オンラインで盛り上がる!社内イベントのポイントは?

新型コロナウイルス感染症の影響で、社内イベントをオンラインで開催する企業は増えたのではないでしょうか。オンラインでの社内イベントは感染症対策になるほか、家から参加できるため負担が少ないというメリットがあります。

社内イベントは誰もが積極的に参加したいわけではなく、「オンラインなら参加してもよい」と考える人もいます。オフィスから遠方の人、家族がいて外出がしにくい人など、事情がある従業員でも参加できるようにするために、オンライン社内イベントは有効でしょう。

ただ、感染症対策が緩和され、コロナ禍前に戻ってきたときにも、そのままオンラインで社内イベントを開催し続けるべきか、不安な担当者の方もいるのではないでしょうか。そこで、この記事では、オンラインで社内イベントを続けるべきか、もし続けるとしたらどうすればよいのか解説します。

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社内イベントオンラインで続けるか不安?

 

2023年5月、新型コロナウイルス感染症が2類から5類に変更されたほか、マスクの着用が任意になるなど、必要な感染症対策はだいぶ緩和されました。人と人の接触を避けるために導入された、テレワークやオンライン社内イベントを開催する必要性は下がってきていて、今後も社内イベントをオンラインで開催すべきか、オフラインに切り替えるべきか、迷っている人もいるでしょう。

実際に、株式会社JTBコミュニケーションデザインによる社内イベントのコミュニケーション効果に関する調査によると、すべてオンラインで開催すると、「一方的に聞くだけで退屈した」、「社長や役員の話が長すぎた」という声が多く挙がっています。

ただ、同調査ではオンラインイベントだと、「参加しやすい」という点で評判が高い結果となりました。参加して良かったと感じるイベントの方式では、オンライン多めのハイブリッドが31%と一番多く、その次に多いものがすべてオンラインで21%でした。参加者からの需要で考えると、オンライン社内イベントの意義は高いと言えるでしょう。

オンラインでの社内イベントで参加者が満足するものにするためには、「退屈で飽きやすい」というデメリットを改善する工夫が必要です。

飽きられないオンラインイベントのポイント

オンラインによる社内イベントでも参加者に飽きられないようにするためには、次のようなポイントを意識して開催するとよいでしょう。
H3 双方向のコミュニケーションがある
先程紹介した通り、オンラインイベントのデメリットとして「一方的に聞くだけで退屈した」というものがあります。

オンラインで映像配信をするだけの社内イベントとなると、参加者は受動的に話を聞くだけになり、どうしても退屈してしまいます。場合によっては途中で離脱されるなど、せっかく開催した社内イベントの意味がなくなるかもしれません。

参加者が最後まで飽きないようにするためには、参加者側が発言や意見を書き込めるような双方向コミュニケーションができると効果的です。クイズやQ&Aコーナーを設置する、少人数グループで会話ができるようにするなど、参加者が何かしら発言や意見を表明できるようにするとよいでしょう。

目新しい演出がある

経営者からの経営戦略発表や新しい事業の説明会など、どうしても一方的に配信を視聴するかたちでの社内イベントになることもあります。その際、ただ画面に人が映っているだけの動画を配信するだけでは退屈と言われても仕方ありません。

こういったタイプの社内イベントでも、動画の映し方や、演出に目新しいものがあれば、最後まで視聴者を惹きつけられます。見ていて面白い、興味深いと視聴者が感じられるような映像演出を入れると、双方向コミュニケーションを入れられない社内イベントでも楽しいものになります。

飽きられないオンラインイベントの具体例

社内イベント担当者にとって、参加者が楽しめるオンラインイベントを開催するために、どのようにすべきか悩ましいものでしょう。そこで、飽きられないようなオンラインイベントとしてどのようなものがあるのか、実際に行われた社内イベントを紹介します。

3DCG配信

3DCGとは、3Dで作られたコンピュータグラフィックのことをいいます。立体的で奥行きのある映像を作ることができるため、ただ映像を配信するよりも没入感のあるものを提供できます。

ゲームやアニメーションなどで、3DCGに接する機会は増えてきましたが、社内イベントで活用する例はまだそこまで一般的ではありません。オンライン社内イベントで3DCGを採用すれば、今までにはない目新しいイベントになるでしょう。

株式会社日立製作所は、ブイキューブの3DCG配信サービスを活用して「2024中期経営計画」を開催しました。退屈になりがちな経営計画説明を、3DCGで作られたコミュニケーションロボットが説明することにより、理解しやすく飽きないものにできたそうです。実際に受講者の90%が理解に役立ったと回答しており、参加者側からの評判が高いものでした。

株式会社日立製作所はグループ全体で30万人も超える従業員がいて、全員が同じ場所に集うことはほぼ不可能です。オンライン配信にすれば従業員全体が参加できますが、配信では退屈になりがちです。3DCGによる目新しい演出にすることで、多くの従業員が参加できる、最後まで飽きずに参加できる、という2つのメリットを両立することに成功しています。

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メタバース配信

メタバースとは、仮想空間を作り出し、そこをアバターで自由に歩き回れるような空間のことをいいます。メタバースで社内イベントのための空間を設定し、そこを従業員がアバターで参加する、メタバース配信形式の社内イベントもあります。オンライン形式でありながら、現実にちかい体験が可能です。

社内イベントのために一からメタバース空間を構築することは難しいため、こういったときは外部サービスの利用をおすすめします。メタバース配信サービスの1つとしてZIKUというものがあります。

ZIKUでは、実際にイベント会場のようなリアルな空間をメタバースで再現可能です。参加者はカーソルを移動するだけで簡単にアバターで会場内を歩き回ることができ、目だけではなく耳でも臨場体験できます。

アバター同士が近づくと、テキストチャット、ボイスチャットの両方でコミュニケーションができることから、従業員同士のコミュニケーションも円滑に取れるでしょう。コミュニケーションを活発にするための社内イベントを開催したいときにおすすめのツールです。

 双方向コミュニケーション配信ツールの利用

配信側だけではなく、参加者も何かしらの方法で発言や意見表明ができるツールのことを双方向コミュニケーション配信ツールといいます。ツールによってどのような方法でコミュニケーションを取るのかは異なり、テキストチャットやボイスチャット、アンケート、Q&Aとさまざまです。

双方向コミュニケーション配信ツールの1つとしてEventInを紹介します。EventInはオンライン上の会場に複数ブースを設置できるイベントツールで、参加者はワンクリックで自由にブースを歩き回れます。それぞれのブースでは面談や商談などができるため、少人数での双方向コミュニケーションが可能です。

パーソルホールディングス株式会社はEventlnを活用した、新入社員歓迎イベントを開催しました。部活動ごとにブースを作成し、それぞれ興味があるところに新入社員が自由に行き来できるようなイベントです。主催者側がランダムに新入社員をブースに割り振るコーナーも作り、多くの人とコミュニケーションを取れるように工夫しています。

出展した部活動は30、参加した社員は約200人と大規模なイベントで、実際の会場で開催したら多くの手間やコストがかかったはずです。オンライン開催にしたことにより、参加者の負担を軽減しつつ、コミュニケーション活性化に成功しました。

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アステナホールディングス株式会社では、社内イベントプロデュースを行うイベモンにより、双方向コミュニケーション配信ツールによるキックオフミーティングを開催しました。

仕事内容を説明するためのムービー、表彰式、懇談会を行なったのですが、テレビのdボタンのような機能を活用しています。参加者からコメントを求めたり、クイズの回答を募集したりと、ただ配信を眺めるのではなく、能動的に参加できるように工夫しました。これにより、一体感の醸成と、モチベーションアップにつながっています。

※参考:イベモン「アステナホールディングス株式会社様 Kick Off Meeting」
H3 ハイブリッド配信
ハイブリッド配信とは、オンラインとオフラインの両方でイベントを開催することです。参加者は実際の会場で参加することも、オンラインで参加することもできます。実際の会場での臨場感をそのままに、どこからでもオンライン配信を楽しめるという、オフライン・オンライン両方のメリットを受けられます。

株式会社エビデントは、本社から生まれた新設会社のスタートのためのキックオフミーティングとして、ハイブリッド配信を選択しました。

東京、大阪、長野という3拠点で大会場を設置、その3つの拠点を配信によりつなげました。これにより、全従業員が同じイベントに参加できるようになり、一体感を作り出すことに成功しています。リアルタイムで投票を行う参加型コンテンツも実施し、参加者が飽きないような工夫もしました。

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家族参加型イベント

参加者にとって人気の高いイベントに「家族参加型イベント」があります。パーソルプロセス&テクノロジー株式会社の調査によると、満足度が高かったコンテンツとして「家族が参加できるコーナー」という声が多数挙がりました。

自宅からオンラインで参加すれば、その場に一緒にいる家族も社内イベントに参加可能です。家族参加のビンゴ大会、オンライン謎解きゲームなど、従業員だけではなく、その家族も一緒に楽しめるイベントもおすすめです。

まとめ

感染症対策が緩和されても、オンラインによる社内イベントにはどこからでも参加できるというメリットがあります。家からイベントに参加できれば、家族と一緒にイベントを楽しむことも可能です。

ただ、コミュニケーションが取りにくい、受動的な参加になりやすい、というデメリットもあるため、イベントの内容や使用するツールを工夫し、誰もが楽しめる社内イベントになるようにしましょう。

池下菜都美
著者情報池下菜都美

株式会社ブイキューブに新卒入社。 ビジュアルコミュニケーションに関する複数製品のインサイドセールスを経験。現在は、マーケティングコミュニケーショングループにてイベントDX領域における広告運用およびオウンドメディアの編集、ナーチャリングを担当。趣味は映画とダンス。

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