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働き方改革が広がり、残業が規制される動きにあるなか、「フラリーマン」という言葉が話題にあがることが増えてきました。

 

仕事が早く終わってもそのまま家に帰らず、外で時間を潰してから帰る様を指して使われる言葉。このフラリーマンについて、増加の背景やそうならないための方法などを、心理学者の渋谷昌三氏(以下、渋谷氏)の著書『フラリーマンの心理を読む』を参考にしながら、紹介していきます。

 

1_フラリーマン

 

(画像引用元:フラリーマンの心理を読む

「フラリーマン」とは?

仕事が終わっても早く帰らず、公園やゲームセンター、居酒屋などで1人の時間を過ごす「フラリーマン」が増えているといわれるいま。もともとは、2000年代前半に渋谷氏が著書『「上司が読める」と面白い』(新講社)のなかで使った言葉です。

 

2_フラリーマン

 

(画像引用元:「上司が読める」と面白い

 

著者がこの言葉を使っていた当時というのは、団塊の世代が一斉に定年退職を迎えた時代です。企業戦士として家庭を顧みず、会社のために尽くしたこの世代。しかしその代償から、定年後は家庭での居場所を失い、街をフラフラしながら時間を潰す様を「フラリーマン」と呼びました。

 

もともとは定年後の男性を指して使われた言葉ですが、現在は30代〜40代の男性を指して使われることが増えてきました。

フラリーマンが直面する問題

働き方改革により、残業時間が規制される向きにあるのは、誰の目で見ても明らかでしょう。とくに2019年4月からはこれまで実質、青天井だった残業に上限を設ける「時間外労働の上限規制」が施行され、ますます残業は難しくなってきています。

 

こうして全国の会社員の退社時間が早まる傾向にあるなか、急に退社後に余分な時間ができてしまった既婚の男性たちが、暇を持て余す状況が生まれてきました。そうしたなかで仕事が終わってもなかなか家に帰らない、フラリーマンは誕生しました。

 

近年では共働き夫婦が増えるなかで、本来であれば仕事が早く終わったのであれば男性も家事や育児に参加するべきところ。渋谷氏は著書『フラリーマンの心理を読む』のなかで、家事や育児を妻に押し付けて、夫が夜の街をフラフラしているようでは「夫婦の間にひずみが生じる」と、警笛を鳴らしています。

 

さらに渋谷氏の著書では、フラリーマンはその人の不安や悩みが行動として顕在化した結果だとも述べています。

 

とくに男性は悩みを抱えていてもなかなか、ストレートに言葉に表現できないもの。夫婦のコミュニケーションが希薄であれば、妻に愚痴の1つでも聞いてもらうといったこともできません。そういった誰にも悩みを打ち明けられないストレスが、問題の本質とは関係ない行動として表れた一種の例が、フラリーマンの可能性もあるといいます。

 

フラリーマンになるということは、言葉にできない悩みや不安を外部に表現するための手段だとも考えられるわけです。

 

こういったSOSに気づかず、そのまま放置していては、フラリーマン化を助長してしまいます。

フラリーマンが増加している理由

ではフラリーマンが増加する理由について、改めて以下で考えていきたいと思います。

残業が法律により制限されて仕事以外の時間が増えた

まずフラリーマンが増加した理由としては、働き方改革による残業規制によって、仕事以外の時間が増えたことだと考えられています。

 

働き方改革とセットで語られる言葉として「ワークライフバランス」がありますが、本来であれば残業が減ることで仕事をすることと生活を楽しむことのバランスが保たれるはずです。しかしこれまで仕事を中心に考えてきた男性にとって、急に生活を楽しめといわれても、どうやって楽しめば良いのかわからないのが現状。

 

プライベートをどうやって楽しむかということと向き合わないまま、いきなり仕事の時間が減ったことで、何をすれば良いのかわからず、結果として「フラリーマン」なってしまう人が増えているといえます。

家庭貢献をないがしろにしてきた企業戦士

男は働いて家族を養うものだという認識は、中高齢になるほど強いのではないでしょうか。最近でこそ男性が育児休業を取ったり、子育てに参加したりすることが話題になってきたものの、やはりいまだに「育児休業を取ろうとすると、年配の上司が良い顔をしない」といった声も聞きます。

 

このように家庭は妻に任せて、働くことで家族を支えてきた男性にとって、仕事以外での自分の存在価値が見出せない心持ちもあることでしょう。

 

金銭的な面では家庭に貢献してきたものの、子どもや妻との直接の対話や接する機会が少ないために、家庭での居場所がなくなる。その結果、仕事が終わっても家になかなか帰らない「フラリーマン」を増加させている背景もあります。

男性は本能的にフラフラするのが好き

渋谷氏の著書のなかでは、「オスは本能的にフラフラしがち」なために、フラリーマンが増加しているとも述べています。

 

哺乳類のオスの大半は、1組の夫婦とその子ども(核家族)という形態をつくらず、同じ巣に居着きにくいという習性があるよう。つまり子育てをせず、あちこちの巣で子どもを作って種を繁栄させるという本能が、男性のフラフラの根源にあると述べています。

 

一方でこういった本能に従った行動を皆が行っていては、当然ですが、社会は混乱をきたします。そこで一夫一妻の結婚制度を作り、人間の行動を制限する必要がありました。

 

一方で渋谷氏は著書のなかで、人間は高度に愛情という感情が発達しているために、一夫一妻制であっても男性を家につなぎとめているとも述べています。

 

これは裏を返せばフラリーマンになるというのは、家と男性をつなぎとめるための夫婦間の愛情が不足しているということ。

 

こういった状態を渋谷氏は著書のなかで、以下のように分析しています。

 

”フラリーマンというのは、それまで夫のオスとしての本能を封じ、家につなぎとめていた夫婦間の愛情の糸が切れかかっている状態なのかもしれません”

フラリーマンにならないための対策

渋谷氏の著書によると、フラリーマンになる原因の1つには家庭があるといいます。そこで大事なことは、夫が仕事後でもすぐに帰ってきたくなるような環境を協力して作り上げること。といってもすでにフラリーマンになった夫は、そもそもいまの現状を解決しようという意識がない可能性があります。

 

そこで『フラリーマンの心理を読む』のなかでは、妻が夫をフラリーマン化させないテクニックが紹介されているので、それを以下ではいくつか抜粋。あわせてそれ以外の対策についても紹介していきます。

夫用の個室を用意する

本来、自宅を自分の居場所と感じる傾向は女性のほうが強く、自分の居心地の良いようにインテリアを工夫しているのは女性のほうが多いのではないでしょうか。渋谷氏の著書によると、夫は妻仕様の自宅に帰っている感覚が強く、そのため自宅以外の場所に、自分にとって居心地が良いと感じる居場所を作る傾向があるようです。

 

それはいきつけの居酒屋だったり、喫茶店だったりします。そこで夫が自宅を居心地の良い場所と感じてもらう必要が出てきます。

 

その手段が、夫用の個室を用意することだといいます。個室は自宅のなかでも、唯一誰にも干渉されない場所。自宅の一角に、夫が自由にできる場所を確保することで、フラリーマン化は防止できるといいます。

 

なお個室の用意が難しい場合は、共通のリビングに夫専用の座る場所を設けるのも、1つの方法。夫がいつも座る定位置を定めて、専用の椅子やクッションを置くことで、自宅のなかに夫の居場所を確保できるといいます。

夫のコレクションは大切に扱う

収集癖があるといわれる男性ですが、それは自宅のなかで居場所を確保する意味でも重要です。仕事から帰ってきて、自分がこれまでコレクションしたものに囲まれるだけで癒されるといいます。

 

しかしこういったコレクションをフリマアプリで売ったりすると、自分の居場所が崩れることになります。妻にとっては「こんなもの集めてどうするの?」と思うことでも、夫にとっては自分の居場所を構成する重要な要素になっている可能性があります。

 

妻が勝手に夫のコレクションを取り上げてしまうと、夫にとっては自宅が居心地の良い場所という認識が薄れてしまうため、相談なしに整理することは控えましょう。

夫婦間でメッセージアプリを使いこなす

ホウレンソウはビジネスマンにとって仕事の基本とされていますが、それは夫婦間にも当てはまります。「19時に帰宅するよ」「今日は飲み会で遅くなる」など、何気ない報告を頻繁に行うことで、家族の結びつきは強くなります。

 

こういった連絡は、いまやLINEなどを使えば気軽にできてしまう時代です。遠隔の人と電話でしか通話できなかった時代から、少しでもコミュニケーションのハードルを軽減するために生まれたメッセージアプリを使うことで、夫婦間のつながりを高めていきましょう。

 

またお礼を言うときにも、メッセージアプリは効果的です。長く連れ添った夫婦となると、なかなか面と向かって「ありがとう」などとはいえないもの。でもいまは、例えばLINEでスタンプを送るだけでも、自分の感情を伝えることができます。

 

こういったちょっとした連絡に加えて互いの感情を表現し合うことで、夫婦間の絆が高まり、夫が帰りたくなる家庭が出来上がっていきます。

家事をするように仕向ける

自宅に居場所がないと男性が考えるのは、家庭に直接的な貢献ができていないことに起因する可能性もあります。家庭への貢献意識が芽生え、自分の存在意義が認めるられることではじめて、自宅を居場所と捉えることができるでしょう。

 

そこで夫に家事をするように仕向けるというのも1つの方法です。夫と家事について話し合う際の注意点としては「私はこれだけやっている」「あなたもやってよ」など抽象的な会話をしないことです。

 

男性は感情の読み取りが苦手で、論理的な思考を好む傾向にあるため、可能な限り具体的な話を提示しましょう。

 

例えばまずは、自分がやっている家事をリストとして見える化したうえで、夫に「洗濯をたたむところをやって」と、家事の一部を引き受けてもらいましょう。このときも一度にたくさんの家事をお願いしてしまうと、その量の多さからやる気が削がれてしまう恐れがあります。

 

あくまでも最初は負担の少ない家事からお願いして家事に対するハードルを下げる。そして慣れてきたら徐々に量を増やしていきましょう。

 

例えばいきなり料理をお願いするのではなく、まずは食器を洗ったり、しまったりすることからやってもらう。そして台所に立つことに慣れてきたら、まずは1品の料理を極めてもらいましょう。同じ料理を何度も作ることで、作ることに慣れてくるはずです。

 

そして作った料理に対して、妻や子どもから「美味しい」という評価を受ければ、家庭における存在意義の自覚につながります。男性は凝り性ですから、極めた1品をきっかけに料理に目覚めれば、ますます家庭に貢献するといった好循環へとつながる可能性もあります。

在宅勤務の仕事を引き受ける

働き方改革の手段として政府が推進する在宅勤務ですが、現在ではWeb会議システムなどのICTツールの発達などもあり、ますます在宅勤務を自社で取り入れる企業は増えてきています。

 

事実、総務省が全国約2000社を対象にした調査(2019年)によれば、在宅勤務を導入している企業は19.1%と、前年比で5.2%増加しています。

 

そもそも働き方が在宅勤務となれば、外出する必要もないため、退社後にフラフラするといった状態にはなりません。

 

またこれは副業にも当てはまります。副業においても、在宅でできる仕事を受けていれば、自宅に帰宅せざるをえない状況を作り出せます。最近では「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングの広がりもあって、データ入力などの事務作業からライティング、デザインやマーケティングなど個人が在宅でできる仕事の幅も広がってきています。

 

3_フラリーマンn

 

(画像引用元:クラウドワークス

 

4_フラリーマン

 

(画像引用元:ランサーズ

 

まずはこういったサービスに登録して、副業で在宅勤務を始めてみましょう。フラフラしている時間をお金に換えることができます。

家庭での存在意義や居心地の良さを自覚することから

ここまでフラリーマン増加の背景と対策を紹介してきましたが、フラリーマン夫になる背景には、家庭での存在意義が感じられなかったり、自宅を居心地の悪い場所と感じていたりすることが起因しています。そこで家事によって家庭貢献できる仕組みを作ったり、男性が居心地が良いと思える自宅環境を整えることから始めてみましょう。

 

すでに夫がフラリーマン化している場合、解決能力は低下している可能性があるため、妻の働きかけが鍵を握っています。フラフラしている夫をただ責めるのではなく、一緒に解決策を考えていきましょう。

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