なぜテレワークにグループウェアが必要?代表的な機能、おすすめ10選も紹介

新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークへと移行。その際、従来利用していたツールを引き続き利用しているという企業も多いでしょう。
しかし今後もテレワークを中心とした勤務形態を続けることになり、改めて必要なツールを検討しているという方もいるのではないでしょうか。
テレワークを導入する際の課題の一つが、「社内・チーム内の情報共有」です。社内であれば雑談しやすい環境だったのが、テレワークで社員同士が少し話すにも電話やWeb会議を接続しなければいけなくなり、コミュニケーションが希薄化してしまっている企業も少なくありません。
そんなとき、社内・チーム内の情報共有をうまく実現できるのが「グループウェア」です。
グループウェアとは何か、どんな機能があるのかといった基本機能の他、なぜテレワークにグループウェアが必要なのか、おすすめのグループウェア、最適な選び方もご紹介します。
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グループウェアとは
グループウェアとは、組織内でスムーズな情報共有やコミュニケーションを行い、効率的に業務を遂行するためのツールの総称です。
グループやチームで作業を進める際、協調・協業できることが大切です。円滑に作業を進めるためには情報共有が欠かせません。そんなときにメールや電話だけでは意図がうまく伝わらなかったり返事がすぐ返ってこなかったりすると、作業が滞ってしまう可能性があります。
そこでグループウェアを活用すれば、チームや仕事の状況が分かる情報を統合管理でき、メンバーはグループウェアを見れば状況を把握でき、仕事を進めやすい状態を作り出すことができるのです。
グループウェアには、専用ソフトウェアをインストールして使うものや、Webブラウザやアプリで使用するSaaS・クラウド型のものがあります。クラウド型であれば、インターネット回線があれば、時間や場所、デバイスを問わずいつでもアクセスできるため、より業務効率が上がります。
グループウェアの代表的な機能
グループウェアにはどんな機能があるのか、いくつか代表的な機能をご紹介します。
- タスク管理(ToDo)
- スケジュール
- Webメール
- メッセージ
- 掲示板(インフォメーション)
- 設備予約管理
- ファイル共有
- 文書管理
- ワークフロー
タスク管理では、個人が担当する作業やタスク、メンバーに依頼したタスクを一元管理できます。重要度や期日、内容を把握・管理でき、スムーズな進捗確認が可能になります。
あわせて使いやすいのが、スケジュールです。個人やグループのスケジュールを同時進行で管理でき、会議日程の調整がスムーズに行えます。
こうして調整できた事柄を、Webメールやメッセージ機能、掲示板(インフォメーション)でお知らせすることができます。メールやメッセージであれば、スムーズなやりとりが可能ですし、掲示板であれば情報を埋もれさせることなく広く多くの人にお知らせしたいときに有効です。
また、会議室やプロジェクタなどの共用設備の予約・利用状況の確認も、設備予約管理機能があれば、すぐに確認・予約可能です。
ファイル共有・文書管理があれば、プロジェクトで使用するファイルや契約書などの社内文書を一元管理できます。紙の文書を探す手間もなく、瞬時に必要な資料やファイルを取り出すことができるようになります。
プロジェクトのスムーズな進捗に重要な、上司の承認や各種届出、申請書類などは、ワークフロー機能でスピーディーに対応が可能です。迅速に届け出を作成し、承認フローに乗せることができます。上司の承認作業は、出先からでも可能です。
なぜテレワークにグループウェアが必要なのか
テレワークで仕事を進めるときに「必要な情報をチームメンバーにすぐに確認できない」「資料がどこにあるのか分からない」「紙でしか保管されていないから、オフィスに出社しなければ見れない」といった課題はありませんか?
テレワークをする上でグループウェアがあれば、情報共有が円滑に進みます。これが最大にメリットであり、テレワークにグループウェアが必要な理由です。
チームメンバーの予定や仕事の資料などを瞬時に全員に共有でき、メンバーはいつでも確認することができるようになります。これまで口頭で伝えてきたちょっとした伝言は、グループウェアのメッセージ機能を使って気軽に伝えられます。
グループウェアが「仮想的なオフィス」になることで、情報の共有や管理、コミュニケーションがスムーズになるのです。
情報共有の効率化・コスト削減がグループウェア導入のメリット
グループウェアを導入するメリットをあらためて整理します。
- 組織内での情報共有がスムーズになる
- 社内コミュニケーションが活性化する
- 情報共有にかかる時間・コストを削減できる
- 電子決済の導入で業務スピードが上がる
会議での決定事項、資料などはグループウェアを活用すれば、瞬時に情報共有できます。ファイル共有や文書管理があれば、共有するだけでなく資料の管理も可能です。閲覧可能範囲を設定することもできます。
また、これまで口頭で確認していた、他のメンバーのスケジュールやタスクなどは、すべてグループウェア内で確認できます。無駄な確認作業やコミュニケーションは減り、生産性を高めるための議論や、チーム内の仲を深めるための会話の時間を増やせるようになります。
電子決済があれば、オフィスに出社することなく、プロジェクトにかかわる申請・承認作業が完結します。テレワークには欠かせない機能といっても過言ではありません。
情報漏洩、社内に浸透しない等のリスクもある
ただし、いくつかリスクがあることも押さえておくことが必要です。
一つ目は、情報漏洩のリスクです。
グループウェアを導入すると、オフィス以外の場所でも社内の情報にアクセスできるようになります。自宅以外の場所でテレワークを行う場合、隣や後ろの席にいた社外の人に機密情報を見られてしまう可能性もあります。ファイルや文書のダウンロードも可能なので、誤って社外の人に送信してしまうリスクも高まります。
また、クラウド型グループウェアを導入した場合、クラウドストレージにて情報を管理するので、より一層セキュリティ対策を万全にする必要があります。
二つ目は、社内にグループウェアが浸透しないということです。
グループウェアの導入目的が曖昧だったり、社内に導入背景の説明や使い方レクチャーを十分に行わないままに導入を進めてしまったりすると、現場メンバーが使わなくなってしまう可能性もあります。グループウェアを活用しているメンバーと活用していないメンバーが出てきてしまうと、導入前よりも業務効率が下がってしまうので気をつけたいものです。
三つ目は、大事な情報が埋もれてしまう可能性があることです。
情報共有や整理のルール決めがされていない状態で、掲示板やファイル共有、メッセージ機能など、あらゆる機能を一気に使い始めてしまうと、大事な情報が埋もれてしまう可能性があります。たとえば掲示板に載せるべきではない内容を載せてしまい、他の重要なお知らせが流れていってしまうといった状況が起きてしまうのです。
いずれにせよグループウェアを導入しうまく活用していくには、社内への理解と情報共有のルール決め、そして情報漏洩やセキュリティに対する教育が重要になります。
おすすめのグループウェア10選
ここからは、おすすめのグループウェアを10個、ご紹介します。自社に必要な機能が何かを考えてから選定してみてください。
最後には、グループウェアの選定方法や他のツールとの連携についても触れています。導入前に確認してみることをおすすめします。
サイボウズOffice
サイボウズOfficeは、多くの中小企業に支持されているグループウェアです。「誰でもかんたんに使える」がコンセプトになっていて、使い勝手を追求した基本機能が提供されているところが嬉しいポイントです。
▼特徴
- 便利な機能をまとめてワンパッケージで提供
- 複数デバイスに対応、クラウドで社外からもアクセス可能
- 導入から運用まで、充実のサポート体制がある
▼価格
1ユーザー月額500円、最低5ユーザー
30日間無料お試しあり
kintone
kintoneは、バラバラな情報が一つにまとまり、見える化できるグループウェアです。あらゆる業種、仕事にあわせてカスタマイズして、使いたいアプリやコミュニケーションスペースを追加できるのが特徴です。サイボウズOfficeと同じ会社が提供しています。
▼特徴
- 仕事の数だけアプリやコミュニケーションスペースを追加できる
- データの一元管理や検索が充実していて、情報の見える化に強い
- 豊富なAPIやプラグインなど、100種類以上の連携サービスがある
▼価格
1ユーザー月額1,500円、最低5ユーザー
初月無料、30日間無料お試しあり
Google Workspace
Google Workspace(旧 G Suite)は、Googleが提供するGmail、Google Drive、Google Meet、Google Calendarなどがセットになったツールです。組織内のデバイスの管理もでき、アクセス制限などもしやすいのも特徴です。無料で利用できるGoogleのサービスとは異なり、ドメインを設定できます。
▼特徴
- 必要なサービスがすべて含まれている
- 独自ドメインを設定できる等、カスタマイズしやすい
- オフラインでも使用できる
▼価格
1ユーザー月額680円〜
無料試用あり
https://workspace.google.co.jp/intl/ja/
Microsoft 365
Microsoft 365(旧 Office 365)は、Officeアプリ、クラウドサービスが一つにまとまったソリューションサービスです。チャット、通話、オンライン会議、リアルタイムの共同作業を、リモートワークか社内かを問わず行うことができます。6つの質問に答えるだけで最適なプランが分かるページもあります。
▼特徴
- 生産性とチームワークを高めるための機能が充実
- サイバー脅威に対する防御など、セキュリティ対策がされている
- Word、Excelなどをモバイル端末からも操作可能
▼価格
1ユーザー月額540円〜
1ヶ月無料お試しあり(Business Standardプラン以上)
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/business
Confluence
Confluenceは、リモートワークに最適なチームのワークスペース。場所を選ばず、作業の構築、整理、コラボレーションを一箇所で行えます。ナレッジマネジメントだけでなく、議事録やプロジェクト計画もしやすいです。
▼特徴
- プロジェクトやチームワークのためのテンプレートが豊富
- 一時的な通知やチャットが失われず保持される
- 3,000以上のMarketplaceアプリでカスタマイズ可能
▼価格
1ユーザー月額600円
無料トライアルあり
https://www.atlassian.com/ja/software/confluence
desknet’s NEO
desknet’s NEOは、オリジナルの業務アプリを簡単に作成できる「AppSuite」を搭載するなど、拡張性に優れたグループウェアです。5名から数万名まで、あらゆる規模の企業に対応しています。
▼特徴
- 多機能+低コストで利用できる
- 業務アプリをAppSuiteでカスタムで作成可能
- クラウド版・パッケージ版を選べる
▼価格
1ユーザー月額400円
無料お試しあり
J-MOTTO グループウェア
J-MOTTOグループウェアは、スケジュールや情報共有の機能が簡単に使えるグループウェアです。10名以上1,000未満の企業におすすめです。月額150円/人から利用でき、スポート体制も充実しているので、初めての導入に向いている製品です。
▼特徴
- 初期費用なし、低価格で利用可能
- 日々の業務に使える25機能が利用できる
- マウスのクリック操作やタブレットのタッチパネルで直感的に操作可能
▼価格
1ユーザー月額150円
無料お試しあり
Garoon
Garoonは、中堅・大規模組織向けのグループウェア。5,400社が導入しており、使いやすさや拡張性が評価されています。
▼特徴
- スマホやタブレットからもアプリケーションにアクセスできる
- 日本の商習慣に合ったきめ細やかなワークフロー設定が可能
- マルチアカウント対応のWebメールでビジネスメーラーとして使いやすい
▼価格
1ユーザー月額845円
無料お試しあり
NotePM
Garoonは、中堅・大規模組織向けのグループウェア。5,400社が導入しており、使いやすさや拡張性が評価されています。
▼特徴
- スマホやタブレットからもアプリケーションにアクセスできる
- 日本の商習慣に合ったきめ細やかなワークフロー設定が可能
- マルチアカウント対応のWebメールでビジネスメーラーとして使いやすい
▼価格
1ユーザー月額845円
無料お試しあり
Knowledge Suite
Knowledge Suiteは、マルチデバイス対応のクラウドサービスで、顧客データベースへのアクセスや社員同士のメッセージ、書類の提出などをネットワーク上でできるアプリケーションです。
▼特徴
- 営業報告や商談管理など、営業支援の機能が充実
- 顧客情報などに簡単にアクセス可能
- 閲覧権限やログ監視でセキュリティ対策も可能
▼価格
月額6,000円
無料トライアルあり
https://ksj.co.jp/knowledgesuite/
グループウェアの選び方
おすすめのグループウェアをご紹介しましたが、ここからは自社に最適なグループウェアの選び方を紹介します。
気になったグループウェアを以下の観点で選べているか、今一度確認してみてください。
必要な機能が揃っているか
グループウェアの選定において、自社で想定する業務で必要とする機能が揃っているかを確認することは大事です。
さまざまなグループウェアを比較検討していると、多機能であるグループウェアが魅力的に見えてくるかもしれません。しかし、多機能なグループウェアを導入したとしても、使いこなせなければ意味がありません。多機能であればあるほどコストが高くなるものもあります。
自社にとって必要な機能が何なのか、見極めた上で選定してください。中には、カスタマイズして導入後に機能追加や削除ができるグループウェアもあるので、うまくカスタマイズ機能を活用するのもよいでしょう。
使いやすく操作性がよいか
社員にとって操作しやすいか、使いやすいか、という観点でグループウェアを選ぶことも大切です。
必要な機能が揃っていたとしても、使いこなせなければ、社内でグループウェアの利用が浸透せず、無駄になってしまう可能性があります。
スマートフォンやタブレットなど、PC以外のデバイスでも利用しやすいか、海外拠点の社員でも利用できるか、などを確認しておきましょう。
無料トライアルを実施しているグループウェアであれば、操作性を確かめやすいです。
自社に見合ったコストで運用できるか
グループウェアを導入したときのコストが見合っているか、確認しておくことが大事です。
多機能・高性能のグループウェアを選びたくなるかもしれませんが、優れた条件のグループウェアは導入や運用のコストが高くつくものも多くあります。
また、初期費用が無料のグループウェアもありますが、運用コストが意外にかかってしまうこともあるので注意が必要です。
オンプレミス型のグループウェアでは、サーバの準備やソフトウェアの購入で別途費用がかかることがほとんどです。クラウド型のグループウェアは、初期費用が安いもしくは無料のものもありますが、毎月定額の利用料を払います。クラウド保存容量が大きく機能が豊富であれば、コストも膨らみます。
どのモデルのグループウェアを導入するのか、も検討していきましょう。
セキュリティ対策が万全か
セキュリティ対策が万全かどうか、確認しましょう。
プロジェクトや個人情報、取引先情報など、重要な情報を一元管理できるグループウェアだからこそ、セキュリティ対策ができているかは重要です。万が一サイバー攻撃の対象になってしまうと、その後の対応に追われることになります。
また、社外の関係者がチャットやメッセージに参加することもあります。情報漏洩のリスクを少しでも減らすためにも、ファイル共有の権限を細かく設定したり、アクセスログが取れたりするグループウェアを検討してみるとよいでしょう。
他の製品と連携できるか
すでに導入しているシステムとの連携ができるか、という観点で検討することも大切です。
チャットやコミュニケーションツール、Web会議システムなど、すでに導入し利用しているシステムと、新たに導入するグループウェアが連携できないと、業務効率が下がってしまいます。
既存システムと連携できるグループウェアを選ぶことも大切です。たとえば、Web会議システム「V-CUBEミーティング」「V-CUBE One」であれば、サイボウズ製品やMicrosoft 365との連携が可能です。
カスタマイズやAPI、プラグインといった細かなところも確認しておくことをおすすめします。
まとめ|テレワーク×グループウェアでスムーズな情報共有を
今回はテレワークにおいてグループウェアが必要な理由、おすすめのグループウェア、選び方をご紹介しました。
グループウェアを導入すると、組織内での情報共有がスムーズになったり、情報共有にかかる時間・コストを削減できたりして、業務スピードが上がります。
急遽テレワークを導入し、システムを導入検討を進められていなかった企業もあると思います。業務を効率的に進めていくためにも、組織内での情報共有に優れたグループウェアを活用してみてください。