メタバースを活用した社内イベント開催方法を解説!新しい試みで参加者を引き付けよう

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、対面で行われるイベントは縮小されていました。しかし、予防接種が広まり感染症が5類へと変更され、以前のような制限はなくなりつつあります。テレワークから出社に戻す企業や、対面イベントの再開など、オンラインからオフラインへと移行する企業も存在します。
ただ、株式会社JTBコミュニケーションデザインのリサーチによると、社内イベントの成功要因の1位は「オンラインで参加しやすい」となっています。アフターコロナであっても、オンラインでのイベント開催の需要はあるといえるでしょう。
しかし、オンラインイベントではどうしてもオフラインイベントよりもコミュニケーションが取りにくい、というデメリットがあります。
そこで、注目されるものが「メタバース」です。メタバースであれば、アバターを介して仮想空間を自由に歩き回り、ほかのアバターとコミュニケーションをとれます。
ただ、メタバースを活用したイベントは事例が少なく「企画から運営までどのように取り組めばいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、メタバースを活用した社内イベントの開催方法を解説しています。オンラインイベントで社内コミュニケーションを活性化させたいと考えている方は、本記事の内容を参考に検討してみてください。
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社内イベントの開催方法を「企画」「準備」「開催後のフォローアップ」の3ステップに分けてまとめています。
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メタバースを活用した社内イベントとは?
メタバースとは「インターネット上に作られた仮想空間」のことを指します。メタバースを活用した社内イベントとは、メタバース上(オンライン上)に自分のアバター(キャラクター)を作り、対面のイベントのように他の参加者と会話をしたりゲームを楽しんだりと、さまざまなコミュニケーションを実現させることです。
新入社員のトレーニングや歓送迎会、ワークショップやセミナーなど、さまざまなイベントをメタバース上で行うことで、エンターテイメントの要素が強くなりイベントが盛り上がる効果を期待できます。
株式会社グローバルメタバースが実施したメタバースでの社内イベントへの関心に関する実態調査によると、社内イベントがメタバースで開催されたことがある会社員の96.1%が、今後も行ってみたいと回答しています。メタバースイベントは、リモートワーク環境下でも社内交流を促進できることから、今後ますます注目が高まっていくでしょう。
出典:株式会社グローバルメタバース
メタバースで社内イベントを開催するメリット
メタバースを活用したイベントは、非対面で開催できること以外にも多くのメリットがあります。どのような特徴があるのかを把握し、イベントのイメージを明確にしましょう。
社員の興味をひきつけられる
株式会社シャノンのメタバースイベントに関するアンケートによると「メタバースイベントを1年以内に実施したい」と答えた会社員は87.5%で、関心の高さがえます。社内イベントを開催するうえで「マンネリ化」に悩まされている企業もあるでしょう。メタバースを活用したイベントは目新しく、社員の興味を引きつけられることが期待できます。
出典:株式会社シャノン
これまで開催されたイベントと全く違った方法で開催されるイベントは、取引先からも注目され商談のチャンスにつながるかもしれません。
場所を選ばない
メタバース空間はインターネット上に構築するため、場所を選ばずどこからでもアクセスできます。そのため、家族に小さな子どもがいたり、遠方に配属されたりなど、これまで参加できなかった社員とコミュニケーションの場を設けられます。
また、参加者の人数に合わせて会場を確保する必要もなく、人数が増減した場合の変更の手間や天候による影響、キャンセル発生時の料金負担もありません。参加者側にとっても、会場まで移動することなく自宅から気軽に参加できるメリットがあります。
参加者がバラバラに自由に動くことができる
オンラインイベントは、アバターを操作して自分の好きな場所に自由に移動できます。オンラインでありながら、同じ配信映像を見なければならないこともなく、オフラインイベントのように好きな場所、ブースに行くことが可能です。
また、参加者のプロフィールを事前に登録し検索できるようにしておけば、交流したい社員をすぐに探せます。オフラインイベントの場合は、会場で実際に探さなければならず、規模によっては結局会えないまま終了することもあるでしょう。こういった電子的な検索機能を使用できる点は、オンラインイベントならではのメリットです。
オフラインイベントでありがちな参加者の声として「会場の後ろのほうだったのでスピーチがよく聞こえなかった」というものもあります。一方メタバースイベントは、アバターを好きな位置に移動させられるため、場所が原因で参加できない、音が聞こえないといった事態は起こりません。
実地開催のコスト削減
メタバースのイベントはリアルイベントよりも準備にかかる工数を削減できます。イベント準備にかかる時間は膨大で幹事の頭を悩ませる原因の一つですが、メタバースイベントにした場合削減できる項目は以下の通りです。
・会場の確保
・会場設営
・ゲストの送迎、交通費、宿泊費
・飲食の手配
・招待状発送
・ゴミの片づけ
このような手間をすべて省くことができると、かなりの手間やコストの削減になるでしょう。
具体的な実施方法
メタバースでイベントを開催する手順を5つ紹介します。メタ―バスの知見がない企業は自社ですべてまかなうのは難しいため、既存のプラットフォームを利用しましょう。
企画・プランニング
まずは「どのようなイベントにしたいのか」「イベントで達成したいことは何か」など、イベントの目標を決めましょう。目標はそれぞれの企業によって異なりますが、主なものとして以下のようなものがあります。
・社内交流の場を広げ新しい企画や商品開発に役立てたい
・上層部とのコミュニケーションの場を設け、
・社員のモチベーションを上げ、業務効率を上げたい
・リフレッシュの場として活用し、離職率を下げたい
このように具体的に目的(目標)を決めてから企画を考えます。イベントの主要なコンテンツやゲストスピーチ、フリートークルームの作成など、参加者の趣味趣向も合わせてコンテンツを決定しましょう。そうすることにより、テーマが分散せず、一貫した内容のイベント開催が可能です。
社内イベントの目的はどう作成する?
「社内イベントの目的はしっかり定義すべき!その効果や成功のコツとは」で詳しく解説しています。
メタバースプラットフォームの選択
メタバースでイベントを開催するには「メタバース空間」が必要です。社内にブロックチェーン技術を持ったエンジニアがいる場合は自社開発できます。しかし、イベント開催の頻度が多く、社内以外でも社外向けの展示会やセミナーなどを行う企業でないと、新たにメタバースの技術を持つ社員を採用するメリットは少ないでしょう。
ポイント的にメタバースを取り入れる場合は、メタバースの専門企業が開発しているプラットフォームを利用する方法が一般的です。無料で利用できるサービスもありますが、カスタマイズができなかったり参加人数が少なかったりするため、有料サービスの利用をおすすめします。
ZIKUはメタバースで対話できるオンラインイベントプラットフォームを提供している企業です。オンラインイベントの豊富なノウハウによるサポートで、メタバースイベントを初めて取り入れる企業でも安心して開催できます。ZIKUのプラットフォームは、豊富なブースのバリエーションからお好みのブースタイプを選択し、資料や動画を設定するだけでメタバース空間が完成します。
空間設計
使用するプラットフォームが決まったら、メタバース空間(イベント会場)を設計しましょう。プラットフォーム上に「イベントページ」を作成し、メタバース会場のデザインを作成します。続けて開催日程やコンテンツを設定し、イベントスペースを作っていきましょう。
参加者プロフィールの設定など、社員一人ひとりの特徴が分かりやすいアバターを作成するとコミュニケーションの活発化が期待できます。
また、イベント中はアクセスが集中するため、人数に合わせたネットワークが必要です。開催当日前までに必ずテストを行い、どのような場合に動作が重くなるのか、トラブル時の対処法を決めておくことも重要です。
参加者への案内
イベント会場を設定したら、参加者へイベントの案内をします。初めてメタバースイベントを開催する場合、アバター操作に戸惑う社員も少なくありません。そのため、日程の案内だけでなく基本的な操作方法をトレーニングする場があったほうがよいでしょう。そのために、アバターのカスタマイズやコンテンツの視聴方法など、簡単なマニュアルを作り配信するのもおすすめです。
特にアバターはメタバースの特徴といえるアイテムなので、各々が個性を表現できるように丁寧にレクチャーしてください。当日上手く操作できない人も出てくる可能性を考え、サポート窓口を設けておくと不安を抱え参加を迷っている社員も安心できるでしょう。
データ収集と分析
参加者の行動や、フィードバック、参加者間の対話、質問応答セッションの記録などを収集し、イベントを分析しましょう。
参加者の行動パターンは基本的にログに残されているため、「どのコンテンツが人気だったのか」「運営に不満がなかったか」など、情報を集められます。集めた情報はイベント終了後に配信するアンケート結果と合わせて振り返り、次回の開催に役立てましょう。
イベント開催中も参加者の意見やトラブルを拾い上げ、リアルタイムで解決できるようにしておくことが、今後のイベント成功のポイントとなるでしょう。
社内イベントのアンケートってどう作る?
「社内イベント後のアンケートは改善サイクルを回すために必須!アンケート実施のポイントや設問例を解説」で詳しく解説しています。
イベントにかかる費用
メタバースを利用した社内イベントの費用は、使用するプラットフォームやイベント規模によって異なります。開催ごとに料金がかかる場合や月額料金の場合もあるため、目的によって適切なものを選びましょう。
メタバースイベントでは、一般的に下記のような費用が掛かります。
・初期費用
・会場費
・参加者数に準じた費用
・その他オプション費用
ZIKUでは、初期費用は50万円〜、会場費は1ブース15万円〜来場者数に応じた費用は重課金制のことが多く千人ごとに20万円という料金体系です。実現したい内容によって費用は異なるため、まずはプラットフォーム提供会社に相談してみましょう。
事例
statistaの調査によると、メタバースの世界市場は2021年の4兆2,640億円から2030年には78兆8,705億円まで成長するといわれています。すでにメタバースイベントを開催している企業の例を参考に、自社イベントにメタバースを活用できるか、検討してみましょう。
武田薬品工業株式会社
武田薬品はメタバースを使った社内交流会「クロスイノベーションカフェ」を開催しました。社内コミュニケーションの活性化と「今までにない新しいことをする」ワクワク感を持ってもらうことが目的です。
参加者は所属部署と名前だけを共有してアバターとして交流、メタバースで交流する「楽しさの実感」を得てもらうため、以下のようなコンテンツが開催されました。
・タケダのトリビアに関する〇×クイズ
・経営陣も参加するトークルームで自由ディスカッション
参加者からは「所属や階級を気にせずカジュアルに交流できてよかった」「ITリテラシーが高まった」「プログラムが楽しく時間が足りなかった」などのコメントが多く寄せられました。
出典:武田薬品工業株式会社
トランスコスモス株式会社
トランスコスモス株式会社では、年間の成果を表彰する「Global Award」の開催を、リアル会場とメタバース空間、およびZOOMでハイブリッド方式により開催しました。日本、韓国、中国、インドネシア、台湾、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、インドの10の国と地域・16都市を結ぶイベントです。このように、メタバースイベントであれば複数の国で参加できます。
自社で提供しているWeb型メタバースを使い「グローバル拠点からの参加を対象としたメタバースの実証実験」と位置づけ、メタバースを活用した社内イベントにおける課題や効果の検証を取ることを目的として開催されました。
参加者からは「極めて素晴らしい挑戦」「新たな試みを行うことはTechnology追求を唱える企業に必要だと思う」「直接参加が難しい従業員が遠隔地で参加できてよかった」とコメントされています。
企画から業者に依頼するという方法も
メタバースイベントの開催は増加していますが「自社に置き換えた場合、どのようなコンテンツにしたらよいのか分からない」という人も多いでしょう。イベントが盛り上がるコンテンツを考えるのは通常のイベントでも難しく、不慣れなメタバースイベントとなればなおのことです。
そのようなときはオンラインイベントの専門会社「V-CUBE(ブイキューブ)」へご相談ください。
ブイキューブは年間約3,000イベントもの配信を成功させています。官公庁、医療・製薬など、高い安定性を求められる業界でも多く利用されている会社です。
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社内イベントの開催方法を「企画」「準備」「開催後のフォローアップ」の3ステップに分けてまとめています。