカウントの棚卸し

従業員の入社や退職、人事異動などがあったときのアカウント管理が不適切だと、業務に支障が出たりセキュリティ事故が発生したりする恐れがあります。そのため、「新入社員の業務開始までにアカウントを発行しておく」「退職した従業員のアカウントは速やかに削除する」など、必要なルールを定めることが大切です。

近年はクラウドサービスの普及により、業務で使用するツールの種類が増加しています。また、業務委託や派遣など雇用形態も多様化しており、アカウントを適切に管理する重要性が増しています。

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アカウント管理の目的

アカウント管理は、セキュリティ対策とコスト最適化の大きく2つの目的があります。ここでは、アカウント管理の目的について詳しく見ていきましょう。

セキュリティ対策

アカウントの適切な権限設定は、セキュリティ対策のために重要です。例えば「従業員の個人情報に関するデータのアクセス権限は人事部のみ」「技術情報に関するデータのアクセス権限は開発担当部署のみ」といった対応をしている企業も多いでしょう。重要なデータへの権限を必要最小限に絞ることで、内部者による不正行為のリスクを下げられます。

不要なアカウントの削除も、セキュリティ対策のひとつです。例えば機密情報にアクセスできる権限を持っていた従業員が退職した場合、アカウントを速やかに削除しなければ、退職後の不正アクセスのリスクが高まります。

特にクラウドサービスはインターネット経由でどこからでもアクセスできるため、退職者のアカウントをそのまま放置しておくのは厳禁です。異動や退職に合わせて速やかに権限の変更やアカウントの削除を行い、放置されているアカウントがないか定期的に棚卸しを行うことが大切です。

コストの最適化

クラウドサービスのなかには、アカウントの数によって利用料金が決まるものがあります。不要なアカウントを発行したり退職者のアカウントを放置したりすると、余計な利用料がかかってしまう場合もあります。常にアカウントの数を適切に保ち、コストの最適化を目指すのもアカウント管理の目的のひとつです。

アカウント管理の課題

アカウント管理の課題として、業務負荷の高さや作業の煩雑さが挙げられます。社員数や利用するシステムが多くなるほどアカウントの発行や権限変更の数も多くなり、手間と時間がかかります。

アカウント管理を担うことの多い情報システム部門や総務部門は、社内で担う役割も多く、次のような課題を感じているケースもあるでしょう。

  • 人手が足りずアカウントの棚卸しにまで手が回っていない
  • アカウントの登録内容や権限設定にミスが多い
  • 人事異動や入退社が多い時期はアカウント管理のために残業が発生している など

システムやサービスごとにアカウントを発行している場合、「特定のシステムだけアカウント発行をし忘れた」といったミスも生じがちです。また、部署ごとに異なるシステムを利用している場合は、部署異動がある度にアカウントの発行や削除が発生し、アカウント管理はさらに煩雑になります。

アカウント管理を効率化する方法

手間が多く作業が煩雑になりがちなアカウント管理ですが、以下のような対策を行うことで効率化が目指せます。

  • サービスの統一
  • ID管理ツール(IDaaS)の導入
  • アカウント管理サービスの利用

それぞれの方法について解説するので、アカウント管理に課題を感じている方はぜひ参考にしてください。

サービスの統一

システムやサービスの数が多くなるほどアカウント管理が大変になるため、できるだけ利用するサービスを統一するのがおすすめです。例えばZoomはWeb会議のみならず、「Zoom Phone」というクラウド電話サービスなども提供しています。こうした複数の機能を有するサービスを利用することでアカウントを統一し、アカウント管理の手間を減らせます。

Zoom Phoneの具体的な費用・ランニングコストについては、以下の参考プラン集を御覧ください。部署単位、または全社導入などのケース別にプランと費用の概算をご紹介しています。

ほかにもGoogle WorkspaceやMicrosoft Teamsなど、Web会議やチャット、ストレージといった複数の機能を同一アカウントで利用できるサービスはあるため、利用を検討してみましょう。

ID管理ツール(IDaaS)の導入

ID管理ツール(IDaaS)とは、複数のシステムやサービスのID・パスワードをまとめて管理できるクラウドサービスです。ID管理ツールと連携したシステムはアカウントの発行や削除、アクセス権限の設定などを一括で行えるため、アカウント管理にかかる手間を大幅に削減できます。

アクセスログの管理や多要素認証といったセキュリティ対策を目的とした機能を提供しているID管理ツールもあるため、セキュリティを強化したい場合にもおすすめです。

また、ID管理ツールには一度の認証で複数のシステムやサービスにログインできる「シングルサインオン」という機能が備わっています。システムごとにIDやパスワードを入力する手間が省けるため、従業員の業務効率向上につながるメリットもあります。

アカウント管理サービスの利用

担当者の人手が足りていない場合は、業務をアウトソーシングするのも効果的です。アカウント管理の代行サービスを利用すれば、アカウント管理の作業に自社のリソースを割かずに済みます。忙しさからアカウント管理を後回しにしたり、片手間で作業をして設定ミスが発生したりする場合は、作業の外注を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

Web会議システムやストレージ、営業管理ツールや会計システムなど、業務内容に応じて多くのシステムやサービスを活用している企業が多いでしょう。この場合、それぞれのシステムにアカウントが必要で、アカウント管理が煩雑になってしまっているケースも珍しくありません。

アカウントの権限設定や削除が適切に行われていないと、情報の持ち出しや不正アクセスなどのセキュリティリスクが高まります。しかし、人手不足や業務過多が生じている企業では、アカウント管理が後回しになりがちです。

アカウント管理に課題を感じている方は、サービスの統一やID管理ツール・アカウント管理サービスの利用を検討してみてください。

 
山本脩太郎
著者情報山本脩太郎

ブイキューブのはたらく研究部 編集長?部長? 2018年株式会社ベーシックに新卒入社。 インサイドセールスを経て、マーケティングメディアferretの編集部でインタビュー記事を中心とした企画・執筆などを担当。 同時期に数社のコンテンツマーケティング支援・インタビュー取材を経験。 2020年3月に株式会社ブイキューブに入社。

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