クラウドPBX導入の基礎知識。失敗しないためのポイントと手順
クラウドPBXについては「クラウドPBX導入の基礎知識。失敗しないためのポイントと手順」の記事で詳しく解説しています。
オフィス管理のスマート化
IoTデバイスを活用してオフィスの照明や空調を自動制御し、快適な作業環境を作り出すこともDXの1つです。人感センサーによって従業員の存在を確認し室温を自動的に調節したり、光センサーで照明の明るさなどを調節してくれたりと適切なオフィス環境を保ちます。
また、入退室管理システムの導入でセキュリティの強化も可能です。入り口で個人を特定し、入室を許可または制限するシステムで、不正入室の防止や漏洩リスクの低減、さらには勤怠管理にも役立ちます。
ワークフロー管理システムの導入
ワークフロー管理システムとは、組織内の業務手続きを電子化・自動化するシステムです。これまでは、紙面で行ってきた申請書の提出から承認までのプロセスをシステム上で完結できます。
書類の受け渡しや押印が不要になり、テレワークや外出時でも申請・承認ができるため決裁スピードの向上が可能です。また、社内で書式を統一することにより、文書管理や問い合わせ対応の負担も軽減できます。
文書管理のデジタル化
文書管理においてはデジタル化がおすすめです。例えば、事務作業を自動化するRPA(Robotics Process Automation)を導入すれば、データ入力・集計、ファイル作成、メールの送受信など繰り返し行われる作業を自動化できます。コスト削減やヒューマンエラーの軽減などが可能で、何より業務効率化を実現できる点がメリットです。
また、電子署名を導入することで契約書・承認書の真正性と完全性を証明しながら、処理効率化も図れます。電子署名とは、電子文書に対してデジタル形式で行われる署名のこと。電子文書作成者のなりすましや内容の改ざんを防ぐために活用されており、電子認証局という第三者機関が「電子証明書」を発行します。
データ分析の活用
DXによって蓄積された社内データの分析を通して、業務プロセスの可視化・改善点の特定ができます。ウイングアーク1st株式会社の調査によると、データ活用・分析によるメリットとして「効率的な経営判断ができている」「改善PDCAが回せるようになった」という回答が上位に見られました。
データ活用のポイントは課題の明確化です。業務の効率性や課題を明確にすることで、継続的な改善につなげられるでしょう。
DXの推進ステップ
DXに取り組む際は、以下のステップで段階的に進めるのがよいでしょう。
- まずは小規模から始める
- 徐々に規模を大きくしていく
- 社内全体に展開していく
- データの活用を進める
それぞれの内容について解説します。
まずは小規模から始める
まずは、小規模なアナログ業務からデジタル化を進めましょう。例えば、紙面で配布していた就業規則をPDFなどの電子文書や社内向け掲示板などに掲載しておけば、ペーパーレス化を実現できます。従業員も閲覧しやすく、改定する際もスムーズです。
説明会やマニュアルの整備も必要ないためスピード感を持って進められますし、負担や抵抗感も少なくて済むでしょう。
徐々に規模を大きくしていく
小規模なDX化が浸透してきたら、徐々に規模を大きくしていきましょう。例えば、備品管理システムの導入が挙げられます。消耗品の在庫切れや定期的な棚卸しなど、備品管理は総務にとって業務負担が大きく、課題とされてきました。
備品管理システムは、ICタグやバーコードにより在庫数や所在を分かりやすくするためのツールです。資産や物品を一元管理でき、棚卸し機能など便利な機能を備えているため備品管理の効率化が実現できます。
社内全体に展開していく
本格的なツールを導入して社内全体へ展開していくフェーズです。例えば、ワークフロー管理システムを導入して社内の書式を統一しつつ、電子化・自動化を行います。
前述の通り、ワークフロー管理システムでは書類の受け渡しや押印が不要になり、決裁スピードも速くなるため従業員の利便性も向上されるでしょう。
データの活用を進める
全社でデータを連携できる環境が整ったら、統合してデータ活用を進めます。全社統一のシステムやデータ連携しやすいクラウドサービスなどに切り替えることで、各種データを経営に活用しやすくなるでしょう。
まとめ
業務量が多く人材不足も課題となっている総務では、業務効率化が必須の取り組みといえます。DXによりデジタル化可能な部分はデジタル化することで、生産性が向上するだけでなく、コスト削減やセキュリティ向上にもつながるでしょう。
また、テレワークやハイブリッドワークなど柔軟な働き方への対応にも役立ちます。まずは小規模な箇所から導入し、負担や抵抗感を最小限に抑えながら組織のDX化をすすめてみてはいかがでしょうか。