ビジネスカンファレンス入門:初心者担当者のための運営基本と成功の秘訣

情報の共有や課題解決についての議論を主な目的として、ビジネス・医療・学術などさまざまな分野で開催されている「カンファレンス」。2023年8月には楽天グループ株式会社が4年ぶりにリアル形式で「Rakuten Optimism 2023」を開催し、3日間にわたってビジネスカンファレンスを実施しました。

業界によって規模や目的は異なりますが、開催までのプロセスが分からないなどハードルを感じている担当者も多いのではないでしょうか。この記事では、初めてビジネスカンファレンスを運営する担当者に向けて、概要や重要性、基本的な運営プロセスと成功させるためのポイントについて解説しています。

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ビジネスカンファレンスとは

ビジネスカンファレンスは、一企業あるいは一団体が主催する比較的大規模なイベントのことを指します。

一般的なビジネスカンファレンスは100人以上の規模で開催されることが多く、1つのテーマにおいて専門家などの基調講演やパネルディスカッションなどが行われます。例えば「経営カンファレンス」では経営者やコンサルタントなどが主な参加対象者で、経営に関するビジネス戦略やトレンドといった情報を共有し理解を深める場とされています。

ビジネス分野以外で実施されるカンファレンスの種類

ビジネス以外に学術や政治活動、医療系などでも、カンファレンスは実施されています。

学術、政治、社会活動のカンファレンスは開催するテーマに関する研究者や専門家が集い、研究内容の発表や知見の共有、討論を行うことが一般的です。開催規模はさまざまで「学会」と呼ぶこともあります。

医療・福祉分野のカンファレンスは、よりよい治療やケアのために医師・看護師などの関係スタッフが集まり会議をします。他分野よりも比較的小規模で実施されることが多く、テーマが細分化されているのが特徴です。

例えば、治療や入院について患者や家族と話し合う「ケアカンファレンス」、さまざまな職種のスタッフがチームとなり治療方針を話し合う「チームカンファレンス」などが挙げられます。

ビジネスカンファレンスの重要性

ビジネスカンファレンスは、主にリード獲得や既存顧客のロイヤリティ向上といった効果が期待できます。

まず、イベントを開催することで自社製品やサービスの認知を広められるとともに、潜在顧客へのアプローチが可能です。イベント参加によってニーズを認識させることができれば、見込み客への育成につながるでしょう。

一度に多くの顧客へアプローチできる点もメリットといえます。さらに参加者情報が取得できるため、ビジネスカンファレンス開催後の営業活動では新規顧客獲得も狙えます。

既存顧客に対しては、新たな情報や役立つコンテンツを提供し、より深い関係性を築くことでロイヤリティを高められる点がメリットです。参加者との情報・意見交換も有効で企業をより身近に感じられれば愛着が湧き、リピート率向上が期待できます。また、既存顧客自らが発信者となれば、新規顧客獲得のきっかけが生まれます。

ビジネスカンファレンス開催までの基本ステップ

ビジネスカンファレンスの実施には決定すべき事項が多くあります。開催する際には、順序立てて計画をしていきましょう。ここからは、ビジネスカンファレンス開催までの基本的なプロセスについて解説します。

目的・目標の設定

まず、ビジネスカンファレンスを開催する目的や達成したい目標を明確にします。

「課題解決の議論をしたい」あるいは「リード獲得のために集客したい」など企業によって目的はさまざまです。今後のプロセスにおいても意思決定に関わる重要なポイントとなり、イベントテーマにも関係してくるため、しっかりと社内で認識を共有しておきましょう。

目標を設定しておくことで終了後に改善点を見つけやすく、次回開催時に役立ちます。

開催概要の決定

次に規模やターゲット層、開催形式などビジネスカンファレンスの概要を決定します。主な内容は以下の通りです。

・テーマ・タイトルの設定
・ターゲット層の設定
・開催日程の決定
・会場の選定とレイアウトの計画
・開催形式の選定
・予算の検討

開催日程や会場については、設定したターゲット層が集まりやすい日程・場所を選定します。人気の会場はスケジュールも埋まりやすいため、少なくとも半年前までには決定しておくとよいでしょう。

また、開催形式には以下の3つの方法が挙げられます。それぞれメリット・デメリットを理解した上で自社に最適な方法を選定しましょう。

 

メリット

デメリット

オフライン
(リアル形式)

参加者が実際に顔を合わせて話し合いができ、熱量を共有しやすい

参加人数や場所・時間の制限を受けやすい

オンライン

・会場を用意する必要がなくコストを抑えられる
・遠方の人も参加できる

・カメラやマイクなどの準備が必要で
・映像や音声の質が通信環境に左右される

ハイブリッド

会場の雰囲気をそのまま配信できるため、臨場感を演出できる

オフラインとオンライン両方の準備が必要

プログラムの企画

開催目的やテーマを設定したあとには、具体的にプログラムを企画していきます。具体的には以下のような内容です。

・講演者やパネリストの選定
・セッションやワークショップの企画
・ブース出展の募集
・集客ページの作成

基調講演を中心に、ワークショップなどを企画しておくとバリエーションを広げられます。講演者やパネリストとして最適なテーマに沿った人物をリストアップし、早めにスケジュールを確保しておきましょう。登壇依頼は、登壇者自身のホームページなどから直接依頼できる場合もありますが、講演依頼代行サービスを利用する方法もあります。

配信ツールの選定

イベントの配信を行う場合には、ライブ配信ツールやプラットフォームを選定する必要があります。ライブ配信の方法は以下の3種類です。

・主催者が情報を提供する一方向の配信
・主催者と参加者がコミュニケーションを取れる双方向の配信
・バーチャル空間を利用した配信

前述したビジネスカンファレンスの開催方法と合わせて検討しましょう。以下は、それぞれの配信方法に対応したツール例です。

配信方法

ツール名

特徴

一方向の配信

VCUBEセミナー

・最大2万6000人まで視聴可能
・専用アプリ不要のため幅広いデバイスで利用できる
・ウェビナー配信のプロによるトータルサポートがある

Zoomウェビナー

・最大5万人まで視聴可能
・ホストとパネリストのみが参加者の一覧を見られるため匿名性が高い
・FacebookやYouTubeにもライブ配信ができる

双方向の配信

EventIn

・最大5000人まで視聴可能
・複数のブースが設置でき、他ブースへの移動もできる
・ブースごとに「プレゼン・トーク・展示」を切り替えられる
・質疑応答やアンケート機能などを搭載

バーチャル配信

ZIKU

・ブラウザのみで参加できる
・アバターで実際のイベントに参加しているような体験ができる
・テキストやボイスチャットで会話が可能
・既存の配信ツールも利用できる

集客方法の策定

設定したターゲットに向けてビジネスカンファレンス開催の告知をします。集客はイベント開催の大きなポイントにもなりますので、オンライン・オフライン合わせて実施するのがよいでしょう。

オンラインでの集客方法としては、自社サイトやブログ、SNS、メールなどを使用し、イベント開催のお知らせをしましょう。登壇者や内容が決まったあとは、動画を作成して配信サイトに掲載する方法もあります。配信サイトを通じて、今まで自社について知らなかった人、興味がなかった人にも情報を届けることが可能です。

オフラインでは、ポスター掲示、パンフレット配布、ダイレクトメールの送付などがあります。

ただし、確実に情報を届けられるようターゲット層に合わせた方法を選択することが大切です。自社からの発信だけではなく、登壇者や共催企業のサイト・SNSによる告知も集客経路として効果があります。ぜひ協力してもらいましょう。

開催当日までの運営管理

ビジネスカンファレンス当日はスムーズに進行できるように、時間をかけて事前準備します。開催当日までの主な業務内容は次の通りです。

・当日の運営フローとスタッフ管理
・受付の対応確認
・ステージ進行・タイムスケジュールの作成
・登壇者の食事・交通・宿泊の手配
・映像・音響の管理
・アンケートの準備
・リード情報の管理と共催会社への受け渡し
・トラブル時の対応

配信も同時に行う場合、ネットワーク接続やプラットフォームの動作確認は必須です。当日にトラブルが起きないように、同じ場所、同じ環境でリハーサルしましょう。

カンファレンス終了後の振り返り・フォロー

イベント終了後には、成果の振り返りとアフターフォローを行います。

次回開催時の参考にするためには、参加者に感想や今後求めるものは何かアンケートを実施しましょう。アンケート結果は集計・分析し、次回より参加者の満足がいくビジネスカンファレンスができるようにします。

当日参加出来なかった人のために、アーカイブ配信を行ってもよいでしょう。より多くの人に開催したビジネスカンファレンスを届けられるようになります。

ビジネスカンファレンスを成功させるポイント

ビジネスカンファレンスを企画しても集客できなければ意味がありませんし、イベント自体が目的になってしまうと十分な効果を得られません。ここでは、ビジネスカンファレンス成功のポイントについてお伝えします。

当日参加を促す工夫をする

ビジネスカンファレンスの成功に集客は不可欠です。そのために、イベントの認知度を上げて多くの人に参加してもらわなければなりません。集客のための手段として、前述したようにオンライン・オフライン問わず、さまざまな媒体を活用した宣伝広告を行いましょう。

直接的なプロモーションも効果的です。例えば、申込者へイベントの先行情報や申し込み状況などのアナウンスメールを定期的に送信するといった方法があります。当日参加者へギフトカードや講演資料などの特典・インセンティブを準備し、来場率を上げるのも1つの方法です。

獲得リードの活用施策を用意する

時間とコストをかけてビジネスカンファレンスを開催しても、獲得したリードを活用できなければ意味がありません。必ず商談につながるとはいえませんが、最大限の効果を得るためにアフターフォローをしっかりと行いましょう。

リードを見込み客にしていくためには、継続的なつながりを作る必要があります。以下は獲得リードに対する施策例です。

・メルマガの配信
・電話アプローチ
・セミナーの開催
・コンテンツ情報の提供

関心が低い潜在顧客でも継続的にアプローチすることで見込み客に育成でき、購買意欲の向上につながります。

まとめ|まずは運営会社に相談するという方法も

ビジネスカンファレンスは企業や団体が主に主催し、比較的大規模で開催されることが多いイベントです。ビジネスにおける情報を共有し、課題解決を話し合う場とされていますが、開催目的は企業によって異なります。

メリットとしては、リード獲得や既存顧客のロイヤリティ向上といった効果が期待できますが、大規模になるほど綿密な計画・事前準備が必要となり、開催のハードルが高いと感じてしまうこともあるでしょう。

自社で全てのプロセスに対応するのが難しい場合は、カンファレンスの企画・運営会社を利用するのも方法の1つです。

年間約4,000イベントの配信サポート実績を持つV-CUBEのイベントDXサービスでは、企業のためのオンラインイベントをトータルサポートしています。安定した通信環境で大規模イベントはもちろん、双方向のコミュニケーションや3DCGメタバースなど多様な配信方法に対応。魅力的な仕組みや演出により他社との差別化を図れます。

 

池下菜都美
著者情報池下菜都美

株式会社ブイキューブに新卒入社。 ビジュアルコミュニケーションに関する複数製品のインサイドセールスを経験。現在は、マーケティングコミュニケーショングループにてイベントDX領域における広告運用およびオウンドメディアの編集、ナーチャリングを担当。趣味は映画とダンス。

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