人材不足時代の社内教育・研修とビジュアルコミュニケーション
日本社会に訪れようとしている高齢化社会、そして人材不足の時代。昨今、人材育成は重視され始め、教育・研修に力を入れる企業も増えると考えられます。
従業員が学ぶべきことは、多岐にわたるとともに、変化のスピードにも追いつかなければならず、
「新入社員向けやスキルアップのための多人数の研修」
「講師との質疑応答など、理解を深めるためのコミュニケーション」
「講義の録画配信による効率的な学習」
「様々な教育コンテンツの管理・アップデート」
…など、多角的な教育・研修が欠かせません。
そこで受講者の理解を深めるのは「ビジュアルコミュニケーションの効果的な活用です。ビジュアルコミュニケーションは、単なる「セミナーのWeb配信のように一面的なものではありません。多面的に取り組むことで、より多くの効果が期待できるのです。その方法の一端について今回は触れてみましょう。
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教育・研修と親和性の高いビジュアルコミュニケーション
従来、教育・研修といえば社員を1ヵ所に集めて行う研修が一般的でした。しかし、集合研修には開催日程の調整や開催地の制約があり、支社の社員なども含めて1ヵ所に集まると交通費や会場費だけでも大きなコストがかかります。さらに、大勢の社員が研修のために一斉に業務を休めば、その分の機会損失も発生します。
こうしたデメリットを解消するものとして、ビジュアルコミュニケーションツールを活用したeラーニングが登場しました。ビジュアルコミュニケーションが理解を深めるために有効である点については過去記事でも述べましたが、もちろん、教育・研修の場でも有効活用できます。
その代表例の1つとして、Webセミナー(ウェビナー)のように「1対多数」で講義を配信するというものが挙げられます。これには、次のような利点があります。
- 場所を問わずに参加できる
- 双方向性があるので、その場で質疑応答できる
- たとえ参加できなかったとしても、録画で内容を確認できる
- 録画を蓄積しライブラリ化することで、企業の知見の蓄積にもつながる
対面の臨場感を、その場に参加できなかった人にも広く展開し、さらにリアルな双方向コミュニケーションも可能とすることで、企業や教育機関を中心に活用の幅が広がります。
多面的な教育・研修を実現するビジュアルコミュニケーション・プラットフォーム
ビジュアルコミュニケーションの1つとしてWebセミナーによる講義配信を紹介しましたが、ほかにも、受講者の学習を手助けする多様なツールが考えられます。そのシーンとともに考えてみましょう。
一般的なセミナーや講義
セミナーや講義は1対多数という構図で行われますが、小規模人数向けの講義、全社的な社員教育、世界中から人を集めてのカンファレンスなど、ニーズに応じた配信ができるサービスを選択する必要があります。
グローバル展開する企業なら、新たな企業方針、コンセプトなどを全社的かつ即時に教育する体制を整えることができれば、地域格差なく全社員を「自社の顔」に育成するための講義が実施できるでしょう。またその際には、PCのみならずタブレットなどでも受講できる環境があれば一層効果的です。
受講者の質疑応答やグループでのディスカッション
受講者の理解度向上のためには、双方向性のコミュニケーションができることが必要です。例えば、受講生が講師に質問したり、グループでのディスカッションを行うようなケースが考えられます。
質疑応答の例では、受講者が講師に講義画面に設けられた「質疑応答用のチャットツール」にて、テキストで質問を送信し、それを見た講師が回答するスタイルが考えられます。これならば、授業の流れの妨げにもなりにくく、講師が自身のタイミングで回答できます。また、ほかの受講者とも質疑応答の内容を共有しやすくなるはずです。
またグループでのディスカッションの場合、Web会議サービスのように、同時に多拠点で通話できるサービスが便利に活用できるでしょう。
欠席者への講義や復習したい人向けに
かつては、業務の都合などで講義を欠席した人向けには補講を行うか資料などを読んで講義の代わりにするしか方法はありませんでした。しかし、Web配信した動画コンテンツを録画・保存すれば、欠席者への補講をわざわざ実施しなくても済むようになります。
このように過去の講義を保管し配信できる環境があれば、講義を復習して理解を深めたい人にとって大いに役立ちます。
資料のペーパーレス化
セミナーや講義というと、分厚い印刷物や資料を渡される印象がありますが、電子化してPCやタブレットで閲覧できる環境を作れば、講義の準備負荷が軽減するだけでなく、印刷コストも軽減できます。
また、上記で講義の動画コンテンツの保存について述べましたが、講義の動画と資料を合わせて閲覧できる状態にすれば、さらに学習しやすい環境が整うことでしょう。
受講状況を正しく把握し、報告書にまとめる
受講者の入退室状況、チャットの内容、アンケート結果を保存できれば、どのような講義が行われているのかというレポートの作成も容易に行えるようになります。こうしてセミナーの振り返りや統計情報を把握することは、講義の質を高めていくために大いに役立ちます。
講義の動画や資料を一元管理できる環境を
録画した講義、配布した資料、アンケートなどを蓄積して、体系的に管理すれば、企業の貴重な財産となります。保存した教育コンテンツに対して、いつでも簡単にアクセスできるような"ポータル”的なサイトを設けておけば、ユーザーにとって便利なものとなるのではないでしょうか。
このように、ビジュアルコミュニケーションを多角的に活用することが効果的な学習の場の提供につながることがわかります。そのためには、例えばWebセミナーの開催、資料共有、Web会議など、多角的な学習を支援できるツールが必要です。しかし、単体でそれぞれのサービスを揃えるのは効率的ではありません。
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