プロダクトファーストな組織がより「熱量を生む場」を。BASE総務が挑む、メンバーのパワーを最大化するオフィスづくり

ネットショップ作成サービス「BASE」をはじめ、購入者向けショッピングサービス「Pay ID」や資金調達サービス「YELL BANK」など、多様なプロダクトで個人・スモールチームの挑戦を支えるBASE株式会社。2026年2月、同社は対面コミュニケーションを推奨するワークスタイルポリシーを刷新しました。これにより、ますますオフィスの利用が活発になっています。
コロナ禍を経て定着したリモートワークと出社のハイブリットワークスタイルから、なぜ今、再び対面コミュニケーションを重視するのか。そこには、単なる出社ではなく、複数の事業がシナジーを生み出す新たなフェーズへの挑戦がありました。
ランチ環境の改善から、アーロンチェア等の「業務特性に配慮したオフィス家具」の運用まで。社員の声に向き合い続けてきた総務チームの、泥臭くも温かいオフィスづくりの軌跡を追います。
お話を伺った方:BASE株式会社 Governance Department 総務・ESG推進 Division 國藤 穂乃花 さん
「37階のランチ事情」を快適に。社員の声を拾い上げた“過去”の改善

<BASE株式会社 Governance Department 総務・ESG推進 Division 國藤 穂乃花 さん>
── 今回のポリシー変更の前に、これまで総務として取り組まれてきたオフィス環境づくりについて教えてください。
國藤さん:実は以前から、オフィス環境に対する社員からの要望には細かく対応してきました。特に大きかったのが「ランチ問題」です。 私たちのオフィスは37階にあるため、お昼休みにエレベーターを乗り継いで外に行くだけでも時間がかかってしまい、周辺のランチスポットも混み合うという課題がありました。
── 高層階オフィスならではの悩みですね。
國藤さん:はい。そこで「あえて外に出なくても、オフィスの方が便利で快適」と感じてもらえるよう、冷凍弁当の「筋肉食堂」のサービス、「TUKTUK」などのオフィスコンビニなどを導入し、社内の食環境を充実させました。また、コミュニケーションのきっかけ作りとして、19時以降はバーカウンターで無料で飲食が楽しめる制度や、3ヶ月に1度の「締め会(全社パーティー)」、それがない月には「ランチ会」を実施し食を通じた交流には以前から力を入れてきました。

<オフィスの一角に設置されたバーカウンター>
事業成長が求めた「シナジー」。なぜ今、対面コミュニケーションなのか
── そうした積み重ねを経て、2026年2月から対面コミュニケーションを推奨する決定をされました。この背景には何があったのでしょうか。
國藤さん:事業フェーズの変化が最大の理由です。これまでは各プロダクトが個別に成長する時期でしたが、現在は経営戦略上の計画に基づき、複数の事業が事業の垣根を超え、連携してユーザー様への価値提供を最大化するフェーズに入りました。
── チームを超えた連携が必要になったということですね。
國藤さん:そうです。これまでは業務状況に応じて出社とリモートを、各部署のマネージャーの裁量でメンバーが最適な方を選択できるハイブリットワークスタイルでしたが、これからはチームやプロダクトを横断した「偶発的なコミュニケーション」が不可欠になります。 顔を合わせることで意思決定のスピードを上げ、組織としての一体感を高める。そのための「場」としてオフィスを再定義しました。
プロダクトファーストを目指した総務の工夫
── しかし、エンジニアやデザイナーの方々にとって、固定席がなくなるフリーアドレス化や出社増は不安もあったのではないでしょうか?
國藤さん:おっしゃる通りです。エンジニアやデザイナーからは「自宅の方がモニター環境が良い」といった切実な声が寄せられました。
オフィス出社が増えるからには「自宅より環境が悪くなった」とは思わせたくない。そこで、エンジニアやデザイナー向けに周囲の環境音から離れた場所に「優先席エリア」を設け、そこに長時間座って作業することに適した高性能な椅子や、高スペックなモニターを配置する運用にしました。

<多様な椅子とモニターが並ぶ優先エリア>
── 職種ごとの「働きやすさ」を守るためのゾーニングですね。
國藤さん:はい。「今日はこの部署のプロダクトチームの出社日だから、ここに優先席と椅子を配置しよう」といった調整は、実は総務側でかなり泥臭く手作業で行っています。一定のスペック以上のモニターに買い替えるなど、ハードウェアへの投資も柔軟に検討します。クリエイティブな仕事をするメンバーがストレスなく、自宅と同等以上の環境で働けるようにすることは、プロダクトファーストな組織文化を支える私たち総務の譲れないこだわりです。
「オープン」と「集中」の両立。テレキューブと専用スペースの使い分け
── 人が増えれば活気が出る一方で、「音」の問題や「一人で集中したい」というニーズも出てきそうです。
國藤さん:そこも悩んだ部分でした。オフィスを「会話が生まれる場」にしたい一方で、Web会議や集中作業をする場所も必要です。そこで、オフィスの3分の1を占めるフリースペースはオープンなミーティングの場として活用しつつ、一人の時間に没頭できる環境も整備しました。

<主にイベント等で活用されるフリースペース>
── 具体的にはどのような設備を用意されたのでしょうか?
國藤さん:まず、周囲の視線を遮る仕切りのついた「集中作業スペース」や「オンラインミーティング用席」を新たに設置しました。これらは予約なしで気軽に使える半個室のような場所で、自席がなくなることへの不安を和らげる狙いもありました。

<オフィスに設置されたオンラインミーティング席>
── オープンな席と、少しこもれる席を選べるわけですね。
國藤さん:はい。それに加えて、機密性の高い会議や、音を完全に遮断したい時のために、防音個室ブース「テレキューブ」も導入しています。社内会議室は音漏れが気になるという課題があったため、重要な話や1on1などはテレキューブ、ちょっとした集中作業やWeb会議は仕切り付きのブース、といった形で使い分けができるようにしています。今ではどちらも高頻度で利用されており、活発なコミュニケーションと個人の集中を両立させるための重要なインフラになっています。

<テレキューブとオンラインミーティング席、
集中作業スペースが用途によって使い分けされている>
>>BASE株式会社のテレキューブの活用法について詳しくはこちら
「静寂」から「熱量」へ。これからのBASEのオフィス
── 最後に、これからのオフィスをどのような場所にしていきたいですか?

國藤さん:コロナ禍はリモートワークが定着していたこともあり、「静かなオフィス」であることが多かったのですが、これからは良い意味で「活気と熱量があるオフィス」に変えていきたいですね。 新しく入ったメンバーが「BASEらしい」空気感を感じ、チームを超えた会話から新しいアイデアが生まれる。そんなシナジーの拠点になれるよう、私たち総務も、運用や環境のアップデートを続けていきたいと思います。




