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「自社にはテレワークに適した業務がない」「企業規模が小さいからテレワークのメリットを受けられない」といった理由から、テレワークの導入を敬遠する中小企業が多くあります。

 

しかし、実際は中小企業でもITツールを使用し、多種多様な職種や業務をテレワークで実施することができます

 

また、国や地方自治体が中小企業のテレワーク導入を推進するために、助成金や補助金制度を設けています。これらを活用することによって、初期コストを抑えることが可能です。

 

以前よりも、テレワークを中小企業に導入するハードルは下がっています。新規人材の獲得や固定コストの削減に貢献するテレワークに導入を具体的に検討する時期に差し掛かっていると言えるでしょう。

 

本記事では、中小企業のテレワークの実態やなかなか導入が進まない原因、また活用できる助成金や補助金をご紹介していきます。

中小企業は大企業に比べ、テレワークの導入に遅れが目立つ

働き方改革の推進や東京オリンピック開催に伴う混雑解消の施策として、都市部に拠点を置く大手企業にテレワークの導入が進んでいます。

 

その一方で、中小企業へのテレワークの導入には、遅れが目立っている現状があります。

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出典:総務省「平成29年通信利用動向調査

 

上記のグラフは、総務省が実施した「平成29年通信利用動向調査」で明らかになった従業員規模別テレワークの導入状況の推移です。グラフを見ると、従業員規模の大きい企業にテレワークの導入が進んでいる反面、従業員規模の小さい企業にはテレワークの導入が進んでいないことが分かります。

 

従業員規模が2,000人を超える大手の企業では、38.7%と約3社に1社以上が既にテレワークを導入しています。一方、従業員規模が100〜299人の中小企業では、10.1%と約10社に1社のみの導入に留まっています。

 

政府も地方自治体も、中小企業にテレワークの導入が進んでいない実態に危機感を示しており、中小企業事業主に対してテレワークの導入を支援する助成金・補助金の制度を設け、導入を促しているのが現状です。

中小企業にテレワークの導入が進まない背景

 

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出典:エン・ジャパン株式会社「人事のミカタ」アンケート

 

人材採用大手のエン・ジャパン株式会社が、従業員300名未満の企業を対象に「テレワーク」に関するアンケートを2019年に実施しました。

 

このアンケート結果によると、中小企業がテレワークを導入していない理由として、「テレワークに適した職種がない(48%)」「企業規模が小さいから(36%)」といった理由が挙げられています。

 

テレワークに適した職種として、事務職や技術職といったものが挙げられます。これらの職種は毎日の出社が必ずしも必要なく、遠隔でのコミュニケーションでも業務に大きな支障をもたらさないからです。

 

大企業では、事務職や技術職に関わる社員が数十人から数百人いるといったケースがほとんどです。そのためテレワークの導入で、社内に大きな変化がもたらされます。

 

一方、中小企業の場合、事務職や技術職の社員を合わせても、数人から10人程度に収まる場合が多いようです。そのため、テレワーク導入のためにコストをかけても、あまり社内に変化をもたらさず、テレワークの恩恵を十分に受けることができないと考えている経営者が多くなっています。

ITツールの活用で、中小企業の多様な業務でテレワークを実施できる

最近ではWeb会議システムをはじめ、チャットツールや営業ツール・業務管理など、テレワークの導入に必要な様々なツールが充実してきています。

 

かつては、エンジニアや事務といった限られた職種のみがテレワークに適していましたが、現在ではITツールを最大限に活用することで、マーケティング職や営業職・人事職といった多様な職種や業務をテレワークで実施できます。

 

例えば、オンライン営業ツールによって、高画質・高音質の映像で遠隔でも取引先との商談が行えるようになりました。場所を移動せず、1クリックで営業を開始できるので、自社にとっても取引先にとってもメリットが生まれます。

 

このようにテレワークで円滑に実施できる業務は、増えてきています。従業員規模の小さい会社でも、より多くの業種や業務でテレワークを導入することによって、さまざまな恩恵を受けることができるでしょう。

 

テレワークで活用できるITツールに関しては、別記事「【担当者必見!】テレワークに必須なITツール21選を比較」で解説しています。そちらも合わせてご確認ください。

中小企業こそテレワークを導入すべき3つの理由

中小企業において、なかなか導入が進まないテレワークですが、実は中小企業ならではのテレワーク導入のメリットがあります。

1.中小企業を対象としたテレワーク導入の助成・補助金を受け取れる

従業員規模の小さな会社や資本額の少ない会社を対象を対象として、国や地方公共団体が様々な補助金制度を設けています

 

テレワーク用の通信機器やクラウドサービスの導入や運用など、テレワークの初期段階でかかる費用の一部が助成されます。コスト面でテレワークの導入に二の足を踏んでいる中小企業は、ぜひこれらの制度を利用すると良いでしょう。

 

以下に記載したのは、中小企業事業主を対象とした助成・補助金制度の一部です。

 

厚生労働省|時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

 

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出典:厚生労働省「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

 

厚生労働省は、ライフワークバランス(仕事と生活の調和)の促進と時間外労働の制限を主な目的とし、在宅またはサテライトオフィスでの勤務を可能とする中小企業のテレワーク導入を支援しています。

 

助成金の対象となるのは、資本または出資額と常時雇用する労働者が厚生労働省が定めた基準に該当する企業のみです。

 

また助成金の支給額は、あらかじめ定めた「成果目標」の達成・未達成で異なってきます。詳しくは、厚生労働省「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」のページをご確認ください。

 

東京都|はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助金)

 
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出典:公共財団法人東京しごと財団「はじめてテレワーク

 

東京都は、在宅勤務・モバイルワーク・サテライトオフィス勤務を行うための「環境構築費用」やテレワークに関する規定を就業規則に定めるために要する「専門家への委託費用」を補助する制度を設けています。

 

補助対象となるのは、東京都が実施するテレワーク導入に向けたコンサルティングを受けた都内の中堅・中小企業に限られます。

 

支給額は従業員規模によって異なりますが、従業員数100人未満の企業で40万円、従業員数100人〜299人の企業で70万円、従業員数300人〜999人の企業で110万円をそれぞれ受け取ることができます。

 

詳細は、公共財団法人東京しごと財団「はじめてテレワーク」のページをご確認ください。

 

経済産業省|IT導入補助金

 

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出典:経済産業省「IT導入補助金

 

経済産業省は、テレワークに限らず中小企業や小規模事業者が自社の課題やニーズにあったITツールの導入を支援しています。補助対象経費となるのは、ITツールの導入に関する費用になります。

 

対象企業は、資本金と常勤の従業員の数によって規定されています。詳しくは、経済産業省「IT導入補助金」のページをご確認ください。なお、2019年の公募に関しては、既に終了しており、2020年も新たな公募が予定されています。

2.今までアプローチできなかった優秀な人材の獲得に繋がる

中小企業の課題と言われているのが、慢性的な人材不足です。労働人口が急速に減少している日本において人材不足は中小企業に限ったことではありませんが、やはり大手企業よりも喫緊の課題であることが多くなっています。

 
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出典:中小企業基盤整備機構「人手不足に関する中小企業への影響と対応状況

 

平成29年に中小企業基盤整備機構が、中小企業の経営者を中心に実施した人手不足に関するアンケートでは、全体の約73.7%の中小企業が「人手不足を感じている」と回答しています。

 

また、人手不足を感じている企業の約75.6%が「人材の採用が困難」であると回答しています。

 

このように多くの中小企業では、人手が足りていないのにも関わらず、新たに人材の採用が困難であるという現状があります。

 

このような課題でテレワークの導入は一定の効果を発揮します。

 

子育てや介護といったライフイベントによって出社が困難になった従業員に対して、テレワークの活用をしてもらうことで、子育て・介護と仕事の両立が可能になります。結果的に離職率を下げ、企業の労働力を維持できます

 

中小企業ではありませんが、マイクロソフト社では、社内制度としてテレワークを導入したことにより、約40%女性の離職率の低下を実現しました。(総務省「テレワークの最新動向と総務省の政策展開」より)

 

またテレワークは、今までアプローチできなかった優秀な人材の確保に繋がります。例えば、能力は申し分ないけれども、オフィスから離れた場所に住む人材は今まで獲得が困難でした。しかし、テレワークを活用し、遠隔地で働いてもらうことによって、このような人材の採用が可能になります。

 

加えて、新卒市場では「多様な働き方を認めてくれること」が学生の会社選びの条件として挙げられています。テレワークの導入は、学生に企業をより魅力的にみせる1つの手段と言えるでしょう。

3.会社の固定コストを削減できる

テレワークの導入は、中小企業の事業運営コストの削減にも繋がります。

 

例えば、社員が毎日出社する必要がないため、通勤交通費を削減することができます。また冷房暖や照明にかかる光熱費も大幅に減らすことが可能です。

 
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出典:日本テレワーク協会「テレワークによる節電対策と効果

 

上記のグラフは、一般社団法人日本テレワーク協会が実施した「テレワークによる節電対策と効果」の調査結果です。テレワーク導入前よりもテレワーク導入後の方が、一人当たりの電力使用量が少ないことが分かります。一人当たりのオフィス自体の電力使用量は、テレワークの導入で約43%削減が見込めることが明らかになっています。

 

また通勤交通費や光熱費の他に、オフィスの賃料や印刷コストの削減にも期待できます。

 

テレワークによって社員のオフィスへの出社が減ると、以前のように全員分の机と椅子を置くスペースを備えた大きなオフィスは不要になります。1日に出社する社員の数に合わせた小さなオフィスにすることで、賃料自体のコストカットが可能になるでしょう。

 

加えて、テレワークを導入するにあたり、今まで紙ベースでやり取りをしていた様々な書類のデジタル化が求められます。導入初期には手間やコストがかかりますが、長期的に見ると、印刷コストや紙の購入コストの削減に繋がります。

 

このようにテレワークは中小企業に、コスト面でメリットをもたらします。売上が伸び悩んでいるという企業にとっても、テレワークの導入は、経費が削減できる良いチャンスと捉えることができるでしょう。

中小企業がテレワークの導入に成功した事例

この章では、実際に中小企業にテレワークを導入して、何らかの効果を実感している企業を取り上げていきます。自社へのテレワーク導入の参考にしてください。

工事部門を含む全従業員25名にテレワークを導入しコスト削減に成功|向洋電気土木株式会社

 
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出典:向洋電気土木株式会社

 

屋内外の電気設備の設計や施工の事業を行う「向洋電気土木株式会社」は、時間的制約のある従業員の採用をきっかけとして、工事部門を含む全従業員25名に在宅勤務制度を導入しています。

 

従業員一人ひとりがテレワークをうまく活用し、ワークライフバランスの充実や従業員の家族の満足度の向上に繋がるように成果管理やメンタルヘルス対策などきめ細かいアドバイスを実施。結果的に家族と過ごす時間が増えて、肉体的・精神的な負担が軽減されたという声が社内から出ています。

 

またコスト面でも大きな成果を発揮。ガソリン代や本社電力消費量の大幅な削減に成功しています。

高度な解析業務にも在宅勤務を採用|株式会社SiM24

 

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出典:株式会社SiM24

 

電子機器や部品の応力解析、熱解析などの受託シミュレーションサービスの業務を行う「株式会社SiM24」は、優秀な人材を確保し、継続雇用を目的としてテレワークの導入しました。特に女性の優秀な技術者が、結婚や出産を機に退職を予後なくされる状況に、課題を感じていました。

 

高度な解析シミュレーション業務を担当する従業員全員に完全在宅勤務を採用。コンピューターの計算中は一定時間手が空くので、家事や育児などをこなすことができます。

 

従業員が自宅で勤務できるので、オフィスを最小のスペースに抑えることができる点や女性の技術者が長期間にわたり会社で働いてくれる点にメリットメリットが生まれています。

まとめ|中小企業の成長はテレワークの導入が鍵になる

急速な少子高齢化による労働人口の不足や国際競争力の低下といった問題を抱える日本において、企業はテレワークをうまく活用し、無駄なコストの削減や生産性向上を図るのは必要不可欠とも言えます。

 

いまだにテレワークの導入が進んでいない中小企業においても、テレワークは様々な恩恵をもたらします。初期の導入コストはかかりますが、国や地方自治体の補助金・助成金を活用して、実際に導入の検討をしてみましょう。

 

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