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多くの企業は現在働き方の多様性を認める方向に動いています。その理由に、これまでの様に一律の時間会社にいることが難しいひとたち、旧来の働き方の価値観を受けいれないひとたちが増えてきたからです。例えば、前者では育児休暇、介護休暇に入っている方々、後者では若者、外国の方々などがあげられます。

 

価値観の多様性に対応せず優秀な人材を失うことは企業にとって大きなデメリットと言えます。従来までは、非常に優秀であるにもかかわらず、会社に出社できない・したくない、決められた時間をこなすことが出来ない = 雇用しない、という価値観が当然でした。

 

しかし、テレワーク、ファイル共有サービス、ウェブ会議システムのなどのクラウドサービスの充実により、仕事を出来る物理的な環境さえあれば、出社する必要性は以前ほどは高くなくなりました。グローバル社会での戦いを視野に入れたり、優秀な人材を獲得し競争力の維持のためには、旧来の仕組みへのこだわりを捨て働きやすい環境作り、多様な働き方に対応した企業作りをする必要が高まっています。

 

国も労働者・雇用者の意識を変えるために、様々な法律を設定しています。一例が、2018年7月に成立した「働き方改革関連法」です。目的は働き方を改革し、国全体の労働生産性を高めることです。様々な分野に及びますが、過労働時間の規制、有給休暇の取得促進などの項目が入っています。

 

こういった動きを受けて、現在は「リモートワーク」が着目されています。「リモートワーク」については以下説明していきますが、先程言及した 「どこでも働ける環境」 を実現するためには、非常に重要な考え方です。

リモートワークとは

リモートワークとは、自宅やコーワーキングスペース、サテライトオフィスなど、所属している会社の物理的存在場所以外の場所から仕事を行う勤務形態のことを指します。

 

「会社に出社する」という旧来の働き方から大きく変化した概念と言うことができます。さらに、最近では移動中の公共機関でもリモートワークを行うための設備が設置されるなどしています。

 

似た言葉に「テレワーク」があります。その違いは、テレワークが在宅勤務に近い定義をされているのに対し、リモートワークは自宅や地域、国や時間に制限を受けない働き方として表現されることが多くあります。つまり、旅をしながら仕事をするような働き方であれば、リモートワークという表現が定義に近しいということができます。

リモートワークのメリット・デメリットは?

全ての物事にメリット・デメリットが存在するように、リモートワークにも様々なメリット・デメリットが存在します。従業員視点で考えると、通勤地獄からの解放や、田舎に住むことができる、などイメージしやすいかと思います。

 

では、リモートワークを検討する人事や総務、経営企画の方達のような企業の担当者となった時どのようなメリット・デメリットを享受できるのでしょうか。それぞれをきちんと理解して、リモートワークを導入するか、導入した後にどのような点に注意をする必要があるかを先行事例から見ることができます。メリット・デメリットについて以下を確認していきましょう。

 

リモートワークのメリット

 

  • - 不必要な会議へ出席、雑談などで時間を奪われないため、業務生産性の向上が期待可
  • - 机やイスなどの備品が不必要になるため企業コスト運営コスト削減が見込める
  • - 交通費等の支給をカットできるため、従業員コストの削減が見込める
  • - 通勤時間の減少により従業員の体力的な消耗を避けることができる
  • - 家族との時間が増えることによって、ストレス緩和の効果 (康状態の増強)がある
  • - 成果の共有が必要となり、従業員間の連帯感が強化される
  • - 人や場所に捉われないため世界中から優秀な人材を採用できる

 

リモートワークのデメリット

 

  • - 企業の物理的な情報漏洩 (セキュリティ) が高くない
  • - 仕事への集中力が全て自己管理となり、高い自己管理能力が必要
  • - 気軽に声をかけ疑問をアンフォーマルな課題を解決しづらくなる
  • - 運動不足に陥り体調管理や健康維持が難しくなる
  • - 人によっては孤独を感じ不安になることがある
  • - 人によっては仕事をし過ぎてしまうことがある
  • - 社内の人に質問をしづらくなる

 

では、このようなメリット・デメリットをもつリモートワークはどのような職種に向いているのでしょうか。

リモートワークに適した仕事と職種は? 

リモートワークが普及をし始めた一方で、リモートワークも完全な勤務形態ではありません。職種による向き不向きなどがあります。ここでは、リモートワークが一般的にどの様な職種と相性がいいか考えてみましょう。

 

現場に出向くことが必須ではない仕事

会社に行かなくともよい(勤務場所の制約や、通勤地獄がない)ことがリモートワークの最大の利点です。そのため、パソコンがあればできる仕事がリモートワークと非常に相性が良いと考えられます。逆に、勤務先に行って商談をする、機械などによる製造をする、顧客と直接的なかかわりが必須の仕事である、特別な機材が揃っていないと仕事が出来ない、といった仕事は、リモートワークには向かないかもしれません。

 

成果やデータを共有しやすい仕事

リモートワークに必ずついて回るのが定量的な業務評価です。これは会社側の評価体制に問題がありますが、仕事を定量的に推し量ることが難しい職種は正しく評価されにく、リモートワークとの業務相性がよくありません。一方で、プログラム、執筆原稿、デザイン、一般的な事務処理といった明確な成果物がある場合、相性がよい職種と言えます。

 

リアルなコミュニケーションを多用しない仕事

対面での会話を前提としたり、物や状況を確認するために現場に出向いたり、といったリアルなコミュニケーションを多用する仕事もモートワークと相性はよくありません。それらをwebコミュニケーションに置き換えることが出来ればリモートワークに変化させることができます。

 

しかし、その場合は相手にもコミュニケーション方法を変えてもらう必要があり、まだ100%実施できる環境にはありません。特に、高額製品やサービスを提供する企業の商談フェーズを担当する営業の方などはリモートワークは向かないでしょう。

 

エンジニアのリモートワークの例

最もリモートワークと相性が良く、広く利用されている職種はシステムエンジニアやプログラマです。エンジニアは必要なツールの入ったパソコンとインターネット環境さえ整っていれば、仕事の場所を選ばないため、びません。リモートワークを前提とした求人も多く存在しています。

 

例えば、海外サイトの「weworkremotely.com(リモートワークしてます.com)」は世界最大の「リモートワークしています」人たちのコミュニティで、月間250万人ものリモートワークに興味を持つ人が集まっており、その主な人たちはエンジニアです。

 

リモートワークの利点である、通勤時間がないので時間を最大限に使える、育児や家事・介護との両立が格段にやりやすい、静かで集中できる場所で仕事ができる、といった点があげられます。ただし、強い自己管理能力が必要と言われます。

 

デザイナーのリモートワークの例

仕事の成果物がはっきりとしていて、製作の過程で人との関わりが必要のない点で、デザイナーやイラストレーターもリモートワークと相性の良い職種です。製作に使うソフト、稼働させるためのマシンスペックなど事前の準備は大変ですが、一度準備できたら、リモートワーカーとして働きやすい職種です。

 

前述の、weworkremotlyでもデザイナーは多く集まっており、その仕事の明確性からリモートワークに向いている職種ということができ、日本の企業でもデザイン系の会社自体がリモートワークを推奨し、別拠点から仕事をできる環境を全面に出すことで優秀な人材を獲得している、そのようなことも一般的になってきています。

 

企画系のリモートワークの例

企画を始めとしたオフィスの中核を担う職種でもリモートワークを実現している方もいます。企画系の職種でも、基本的にパソコンと必要なデータ、通信環境やWeb会議システムなどがあれば会社でなくとも作業が出来ます。

 

会社のデータに遠隔からアクセスが出来るクラウド型のWebシステムと共に活用することによって、リモートワークによる弊害もなり、さらに発展系のリモートワークの職種では、ビジネス開発やCEOへの秘書として働いている、そのようなこともあります。

 

ただし、企画系の仕事などは単独で遂行することが難しいため、時差などに大きな影響を受ける地域などは向いていないかもしれません。

リモートワークをスムーズにするツール

「リモートワークはまだまだうちには関係ないよ」、「私はデザイナーではないし...」と思われている方も多いかもしれません。ただ、どの企業も優秀な人材を獲得する必要はあるはずで、多くの人材が柔軟な働き方を望んでおり、生産性向上や競争力強化のために柔軟な働き方を重要視している企業が増加しています。

 

実はリモートワーク実行している企業も、気軽に利用できるサービスやツールをうまく活用し、リモートワークにおけるメリットを強化、デメリットを軽減し、リモートワークを可能にしています。

 

では、今後リモートワークを考える企業は、どのような業務ツールを用いるとリモートワークを行う上で相性がいいのでしょうか。

 

① 資料のペーパーレス化・クラウド化

誰もが最新の状態の資料にアクセスできること、どこからでも進捗が共有できていること、変更や修正などが瞬時にできることは生産性に大きくかかわります。ペーパーレスであることの多いIT業界を除くと、多くの業界業種ではまだ大半の企業が紙に依存した業務を行なっています。

 

そのような場合、「ScanSnap」のようなツールを用いて、紙の情報を電子化し「Box」のような堅牢なクラウドストアレジに保管する、などは非常に重要です。また、商談などに欠かせない書類への署名を「ドキュサイン」のような電子署名サービスを通して行うなどもオススメです。

 

② コミュニケーションツール

Web会議ツール、チャットなど、遠隔でもコミュニケーションができるツールは必須です。前述した職種で、個人で完結するようなデザイナーのような職種であったとしても、クライアントの対話は必要です。

 

ChatWork」などのサービスは、日本を代表するチャットサービスであり、そもそも同社自体がリモートワークからスタートした企業でもあります。こういったツールがあれば、情報共有や簡単なコミュニケーションなども可能になります。また、画面を通じて資料の説明などが必要なであれば弊社のV-CUBE ミーティングこちらの事例を参照するのもよいかもしれません。

 

③ 社内情報(ナレッジ)共有サービス

リモートワークでは、社内の決まりごとや過去のプロジェクトの結果、特定の業務に対して知識を持っている人へのアクセスが困難になります。チャットツールやコミュニケーションツールを活用するのもよいことなのですが、そもそも組織にいる誰が何の責任を持っているかを把握していないと質問のしようがありません。

 

そのような場合は、「Confluence(コンフルエンス)」などのサービスを用いて、社内のプロジェクト管理や結果、関わった人の情報などを集約しておくなどするとよいでしょう。もちろん、プロジェクトに関わった人たちの人事評価も「あしたのチーム」などを用いて、リモートワークを行う従業員の評価を正当に行うことも大切です。

リモートワークはコミュニケーション方法の選択がポイント

リモートワークの成功の可否は如何にコミュニケーションを上手く取れる仕組みを作り上げるかという点が鍵です。リモートワーカーのデメリットの項で挙げた様に、自己管理に100%頼ってしまう仕組みでは、生産性は向上しない可能性が高いと言えます。

 

そのため、適度に働くひと同士がコミュニケーションをとれる仕組みがあると尚良いでしょう。適度な緊張感を維持できるからです。また、リモートワーカーが情報格差に陥っていかない様にする目的でも、コミュニケーションは必要と考えられます。