ユニークな社内イベントにするには?飽きられないイベントのポイントや事例を紹介

社内イベントは業務において必須ではありません。しかし、従業員同士のコミュニケーションを活発にし円滑に業務を進めるためには、ぜひ開催すべきものでしょう。

株式会社JTBコミュニケーションデザインの社内イベントのコミュニケーション効果に関する調査では、社内イベントは「人と直接会って話ができる良い機会」だと答える人が59%と半数を超えました。新型コロナ感染症の影響が大きい頃に入社した20代においては70%という高い割合です。

コロナ禍では人と人の接触を控える動きがあったことから、従業員はコミュニケーションを十分に取れない状況でした。株式会社学情の調査によると、「コロナ以前よりも仕事以外のコミュニケーションが取れていない」と回答した人が7割を超えています。

また、仕事以外のコミュニケーション機会が少ないことによる影響として、「上司との人間関係が築けていない」「質問をしにくい」「同期の人間関係が築けていない」と答えた人は半数以上でした。コミュニケーションが減ると、間接的に仕事にも影響が出ると考えられます。

コロナ禍を経て、対面のコミュニケーションが減るなか、人間関係を円滑にするために社内イベントを開催を検討されているのではないでしょうか。しかし、よくある社内イベントを工夫せずに開催しても、参加率が低かったり、結局コミュニケーション促進にならなかったりします。

多くの従業員に満足してイベントに参加してもらうためには、ユニークで目新しいものにするとよいでしょう。今回は、ユニークな社内イベントにするためのコツなどについて解説します。

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なぜユニークなイベントが必要なのか

株式会社JTBコミュニケーションデザインの社内イベントのコミュニケーション効果に関する調査によると、社内イベントの失敗要因の1位は「聞くだけで退屈」、2位「マンネリ」、3位「参加したのが一部の社員のみだったこと」でした。

つまり、毎回同じような内容で何も目新しいものがなく、一部の従業員しか楽しめないようなイベントでは、開催しても高い効果は期待できません。参加率や満足度が高いイベントにするためには、今までにやったことがない特別感があり、多くの従業員が楽しめるようなユニークなものが必要です。

同調査では、オンラインでの開催は参加しやすく高評価である一方、コミュニケーションが一方的になりがちでつまらないといった声もありました。オンライン開催にするときには、より工夫が必要になるでしょう。

飽きられないイベントのポイント

飽きられない社内イベントを開催するためには、退屈でマンネリなイベントから脱却し、一部の従業員だけではなく全体で楽しめるようにすることが重要です。そのためには以下のポイントを意識して開催するとよいでしょう。

双方向のコミュニケーションがある

前述の通り、社内イベントの失敗要因の1位は「聞くだけで退屈」でした。コミュニケーションが一方的で、参加者はただそれを聞くだけでは、当然参加してもつまらないものになるでしょう。オンラインの場合、途中で離脱されてしまうかもしれません。

「聞くだけ」の社内イベントにしないためには、双方向にコミュニケーションが取れるようにしましょう。視聴者がリアルタイムで感想を書き込めたり、クイズに参加できたりと、視聴者参加型のイベントにすると、飽きられにくくなります。

ツールを選べば、双方向コミュニケーションはオフラインではなくオンラインでの社内イベントでも可能です。

視覚・聴覚的な演出が入っている

オンラインの場合、画面をずっと眺めているイベントになりがちです。これでは退屈で参加したくないと思われても当然でしょう。

イベント内容によっては、経営陣や主催者の説明を長く聞くものもあります。こういったときには、ただ話を聞くだけでは退屈になりがちなため、視覚や聴覚的な演出を入れることがおすすめです。オンライン開催であれば、カメラワークや背景、音響などの設定を駆使し、視聴者が飽きない演出が可能です。

サプライズの要素がある

マンネリ化させない演出として、これまでとは違う何かしらのサプライズ要素を入れてみる方法があります。

サプライズには、芸能人や芸人などのゲストを呼ぶといった方法もありますが、予告なく活躍した従業員を表彰する、多くの従業員が映った動画を配信するなど、身近なものもおすすめです。

参加率を上げるためには、社員イベント告知時に「何かしらサプライズがある」という点だけ表示しておくとよいでしょう。今回はいつもと違う社内イベントになるかもしれない、と期待感が上がり、参加率が上がることが期待できます。

飽きられない社内イベントの例

従業員に飽きられず、ユニークな社内イベントをするための具体例を紹介します。

3DCG配信

3DCGとは3 Dimensional Computer Graphicsの略で、3次元のコンピュータグラフィックのことをいいます。ゲームやアニメーションでよく使用され、作られた映像でありながら、まるで現実のようなリアル感を出せます。

それでいて、現実にはなかなか見られない美しい色合いや、珍しい建造物などによる演出が可能です。実際には大きなコストがかかる花火の打ち上げも、比較的安価に映像で作り出せます。

映像配信による社内イベントを行うとき、どうしても単調になりがちです。こういった3DCG配信で工夫すれば、参加者は目新しく珍しいイベントだと感じられるようになるでしょう。

株式会社日立製作所様では、企業の「中期経営計画」発表をブイキューブの3DCG配信により行いました。

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こういった発表を行うとき、資料をたんたんと解説するだけでは見ているほうは飽きてしまいます。そこで、集中力を保ったまま視聴してもらうために、新鮮味のある3DCGで作られた映像で発表を行いました。

作成されたのは、立体的に動く画面構成に、親しみがもてるデザインのコミュニケーションロボットが説明を行うような映像で、新鮮味のある映像配信に成功しています。実際に、参加者の90%が「内容理解に役立った」を回答しており、株式会社日立製作所様の「中期経営計画」は成功したといえます。

メタバース配信

メタバースとは、オンライン上で作られた仮想空間内で、自分のアバターを操作するものです。アバターで仮想空間内を歩き回れることから、オンラインでありながら実際の会場内を闊歩しているような体験ができます。

メタバースを一から自社で構築するのは難しい場合、専門の業者に依頼することも可能です。メタバースイベントを作成するプラットフォームであるZIKUでは、さまざまなイベントを手掛けています。例えば、株式会社みずほ銀行では、取引先を対象としたイベントにZIKUのメタバースを採用しました。

メタバース上に複数のブースを設置し、参加者は自由に会場内を歩き回れるようにしました。来場者は気軽にチャットで話しかけられ、コミュニケーション量は格段に増えています。これにより、従来のオンラインイベントで課題だった「コミュニケーションのしにくさ」が解決しました。


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※参考:ZIKU「事例・株式会社みずほ銀行

この事例は社内イベントではありませんが、こういったメタバースの特徴を社内イベントにも活かせます。メタバース上に複数のグループを作り、アバターを介して対話やゲームをするイベントや、社内コンペなど、さまざまなイベントでメタバースは活躍するでしょう。

双方向コミュニケーション配信ツールの利用

参加者が飽きないような社内イベントを開催するためには、視聴者側も参加できるような仕組みが必要です。そのために、双方向コミュニケーション配信ツールを利用してはどうでしょうか。

双方向コミュニケーション配信ツールとは、チャット、Q&A、挙手機能など、参加者側も話ができる機能を持つ配信ツールのことをいいます。見ているだけではどうしても飽きてしまうため、こういった機能を駆使し、参加者も楽しめるようにするとよいでしょう。

双方向コミュニケーション配信ツールの1つとして、ブイキューブのEventInを紹介します。EventInはブース型のイベントプラットフォームで、最大300ブースを設定可能です。参加者は複数のブースをワンクリックで回遊でき、短時間で多数のブースに参加できます。各ブースでは、プレゼンだけではなく参加者との会話も可能で、その場で気軽に話ができます。

EventInを使用した社内イベントとして、パーソルホールディングス株式会社様の新入社員歓迎イベント(部活動紹介)を紹介します。

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このイベントでは、部活動ごとにブースを設置し、新入社員が自由にまわれるようにしました。ミーティングのような形式的な雰囲気ではなく、互いに気軽に話しかけられることから、従業員同士の交流活性化に成功しています。参加者が自由にブースを動ける時間と、主催者がランダムで振り分ける時間を用意し、コミュニケーションに偏りがでないような工夫も行えました。

イベントサービスであるイベモンを活用した事例では、アステナホールディングス株式会社様のキックオフミーティングがあります。双方向にコミュニケーションがとれるインタラクティブツールを活用し、参加者がコメントやクイズの解答をできるようにしました。参加者はただ配信を見るのではなく能動的にイベントに参加でき、満足度が高いイベントとなっています。

参加者も発話できるワークショップ

冒頭で紹介した株式会社JTBコミュニケーションデザインの社内イベントのコミュニケーション効果に関する調査によると、参加したい社内イベントの1位は「何かを学んだり、学びを仕事に活かしたりできる」もの、2位は「感動」、3位は「話せる」ということでした。

従業員個人のスキルアップとなる社内イベントを求める声は多く、講師を呼んだワークショップも社内イベントとして成功しやすいでしょう。さらにイベント成功の可能性を上げるためには、参加者も気軽に質問したり、意見を言えたりと、双方向コミュニケーションがとれるようにすることがおすすめです。

リアルタイムにチャットで書き込みができるようにしつつ、Q&Aコーナーを別途用意するなど、ワークショップを進めながら参加者の声を拾えるようにしてみてはどうでしょうか。

まとめ

社内イベントを成功させるためには、参加者が飽きないようなユニークな内容にすることが重要です。3DCGやメタバースを使用し、今までにはないオンライン配信をしたり、双方向コミュニケーションを取れるようにしたり、目新しいものになるよう工夫をしましょう。

社内イベントによるコミュニケーション促進は、企業側だけではなく従業員側も求めています。円滑に業務を進められるようになるためにも、参加率が高く、コミュニケーションが活発になるような社内イベントを目指してください。

池下菜都美
著者情報池下菜都美

株式会社ブイキューブに新卒入社。 ビジュアルコミュニケーションに関する複数製品のインサイドセールスを経験。現在は、マーケティングコミュニケーショングループにてイベントDX領域における広告運用およびオウンドメディアの編集、ナーチャリングを担当。趣味は映画とダンス。

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