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近年、採用現場ではより多くの優秀な人材と繋がるために、現地での対面面接だけではなく「Web面接」「オンライン面接」を導入している企業が多く見受けられるようになりました。ICTツールの活用により「働く場所」だけではなく「面接を行う場所」についても変化を与えています。

 

そこで今回は「Web面接システム」の概要と、導入するメリットや必要なツール、実施する際の注意点などを紹介します。企業の人事や面接担当の方はWeb面接をどう捉え、扱うべきか理解を深めておきましょう。

Web面接とは? 選ばれる背景と理由

「Web面接」は、通常の対面面接とは異なりインターネット回線を利用して企業と遠隔地の求職者がWeb経由で行う面接のことです。導入するWeb面接システムにもよりますが、基本的にはインターネット環境とWebブラウザを起動できるパソコンやスマホがあれば、簡単にWeb面接を実施できます。また、複数人との同時面談も可能なシステムもあります。

 

Web面接システムを企業が導入する背景

慢性的な人材不足に悩まされている近年、厚生労働省によると平成30年12月の有効求人倍率は1.63倍となっています。また、都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、就業地別では、最高は福井県の2.22倍、最低は北海道と高知県の1.26倍、受理地別にみると、最高は東京都の2.15倍、最低は北海道の1.22倍となりました。

 

求人、求職及び求人倍率の推移

(参照元:求人、求職及び求人倍率の推移

 

求職者主導の市場となっており、このバランスが近々に崩れるとは言い難いものがあります。このような状況から見て、地方を含む多くの優秀な人材と繋がれるかが企業の採用活動の質の向上、そして企業の発展に欠かせないといえます。

 

Web面接システムが選ばれる理由

Web面接システムを導入することによって、求職者にとっては面接にかかる宿泊・交通費が必要なくなります。数十社受ける求職者にとって、その負担軽減はとても大きなものとなります。面接にかかる金銭的な負担が軽減されることによって、求職者は「遠方の企業でも応募してみよう」と前向きに考えることができます。

 

企業としてはWeb面接システムを導入することによって、人事部の業務効率化をはかり、負担を減らすことが可能です。従来通りの履歴書での書類選考を経たあと、数少ない選りすぐった求職者とのみ面接を行うよりも、より多くの確かなスキルを持った求職者と面接を行うことができます。また、Web面接システムで迅速な採用活動が行えることで選考スピードそのものが上がり、求職者のなかから他社に流れ辞退者が出てしまうのを防げるのも、人材確保をするうえで重要なポイントといえるでしょう。

 

Web面接システムが選ばれる理由

 

Web面接システムの種類はさまざま

Web面接システムにはさまざまな種類があります。Skypeなど無料のWeb会議ツールは、導入時のコストがかからないのが魅力的です。一方で、画質や接続性が低い面や、大人数でのビデオ通話となるとラグ(回線による遅延)が発生する可能性もあります。録画機能の制限や、不具合発生時のサポート不足、IDの管理ミスや面接官と常時つながっている状態になりセキュリティ面での不安もあります。

 

有料のWeb面接システムには、専用のIDを前もって登録する必要なく、アプリをダウンロードしなくても面接開始時間に事前に共有したURLを開くだけで通話ができるなど、運用がスムーズに行えるサービスがあります。また、サポートが充実しているものも多く、ヘルプデスクや採用シーンに合わせた活用方法などもアドバイスも得ることができます。 しかし、Web面接システムの導入コスト、維持管理コストが必要になります。

 

無料・有料どちらのシステムにも強みと弱みが存在しますので、採用担当者や担当部門が意見を交わし合い、自社にとって最適でかつ有益なツールを導入することをお勧めします。

必要ツールやイヤホンなどの周辺機器について

Web面接に必要なのが、インターネット回線とPCやスマホなどのデバイスです。インターネットはできるだけ安定した回線でWeb面接を行うようにしましょう。

 

周辺機器として用意すべきなのは、こちらの画像を送るカメラとイヤホンやマイクスピーカーです。パソコンに内蔵されているものでも可能ですし、カメラが非搭載のPCをお使いの場合は、Webカメラを取り付ける必要があります。

 

音声をクリアにしたい場合でのイヤホンとマイクスピーカーは、PC内臓のものや机に置くタイプではなくヘッドセット一体型がお勧めです。ノイズキャンセリング機能付きであれば、周囲の環境音をカットすることができます。

 

ヘッドセット一体型を使用したWeb面接

Web面接に場所と服装を選んでのぞむ

Web面接はどこからでも実施でき、企業や求職者にとってもどこにいても受けられるのが魅力的です。しかし、だからこそ、より利用者の配慮が可視化されることを覚えておきましょう。

 

Web面接に適した場所とは?

インターネット回線が確実につながるかどうかの確認をし、Wi-Fiなどの接続が切れないないようにすることが重要です。また、カメラに映りこむ人・物はできるだけないことが望ましいといえます。人通りの激しい場所、社外秘の資料などが背景に映りこまないよう細心の注意をはかり、自身の映像をしっかり相手に伝えるため、暗い場所ではなく、はっきり映像が映る場所を選びましょう。

 

服装にもその人の配慮が現れる

服装は、通常の採用面接同様にスーツが基本です(会社の風土で私服等の場合を除きます)。全身が映らないとはいえ、しっかりと正装でのぞみましょう。

 

また、髪型や女性の場合はメイクなどの身だしなみもしっかりと整えましょう。Webカメラの性能によっては、細部にわたって映像に反映されるので注意が必要です。

 

スマホでは場所を限定せずWeb会議に参加

PCの用意がなくても、スマホやタブレットからでもWeb会議に参加できます。イヤホンやヘッドセットさえあれば場所を限定することなく、参加できる手軽さが強みです。

 

一方で、背景や周囲の雑音などに気を配り、面接を行う場所としてふさわしいかを慎重に選択する必要があります。

 

スマホでは場所を限定せずWeb会議に参加

 

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Web面接は企業と求職者にメリットあり

企業側のメリット

インターネット環境とPCやスマホがあれば、すぐにでも実施可能なWeb採用面接。面接担当者は面接のための会議室や会場への移動がなくなり、スケジュールも組みやすくなるなど、少数の面接官でも多くのWeb面接を行えるメリットもあります。

 

また、採用面接時の内容を動画データとして保存でき、関係者がWeb面接時に同席していなくても動画データを共有することで面談を確認できます。 採用後の内定者フォローや育成などのさまざまな採用シーンでも活用できます。

 

求職者側のメリット

求職者や地方の学生は移動する必要がないので、エントリーの応募へのハードルが下がり、多くの企業の面接を受けることができます。面接会場へ移動する時間とコストも抑えることができます。

 

どの業界も人材不足が慢性化しているなか、企業と求職者のマッチング機会が増大することは、企業・求職者双方にとってもメリットがあるといえます。

まとめ

有効求人倍率が年々増加していき、人材を企業が取り合う状況下で、よりスピーディで、負担感が少なく面接ができるようにWeb面接システムを導入する企業・組織が増えています。いち早く優秀な人材を確保することが難しくなっているなか、企業と求職者どちらにも多くのメリットがある「Web面接システム」は、今後も普及し主流となっていくことが予想されます。

 

人事や面接担当者は、幅広いスキルを持った求職者とマッチングをし、日本や世界各地から優秀な人材を採用することが求められています。「Web面接システム」の導入は、人手不足の日本社会で適切な採用を続け、企業活動を成長・発展させていくためのツールです。採用活動の選択肢の一つとして考えてみることが必要だといえます。