集中ブースとは?導入が進む理由と導入前に知っておきたいポイント

コロナ禍をきっかけにリモートワークやWeb会議が普及したことで、オフィス環境の変化も求められています。なかでも従業員が作業に集中するための「集中ブース」が注目されており、日本能率協会総合研究所の調査によると市場規模は拡大傾向です。2020年度には2,850台でしたが、2026年度には17,000台と予想されています。

本記事では、集中ブースの概要とともに、主な用途や導入される背景について解説しています。また、導入時のポイントと導入事例も紹介していますので参考にしてください。

また、オフィス環境の見直しや改善をお考えの企業様向けに、当社では「オフィス環境改善ガイド」をご提供しています。本ガイドでは、集中ブースの導入時のポイントや、従業員の生産性と満足度を高めるためのオフィス設計のヒントを詳しく解説しています。ぜひダウンロードして、オフィス環境改善の一助としてください。

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集中ブースとは

集中ブースとは、集中して作業するためのワークスペースです。周囲の音や視線を遮られるため、1人作業やWeb会議などに適しています。また、オフィス空間を有効活用できる点もメリットです。完全個室型やパーテーション・囲いを使った半個室型など、用途や設置スペースによってさまざまなタイプを選べます。

集中ブースの主な用途

集中ブースは周囲の音や視線を遮断できるため、集中力や遮音性を必要とする作業向きです。集中ブースの具体的な用途について解説します。

1人での作業

集中ブースは、高い集中力と没頭感が必要な作業に最適です。特に1人で作業に集中したい場合、個室やパーテーションによって遮られることでパーソナルスペースを確保しやすくなります。

集中ブースの利用により「作業中」であることが周囲への意思表示になるため、作業効率や生産性の向上も期待できます。また、作業環境が変わることでリフレッシュにもなり、集中力の回復にも役立つでしょう。

Web会議

集中ブースは、プライバシーを守りたいシーンに適しています。特に個室型ブースは遮音性・吸音性に優れており、Web会議や打ち合わせなどにおすすめです。Web会議とはインターネット回線を利用した会議システムで、コロナ禍をきっかけに広く普及しました。

集中ブースを利用すれば、周囲の雑音を気にせず、クリアな音声で会議に参加できます。また、内容が外に漏れにくいため、機密性の高い内容の会議も安心です。

ウェビナーの配信

個室型ブースは遮音性・吸音性に優れているため、ウェビナーの配信にも最適です。ウェビナーとは、オンライン上で動画・音声を配信するセミナーのこと。ウェブとセミナーを組み合わせた造語で「Webセミナー」「オンラインセミナー」とも呼ばれます。

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参照:ブイキューブ、配信機器とテレキューブをパッケージにした配信スタジオ「テレキューブスタジオ」を販売開始

インターネットがあればどこからでも配信できますが、やはり外部のノイズが少ない環境が望ましいでしょう。双方にコミュニケーションを取りながら進行する場合もあるため、プライバシー保護の面でも周囲の視線を遮断できるブースがおすすめです。

このように、集中ブースはさまざまなシーンで効果を発揮しています。当社では、オフィス環境の見直しや集中ブースの活用を検討されている企業様向けに、「オフィス環境改善ガイド」をご用意しております。本ガイドでは、集中ブースの導入ポイントや従業員の生産性向上につながるオフィス設計のヒントを詳しく解説しています。ぜひダウンロードして、オフィス環境改善の一助としてください。

集中ブースが導入される背景

集中ブースの導入にはどのような背景が考えられるのでしょうか。ここでは4つの理由について解説します。

集中して業務に取り組めるスペースの確保

働き方改革の推進やリモートワーク・Web会議など、働き方が変化するなかでオフィス環境作りも進化が求められています。

ブイキューブが実施した「オフィスに関する意識調査」によると、「生産性が高いオフィスとは?」という質問に対して1位となったのは「集中して業務に取り組めるスペース」でした。

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集中できる環境は人や業務内容によって異なります。オフィス内に役割に応じたブースやスペースを設置することで業務に集中でき、生産性の向上につながると考えられるでしょう。

参照:コロナ下で働き方に変化、ハイブリッドワーク時代のオフィスに期待するのは 「生産性向上」、「従業員のエンゲージメント向上」が上位に | 株式会社ブイキューブ

ABWの普及

「ABW(Activity Based Working)」とは、業務に合わせて最適な環境で仕事をするワークスタイルです。オフィスだけでなく、自宅やカフェ、コワーキングスペースなども選択肢として挙げられます。また、勤務時間を自分自身で設定できる点も特徴です。

個々に応じた効率的な仕事環境を選択できることで、ワークライフバランスが実現しやすく、生産性の向上が期待できます。ただし、ABWの導入にはコミュニケーションの減少や労務管理が難しいといった課題もあるため、集中ブースを導入して作業スペースの選択肢を増やすのも1つの方法です。

ABWとは?生産性への影響や成功させるためのポイント・おすすめツールを紹介

BYODについては「ABWとは?生産性への影響や成功させるためのポイント・おすすめツールを紹介」の記事で詳しく解説しています。

Web会議の普及

Web会議の普及も集中ブースの導入理由として挙げられます。国土交通省の調査によると、テレワーク導入企業ではZoomなどのWeb会議ツールの活用率が70%を超えていました。

Web会議はインターネット環境下ならどこでも可能で、PCやタブレットなど一般的なデバイスに対応しています。また、無料ツールを活用することで低コストで利用できる点もメリットです。

一方で課題となっているのが「周囲の話し声が気になって集中できない」「周囲に会話を聞かれたくない」といった音問題です。執務室内でWeb会議をするケースも多く見られますが、遮音性・吸音性に優れた集中ブースを設置することで安心してWeb会議を行えるでしょう。

設置における手軽さ

設置の手軽さも集中ブースが導入される理由の1つです。新たに会議室を設置する場合、大規模な工事が必要なうえコストもかかります。使用しているオフィススペースやレイアウトによっては、工事が難しいケースがあるかもしれません。

しかし、集中ブースなら個室ブースやパーテーションなどの設置だけで、簡単にパーソナルスペースの確保が可能です。1人用・複数人用など用途に応じた広さを選べるほか、サブスク契約ができるものもあり社内のニーズや予算に合わせて選択できます。

集中ブース導入のポイント

ここでは、集中ブースを導入する際の4つのポイントについて解説します。

個室か半個室かを選ぶ

どのようなタイプの集中ブースを導入するかを検討します。大きく個室と半個室に分けられますが、タイプはさまざまです。例えば、個室は1人で使用するタイプと複数人でミーティングに使用できるタイプがあります。遮音性・吸音性が高く、機密性を求める際などに最適です。

テーブルと椅子を囲むように、パーテーションを設置するだけでも半個室のブースが設置できます。パーテーションタイプは低コストで移動しやすい点がメリットです。また、椅子にパネルがついたソファ型は、視線を遮りつつリラックスしながら作業が可能です。

社内のニーズをくみつつ、オフィススペースやコストなどを考慮して選ぶとよいでしょう。

設置場所を決める

次に設置場所です。集中ブース導入の目的は「雑音の入りにくさ」が大部分を占めるといえます。このことから以下の点に注意して設置場所を検討するとよいでしょう。

  • 導線を避ける
  • 騒音の届きにくい場所
  • 消防法への対応(個室型の場合)

集中ブースは、パーソナルスペースを確保して集中力を高める目的があります。動線を避けて人の出入りが少ない場所、さらには騒音が届きにくい静かな場所に設置することが大切です。

また、個室型の場合は消防法にも注意しなければなりません。天井や壁が覆われた個室型の集中ブースは「居室」として扱われるため消火設備の設置が必要です。

すべての個室型が消防法の対象となるわけではありませんが、知らずに設置すると罰則の対象となりますので事前に自治体や消防署などで確認しておきましょう。

利用ルールを設ける

集中ブースは不特定多数が利用するため、トラブルが発生しないようにルールや禁止事項を設定しておくことが重要です。例えば、次のようなルールが挙げられます。

  • 利用時間の制限
  • 飲食の可否
  • 通話や会話の可否

集中ブースの数が少なく取り合いになるような場合は、利用時間を制限し予約制にしてみましょう。半個室タイプは遮音性が低いため、通話や会話によって周囲の邪魔になりやすくなります。通話や会話をする際は個室型を利用する、あるいは会話可能なエリアと禁止エリアに分けるといったルール作りが大切です。

定期的なモニタリングと改善

センサーなどを利用して集中ブースの稼働率を可視化することも重要です。集中ブースを導入したものの、稼働状況が把握できず効果や改善の判断に困るといった課題が挙げられます。

テーブルや椅子に設置して在席を感知するセンサーや、天井に設置するものなど多様なセンサーがありますが、稼働率を正しく把握することで自社に適切なブース数の判断が可能です。移設や増設の計画立案、あるいは継続するかどうかの判断に役立つでしょう。

集中ブースの導入事例

ここからは実際の導入事例を参考にしながら、集中ブースの活用方法について紹介します。

個室とパーテーションの使い分け

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株式会社エヌ・ティ・ティ・データでは、サテライトオフィスの開設に伴い、個室とパーテーションで区切ったワークスペースを設置しました。

2タイプのスペースを設置したことにより、機密性の求められる時には個室を利用し、開放感のある場所で仕事をしたい時はパーテーションスペースを利用するといった使い分けが可能です。

短期間かつ低コストな導入が実現でき、サブスク契約にしたことでレイアウトの変更などにも柔軟に対応できます。

参考:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 様 | テレキューブ 導入事例 | 個室ブースで会議室不足をフレキシブルに解決 ブイキューブ

集中ブース兼会議室としての導入

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セガサミーホールディングス株式会社では、面談などが行える小規模スペースの必要性があったことから、2人用の個室ブースを複数台導入しました。1人で作業する際の集中ブースとしてはもちろん、1on1や機密性が求められる会議などに利用されています。

「テレキューブ」は底面のキャスターで移動でき、レイアウト変更の際にも対応できるためフレキシブルな点が評価されています。

参考:セガサミーホールディングス株式会社 様 | テレキューブ 導入事例 | 個室ブースで会議室不足をフレキシブルに解決 ブイキューブ

まとめ

リモートワークやWeb会議などの普及により、オフィス内に「集中して作業できるスペース」が求められています。会議室の増設はコストやスペースなどの面から難しいですが、集中ブースなら低コストかつ簡単に設置が可能です。

目的や状況に応じて多種多様な集中ブースが販売されていますので、自社のニーズや予算、オフィススペースなどを考慮し検討してみてはいかがでしょうか。

例えばブイキューブのテレキューブの個室ブースは、業界トップクラスの静音空間を実現しており、 1人用から2~4人用までをラインナップ。安全性のへの配慮や火災対策も万全です。サブスク契約も可能なため、お試しや短期間の利用にも適しています。

テレキューブの機能やプランの詳細は下記の製品カタログをご覧ください。

このように、オフィス環境の改善は企業の生産性向上に直結します。当社では、オフィス環境の見直しを検討されている企業様向けに「オフィス環境改善ガイド」をご提供しております。本ガイドでは、集中ブースの効果的な活用方法や導入時のポイント、さらに従業員の働きやすさを高めるオフィス設計のヒントを詳しく解説しています。ぜひダウンロードいただき、オフィス環境改善の一助としてください。

 

山本脩太郎
著者情報山本脩太郎

ブイキューブのはたらく研究部 編集長?部長? 2018年株式会社ベーシックに新卒入社。 インサイドセールスを経て、マーケティングメディアferretの編集部でインタビュー記事を中心とした企画・執筆などを担当。 同時期に数社のコンテンツマーケティング支援・インタビュー取材を経験。 2020年3月に株式会社ブイキューブに入社。

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