【初心者必見】電話会議システムのおすすめ5選・選び方を徹底解説

働き方改革の推進によってテレワークが普及する中、遠隔地同士でもコミュニケーションを行える「電話会議」が注目されています。

電話会議はWeb会議のように相手の顔を見ながら話すことはできませんが、手軽に導入でき、コストパフォーマンスに優れているところや通信の安定性が魅力だといえます。

遠隔会議の手段としてはかなり前からある電話会議。多くの企業では、そんな電話会議を円滑に行うために、数多くの「電話会議システム」が活用されています。

しかし、「電話会議を導入したいが、自社ではどういうサービスを利用したらいいかよく分からない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、電話会議システムの概要を振り返り、おすすめの電話会議システム5種類と使い方を解説します。

 

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電話会議システムとは?

電話会議システムとは、固定電話・携帯電話・スマートフォンなどを使って、複数人で遠隔会議を行えるツールのことです。そもそもの「電話会議」とは、単純に電話を使った会議形態のことを指します。

電話回線は世界中に張り巡らされているため、電話会議システムを使えば、日頃使い慣れた端末ひとつで世界各地にいる人たちと会議を行うことができます。近年では、インターネット回線だけを使う電話会議システムのほか、電話回線とインターネット回線の両方を使うデュアルタイプも登場しています。

Web会議やテレビ会議が台頭してきた現在、電話会議は一見時代遅れのようにも思えますが、さまざまなシチュエーションや年代に対応できる普遍的な会議の形態であるといえます。

電話会議システムを活用する3つのメリット

電話会議は、1990年前後から日本で活用されてきた歴史の長い遠隔会議です。電話は2人でしかできないという固定概念があった時代には、多拠点同時通話ができる電話会議システムは画期的なサービスとして受け止められ、今もそのメリットを教授するため、さまざまな企業で活用され続けています。

電話会議システムを使うとどんなメリットがあるのか、以下で詳しく紹介します。

メリット①:導入が簡単である

電話会議の最大のメリットは、なんといっても「導入が簡単」であることです。社内にある固定電話、あるいは社員一人ひとりが持つスマートフォンを活用すればよいので、初期コストがかかりません。

スムーズで臨場感のある大規模な会議を行うためには、スピーカーやマイクなども別途必要になりますが、遠隔会議の中では基本的には最もコストが低く導入できるものだといえるでしょう。

メリット②:多拠点・複数人で簡単に同時通話ができる

各サービスによって人数制限は異なりますが、電話会議システムでは数十人単位での会議を行うことが可能です。電話会議の専用機を会議室に設置して行う会議では、何名かで専用機を囲み、遠隔地の拠点とグループでの会議が実施できます。

また、電話回線は世界中に張り巡らされているため、国内だけでなく海外にいる社員も同じ会議に参加できる上に、安定した通信環境の中でクリアな音声でコミュニケーションが行えます。

メリット③:緊急時の連絡手段としても活用できる

電話会議システムは、実際の会議以外のシチュエーションでも役立ちます。例えば、災害が発生した際の帰宅指示や緊急ミーティングを行いたい場合などです。

日常生活で電話をかける動作と同様、番号をダイヤルするだけで複数人に一斉につなげることができます。そのため、社員の安否確認などを行いたい場合にも有用であるといえるでしょう。

電話会議のやり方

電話会議システムの始め方は、いたって簡単です。始め方には大きく分けて以下2つのパターンがあります。

専用機を使う電話会議

専用機を購入して行う電話会議は、専用機を直接電話回線に接続して使用します。通常の電話と同じように相手の番号をプッシュするだけで電話会議が開始できます。

また、専用機は周囲2~3mの音を拾えるので、会議室に何人かが集まりハンズフリーで会議が行えます。専用機にはアナログ回線しか使用できないものと、IP回線も使用もできるデュアルタイプなどがあります。

指定電話番号(アクセスポイント)に電話をかけて行う電話会議

会議参加者が指定の電話番号(アクセスポイント)に電話をかけるダイアルイン(コールイン)と、主催者が参加者を呼び出すダイアルアウト(コールアウト)という2つの方法があります。

  • コールイン方式:会議参加者が所定の電話番号に電話をかける
  • コールアウト方式:主催者が参加者全員を呼び出す

また、コールアウト方式の場合、主催者は一斉発信機能を活用し、参加者全員にコンタクトすることもできます。この機能は前章でも説明したように、会議のみならず緊急連絡時にも便利です。

電話会議では電話をかけた側に通話料金が発生しますが、指定番号にフリーダイヤルを選択すれば通話料をすべて主催者負担にすることも可能です。

一般的にいずれの方式でも、セキュリティパスコードを入力する必要があるため、会議の内容に関する安全性は確保できるといえるでしょう。

電話会議システムの選び方

電話会議システムは自社の電話会議の目的や参加人数、会議の頻度を明確にした上で選ぶ必要があります。

例えば、海外の取引先との会議、機密事項の多い会議、緊急会議などを想定しているのであれば通信の安定性やセキュリティ面、24時間365日のサポート体制などの優先順位が高くなるでしょう。

従量制課金サービスの場合は通話料金とサービス使用料が実際にどのくらい発生するかをシミュレーションすることも大事です。電話回線を使う電話会議では参加者全員がアクセスポイントにかける通話料金も発生するからです。できるだけアクセスポイントが各地にある電話会議サービス会社のほうが通話料金を抑えることができるといえます。

コストパフォーマンスを優先するのであればインターネット回線を使用する電話会議サービスという選択肢もあります。ただし、定額制プランが多いため会議の頻度が少ない会社にとってはコストパフォーマンスがよくない可能性もあります。

事前に自社の遠隔会議参加人数、参加者のエリア、会議時間をベースに1回あたりの会議コストをシミュレーションするとよいでしょう。各社のWebサイトから見積もりをとることもできます。

実際に導入を検討したい、おすすめの電話会議システム5選

実際に、以下でおすすめの電話会議システム5選をご紹介します。

ここで紹介している電話会議システムは、それぞれの特徴が異なっており、またどれも多くの企業で導入されている高品質なものです。ぜひ自社に電話会議システムの導入を考える際、参考にしてください。

Polycom

Polycom

サービス名: Polycom VoiceStation 300
提供元:Plantronics, Inc.

「Polycom VoiceStation 300」は、小規模会議室向けの音声会議用専用機です。コンパクトなので、個人席や会議室のテーブルの上に置いても妨げになることなく活用できます。

集音範囲360度、約 2.1メートルまでの音を拾う高感度マイクを内蔵しており、ハンズフリーで通話できるため3~4 人の小規模会議室に最適です。相手の電話番号をプッシュ、あるいは相手側から自社の電話番号に電話をかけてもらうことで、電話会議をスタート。多くのユーザーを抱える電話会議システムです。

Arcstar Audio Conferencing

Arcstar Audio Conferencing

サービス名:Arcstar Audio Conferencing(電話会議サービス)
提供元:エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社

「Arcstar Audio Conferencing」は、電話回線の大手ベンダーNTTグループが提供する電話会議サービスです。初期費用は0円、基本料は1PINにつき月500円、また1回線における会議利用料は1分につき25円となっています。

60以上の国や地域のローカルアクセスポイントを提供しており、簡単なダイヤル操作で電話会議に参加可能。また、別途2000円を支払うことで60分間録音もできます。会議の議事録を作成する必要がなくなるため、会議そのものに集中する大きなメリットといえるのではないでしょうか。

bizspeak

bizspeak

サービス名:bizspeak(ビズスピーク)
提供元:ルーシッド株式会社

「bizspeak」は、海外でも定額制で使える電話会議システムです。特徴的なのはその価格プラン。以下の3つのプランがあるため、導入を検討する際は自社の規模や使用用途に合わせるのがよいでしょう。

また、会議の始め方は、まず会議参加者が所定のアクセス番号へ電話をかける→ガイダンスに従って会議番号を入力→会議スタート、という流れになっています。価格帯に関しては細かく分かれているので、以下をご参照ください。

  • ・フリープラン(海外は米国・カナダのみ):基本料金0円、20回線まで
  • ・グローバルプラン(定額制):24時間プラン1000円、30日プラン3000円、1年プラン30000円 
    ※期間内使い放題、海外53カ国と会議可能、参加人数20回線まで
  • ・ビジネスプラン(従量制):国内2時間10人まで1000円~、海外2時間10人まで2000円~。参加人数200回線まで
    ※定額制以外のプランには通話料金が発生します。

CCA(コーラス・コールアジア)

CCA(コーラス・コールアジア)

サービス名:CCA
提供会社:Chorus Call Asia 株式会社

「CCA」は、インターネット回線を使った電話会議サービスです。インターネット回線を利用するため通話料は不要な上、初期費用や月額基本料金も0円。使用した分だけを支払う従量課金制(定額制の相談も可)なのが特徴だといえます。

会議の進め方は、まず電話、またはホームページ上から主催者が電話会議専用パスコードを入手します。会議参加予定者にパスコードとURLを通知することで、参加者が会議に参加可能になります。

また、CCAは電話だけではなくタブレット・スマートフォン・パソコンでも電話会議に参加できますが、パソコンから会議サービスを利用する場合はアクセス先のURLを入手することでアクセスができるようになります。

スピーカーの選び方

会議室などで大人数が電話会議に参加する場合はスピーカーがあると音声が広範囲に届くため会議進行がスムーズになります。

スピーカーは音質、会議室の大きさ、使っている電話会議システムの規格と合うかなどが選ぶポイントです。以下におすすめの電話会議用スピーカーを紹介します。

YAMAHA 高音質マイク・スピーカー YVC-300

YAMAHA 高音質マイク・スピーカー YVC-300

サービス名:ユニファイドコミュニケーションスピーカーフォンYVC-300
提供元:ヤマハ株式会社

  • 4人~6人の小規模会議室に最適なスピーカーです。ノイズをなくす「ノイズリダクション」や「エコーキャンセラー機能」があり、ストレスのない電話会議を行えることが望めます。

    またオプションの連結ケーブルを導入することで、このスピーカー2台を接続し、10名規模の会議にも対応可能。パソコンやスマートフォンとも簡単に連携できることが特徴であるといえます。

  • 電話会議はどんなシチュエーションに最適なのか?

他の遠隔会議とは違った電話会議の大きな特徴は、会議参加者の顔が見えるか見えないかです。

顔が見えたほうが相手の感情や体調などは汲み取りやすいため、きめこまやかなコミュニケーションをとりたいときは、Web会議やテレビ会議など相手の顔が見える遠隔会議の方が適していると言えます。

一方、すでに人間関係が構築されているメンバー同士の会議、スピーディな情報共有を目的とする場合は、電話会議が適しているといえるでしょう。

また、通信の安定性も差があります。メリットの章でも説明したように、電話会議システムは電話回線を経由するため、電話が通じるエリアなら世界中どこでも通信が安定しており音声も明瞭です。

Web会議システムは新興国や国内でもインターネット事情がよくないエリアでは通信が安定せず、画像が乱れたり、音声が途切れてしまうことがあります。

コスト面では電話会議のほうがリーズナブルですが、Web会議はインターネット回線を使うため通話料金が発生しないというメリットがあります。コスト、操作性、安全性、そのほか細かいところで相違があります。

機能 Web会議 電話会議

対面コミュニケーション

互いの顔が見える 互いの顔が見えない
資料共有 できる できない
接続の安定性 ネット環境に左右される 電話回線のため安定
操作性 若干のITリテラシーが必要 操作が簡単
料金 通話料0円(サービス料金のみ) 通話料あり

会議にもさまざまな種類がありますので目的に応じて適した遠隔会議を選ぶことがポイントです。また、ビジネスの現場では会議によってWeb会議と電話会議を使いわけたり、組み合わせて補完的に活用しているケースもあるようです。

まとめ|電話会議システムは、スピード重視の現代に適した遠隔コミュニケーション手段

電話会議はテレビ会議システムのように事前の導入工事は必要なく、Web会議システムのようにインターネット容量を気にする必要もありません。手軽に導入でき初期投資やランニングコストもほかの遠隔会議よりあまりかからないシンプルかつコストパフォーマンスに優れた遠隔会議です。

何よりスピーディに会議を始めることができ、通信が安定しているところが大きな長所であり、重要なビジネスの局面で安心して使うことができます。働き方改革が進み、仕事の効率性、時間あたりの生産性が問われる今の時代に、電話会議は適したコミュニケーション手段だといえるでしょう。

電話会議システムのベンダーでは、無料トライアルを実施しているところも多くあります。いきなり電話会議システムそのものを導入するのではなく、一度興味を持ったツールはトライアルを試してみるのもよいのではないでしょうか。

戸栗 頌平
著者情報戸栗 頌平

B2Bマーケティングを幅広く経験。外資系ソフトウェア企業の日本支社立ち上げを行い、創業期の全マーケティング活動を責任者として行う。現在東京在住。2019年はフィリピンに在住し日本企業のBtoB活動を遠隔支援、場所にとらわれない働き方を通じ、マーケティング支援の戦略立案から実行までの支援を行なっている。Facebookは こちら。Twitterは こちら。LinkedInは こちら。ウェブサイトは こちら

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